実施日 : 2019年02月27日 - 28日
報告:大分プレスツアー
投稿日 : 2019年03月28日
ラグビーワールドカップ2019日本大会開幕まで6ヶ月をきり、海外からラグビーファンを迎え入れる準備が進められている大分県を取材するプレスツアーには、英国、フランス、イタリア、中国の4カ国から計5名の記者が参加しました。本ツアーでは、大会期間中にラグビーファンが存分に楽しめる温泉や食など様々な大分県の魅力を海外に発信する機会となりました。
【広瀬 勝貞・大分県知事インタビュー】
広瀬知事は、RWC2019開催を契機に温泉や食など大分県の観光面の魅力を海外へアピールしたいとし、特にラグビー強豪国を有するヨーロッパやオセアニア地域から観光客が増えることを期待していると話しました。記者からは、「大分県が開催地として選ばれた理由」「20万人を超える観戦者の受け入れ体制」など、質問が多くあがりました。最後に映像メディアの記者が、「温泉でのタトゥー対応」について質問したところ、知事は「文化の違いについてお互いに理解を深めることができるのが、国際大会を開催する魅力のひとつ」とカメラに向かい応えました。
【視察先での取材風景】※各視察先の詳細については、「ツアー案内」をご覧ください。
【大分スポーツ公園総合競技場】
◆ 大分スポーツ公園総合競技場では、県関係者から期間中の安全対策等について説明を受けたほか、大分のRWC2019大会ボランティアから、抱負を聞きました。その後、スタンド、VIPルーム、ロッカールームなどの施設や竣工間近の武道館を視察しました。
【タトゥーをした温泉客への対応】
◆ 別府市のタトゥーに対する取り組みについて観光客向けに多言語MAPを作成するB-biz LINKや、実際にタトゥーをした観光客を受け入れる明礬(みょうばん)温泉の旅館えびす屋の女将にインタビューしました。すでに別府市内にはタトゥーがあっても入浴可能な温泉施設が100か所あり、これらの施設はRWC2019の開催にかかわらずタトゥーをした観光客を受入れていくことなどが紹介されました。
【Otto e Sette Oita】
◆ オット・エ・セッテのオーナーシェフから、温泉の恩恵で調理する「地獄蒸し」という料理法や、ツアー2日目の取材先企業が手掛ける食材(豊後まぐろヨコヅーナ、くにさきOYSTER)について説明を受け、試食しました。県関係者からは、「大分県の食」が多様性に満ちていることについて、その地理的要因や、歴史的背景について詳細な説明がされ、イタリア記者は、大分産のワイン、チーズ、オリーブなどは、「地中海産と比較して遜色ない」と評しました。
【株式会社兵殖】
◆ ブリ養殖のパイオニアであり、クロマグロを世界初の技術と方法で養殖し、「豊後まぐろヨコヅーナ」として出荷する株式会社兵殖では、ブリ水揚げの様子や国際的な品質管理の認証をもつ加工場を視察しました。ブリは、米国、イギリス、ドイツ、スペインなど海外にも輸出していること、海外であまり知られていないブリの食べ方の普及に努めていることなどについて聞きました。記者からは、養殖まぐろの中国への輸出の可能性や、日EU経済連携協定への期待などについて質問が挙がりました。
【くにさきOYSTER】
◆ くにさきOYSTERの概要について、国東市の関係者とヤンマー株式会社の担当者から各々説明を聞いた後、人工種苗施設を視察しました。持続可能な水産業の発展に向けヤンマーの技術力が活かされていること、徹底した品質管理が行われていること、美味しさの秘密など熱のこもった説明をうけました。
【国東時間株式会社】
◆ 国東半島の山あいに拠点をかまえ、ダンボールクラフトやマネキン・ディスプレイの製作を手掛ける国東時間株式会社のアトリエを訪問し、松岡社長へインタビューしました。同社は週休3日制を採用し、クリエイティブな働き方を実践しています。松岡社長は、都会でなくても、ものづくりはできると話し、サックス・フィフス・アベニューやGoogle本社への製品納入実績などについても言及しました。そしてアトリエ内に置かれている「豊後ノ國府内薪能」の能舞台で使用された、立体造形作品の老松などを紹介しました。