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新型コロナウイルス対策”日本モデル”成功の要因を探る

投稿日 : 2020年06月12日

注目すべき海外メディアの日本報道


(6月3~6日)



新型コロナウイルス対策"日本モデル"成功の要因を探る


 

 

日本のコロナウイルス感染防止対策「日本モデル」は、これまで概ね成功と評価されてきたが、その要因はいまだに明確ではない。ウイルス収束に向けて前進する中、米国、英国の主要各紙は、引き続き「日本モデル」成功の要因について、専門家の科学的分析や見解を紹介しつつ報じている。

 

 

The New York Times(米国)は、6日付「日本のウイルス対策成功の秘訣はすぐ目の前ににある?」(Motoko Rich東京支局長)で、日本ではコロナウイルス感染拡大の初期段階から人々は日常的な習慣として変わらずマスクを着用しており、医療関係者など多くの専門家はマスク装着の水準の高さとウイルスの封じ込めの成功には相関関係があることを解明し、ウイルスを含む飛沫拡散防止に効果があると実験が示している、と報じている。

 

 

Financial Times(英国)は、 3日付で「コロナウイルスを捕らえた(タックルした‟日本モデル"」(Robin Harding東京支局長)を掲載。日本では、衛生水準の高さや人々の従順さ、日本語の発音における有気音の欠如など文化的要因が取沙汰されているのに加えて、専門家は、3つの客観的な要素として、接触者追跡に特化した戦略、早期認識が国民の積極的な対応を促したこと、緊急事態宣言が適時に発令されたことを挙げた、と報じている。

 

 

The Guardian(英国)は、「接触者追跡と周囲からの圧力:日本はコロナウイルスをいかに制御したか」との見出しで、国立保健医療科学院 健康危機管理研究部長 齋藤智也氏による寄稿記事を6日付で掲載。同氏は、今回の成功の要因について、全国の保健所と連携し接触者追跡に尽力したこと、クラスターの特定に注力したこと、「3つの密を回避する」というスローガン導入などの明確で効果的な情報発信、日本人の強い同調圧力、お辞儀や日常的にマスクを着用するなど社会的慣習を挙げつつ、分析している。




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