実施日 : 2010年03月18日 - 19日
報告:2010年3月18~19日【山陰プレスツアー Part2】
投稿日 : 2013年08月24日
昨年に続いて2回目となった山陰地方(鳥取県、島根県)へのプレスツアーには、中国、台湾、バングラデシュ、フランス、ドイツ、EUから9人の記者が参加しました。1日目の鳥取県では、世界屈指のラドン温泉で知られる三朝温泉での、温泉医療の最前線と地域活性化の動きを取材しました。2日目の島根県では、環境に配慮した鉱山運営で世界遺産に登録された「石見銀山」と、人口400人の銀山の町・大森町で銀山の町並み保存と若者の雇用確保に貢献する世界的義肢装具メーカー「中村ブレイス」を取材しました。
三朝温泉では、日本で唯一の本格的な温泉医療を実践している岡山大学病院三朝医療センターを訪問、光延文裕センター長から同センターでの温泉療法について説明を受けた後、温泉プールや三朝温泉の泥を利用した療法を受けている患者の皆さんにお話を伺いました。温泉街に移動した記者は、地元のボランティアの案内で昭和の風情の残る温泉街を散策、木屋旅館ではご主人の御舩秀氏から、医療機関と連携した新たな「現代湯治」の取り組みについて説明を受けました。
石見銀山は車両規制のため、参加者は電動自転車に乗り換え、春の眩しい日差しの中、深い山の中に眠る銀山の精錬所や坑道の跡を視察しました。昼食時は、江戸時代の街並みが残る大森町の武家屋敷「阿部家」を訪問、地元の食材を利用した料理を堪能した後、廃墟となっていた阿部家の再生や保存について説明を受けました。
最後に、大森町に本社のある義肢装具メーカーの中村ブレイスを訪問、義足や義手のほか、メディカル・アートと呼ばれる人口乳房や指などのパーツの製造現場を取材しました。過疎化が進む中、平均年齢33歳という若い職場で、記者は事業成功の秘密などについて同社の中村俊郎社長に盛んに質問していました。中村社長は、今後は途上国の人も利用できる安価な義足の開発にも意欲を示し、日本人の優しさと技術を伝えたいと抱負を語りました。