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令和2年7月豪雨ー九州を中心に記録的豪雨で甚大被害

投稿日 : 2020年07月10日

注目すべき海外メディアの日本報道

(6月30日~7月9日)



令和2年7月豪雨ー九州を中心に記録的豪雨で甚大被害




 

 

 

梅雨前線の長期停滞の影響により、7月3日から記録的豪雨が続いており、九州地方を中心に日本列島に甚大な洪水被害をもたらしている。各国主要メディアは時間に連れ明らかになる被害状況について映像も合わせ一斉に報じている。

 

 

4日付The New York Times紙(米国)「南日本の極度の洪水で高齢者施設が水没」を掲載。九州の一夜を襲った大洪水と土石流で少なくとも16人死亡、日本は近年、台風などによる激しい洪水に見舞われ、山間部では土砂崩れや浸水で多くの人命が奪われており、これらは地球温暖化により深刻化しているとの気象専門家の声を伝えつつ報じた。

 

6日付The Guardian紙(英国)「さらに豪雨が予想される中、救助隊が生存者を捜索」(Gavin Blair記者との記事で、球磨川の氾濫により洪水や土石流が発生し少なくとも50人が死亡、最悪の被害を受けた熊本県では住民20万人に避難勧告が出されたが、新型コロナ感染を恐れて避難所に行きたくない者もいたようだと報じ、球磨川氾濫の映像も掲載した。

 

8日付The Washington Post紙(米国)「壊滅的な雨と洪水に動揺する日本、更なる雨と被害の様相」で、洪水により少なくとも58人死亡、他地域でも同量の降雨が予想されるとし、安倍総理は政府に「特定非常災害」の指定を指示したと報じ、翌9日付では豪雨被害の状況を映像と共に報じた。

 

9日付中央日報紙(韓国)「温暖化の復しゅう?…日本と中国を襲った歴代級の大雨」で、今月3日から降り始めた大雨が続き、死者・行方不明者は70人余りに増え、日本政府は「特定非常災害」の指定を準備しているとしつつ、歴代級大雨について、地球温暖化の影響もあって従来の堤防で守れる降水量ではなくなっており、流域全体で水を受け止める仕組みが必要だとの専門家のコメントを引用して伝えた。

 

その他、CNN(米国)電子版、BBC(英国)電子版、人民日報紙(中国)でも映像とあわせて、各地の被害状況をを報じている。


これらに先駆けて、6月30日付The Times紙(英国)「土砂崩れの記録的急増に苦しむ日本」(Richard Lloyd Parry東京特派員)を掲載。地震、津波、台風で長く被害を被ってきた日本で、気候変動による豪雨の影響で土砂崩れが劇的に増加。政府報告によると昨年2,000件、一昨年3,500件が発生しており、昨年まで過去10年の年平均は1,500回であったが、それ以前の10年の年平均1,000回を上回ったとし、近年、災害が頻発し被害が深刻化している日本の状況を伝えている。

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