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コロナ禍の新たな生活を楽しむ技術と想像力

投稿日 : 2020年05月29日

注目すべき海外メディアの日本報道


(5月27~28日)

 

 

 

コロナ禍の新たな生活を楽しむ技術と想像力





 

新型コロナウイルスの世界的感染拡大は各地で収束に向けての動きが見られ、新たな日常が始まりつつある。海外主要メディアは、コロナ危機下の新しい生活を楽しむための技術や想像力、観光産業への工夫などに着眼して報じた。

 

 

 

The Washington Post紙(米国)は27日付「スタジアムの観衆の興奮が恋しい?それなら日本にはアプリがある」(Simon Denyer東京支局長)との見出しで、家にいるファンが心地よいカウチから声援や野次をとばせる「Remorte Cheerer」アプリを紹介。スマートフォンをタップするだけで、歓声、拍手やブーイングなどを選べ、それらがスタジアム中に鳴り響く優れモノであり、無観客試合に興奮といつもの試合の雰囲気を再現できると報じている。また、CNN(米国)電子版も同日付「日本はスポーツファンが安全な自宅のソファーから声援を送るアプリを実験中」で、開発したヤマハは静岡エコパスタジアムで「Remorte Cheerer」の実験を実施。「無観客や応援制限でも、フィールド上の選手はファンやサポーターを身近に感じ、勇気づけられる」との地元サッカーチーム関係者の声を引用して報じた。

「Remote Cheerer」アプリについては、The Guardian紙、Financial Times紙、The Times紙など、英国各主要紙も取り上げている。

 

 

CNN(米国)電信版は、28日付「絶叫なさらぬようお願いします:日本のテーマパークがコロナ対応ガイドラインを発表」で、来場者とスタッフの安全確保のためのガイドラインには、ジェットコースターに乗る際は叫び声を上げないようになど来場者を驚かせる項目がある一方で、スタッフには、マスク着用が困難なお化け屋敷の演者は来場者から距離をおく、マスク着用時は目でほほ笑みつつ手振りで顧客対応をすることが推奨されていると報じた。

 

 

The Guardian紙(英国)は、27日付で「日本は休暇を助成し、観光再生に努力」(Justin McCurry東京特派員)を掲載コロナウイルスで打撃を受けた観光産業を活性化する試みとして旅行者を助成する「Go To Travelキャンペーン」では、休日1日あたり20,000円(152ポンド)を上限とし、地元店舗や飲食店で割引サービスが利用できるよう補助するとし、これは外国客99%減後の1兆3500億円観光需要喚起策の一部だと報じた。

 

 

Financial Times 紙(英国)は、世界中で外出移動規制がなされる中、トラベルライターが愛し再訪したい場所を想像で旅するストーリー‟Wish I were there...”(そこにいられたら)と題するシリーズを組んでおり、27日付でDavid Pilling元東京支局長による「東京の下町 昔の味わい」を掲載。東京在住中に訪れた日本橋人形町の老舗洋食店、明治座、甘酒横丁、浜町、水天宮から上野・不忍の池界隈を回想の中で巡り、「下町は庶民的な風情、風習、娯楽の地である」と描写、長年東京に住み上野で亡くなった翻訳家サイデンステッカーの著書『Low City, High City(東京 下町・山の手)』の中から「江戸の活気は下町にあった」との言葉を引用しつつ、様々な江戸の歴史や文化などにも触れている。

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