プレスツアー(報告)

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実施日 : 2013年09月05日 - 06日

報告:プレスツアー「世界無形文化遺産を目指す“海女”」2013年09月5日- 6日

投稿日 : 2013年09月20日

海女振興協議会主催、FPCJ企画協力で鳥羽市・志摩市での海女プレスツアーを実施しました。本プレスツアーには、中国、台湾、韓国、ベトナム、フランス、ドイツ、イタリアの7か国/地域から11名の記者が参加しました。(ツアー案内はこちら

 

(1) 海の博物館

ツアーの初めに、記者団は海の博物館を訪問。海女振興協議会会長の石原義剛氏から、時代とともに変化してきた海女の姿や、海の資源を枯渇させないための持続可能な海女漁についてお話を聞きました。記者からは、海女をユネスコ世界無形文化遺産に登録する狙いや、日本と韓国の海女の違い、また高齢化する海女の後継者問題について質問が寄せられました。館内の視察では、海女たちが古くから身に着けてきた白の磯着(現在は主にウェットスーツを使用)や、資源保護のため収穫しても良いアワビの大きさを定めた細かなきまりについての展示物に大きな関心が寄せられました。

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(2)三世代海女さん「中川家」

続いて記者団は、鳥羽市で民宿を営む中川家の三世代の現役海女さんを取材。                           祖母、母、娘、それぞれが海女を始めたきっかけや漁に出る際の苦労や喜びなど、海女漁に対する思いを話して貰いました。記者からは1日のアワビの収穫量や、NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」の影響、共に文化遺産登録を目指す韓国チェジュ島の海女さんとの交流について質問が挙がりました。

 

(3)海女の守り神「石神さん」/「海女の家 五左家」

1日目最後の取材は、古くから海女の間で信仰の深い社「石神さん」で行われました。近年は「女性の願いを1つ叶えてくれる」と全国的にも知られるようになり、昨年は18万人もの観光客が訪問するほど。記者たちは石神さんに願いをかける参拝客の様子を撮影しました。「石神さん」参道で鳥羽商工会議所が運営する「海女の家 五左家」では、特産や海女さんオリジナル商品で地元の活性化を図る取組みを取材しました。

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(4)海女漁取材

プレスツアー2日目、記者団は実際に海女たちが漁をする様子を漁船から取材しました。 空気ボンベを着けずに6~10メートルもの深さを素潜りする海女の姿を少しでも近くで見ようと、身を乗り出して撮影に臨んだ記者団。特にフランスとベトナムの映像メディアは臨場感溢れる映像を撮影しようと力が入っていました。フランスの記者は自ら海に入り、水中での撮影も行いました。また海上では、現在はほとんど見られなくなったという「夫婦海女」(夫婦で行う海女漁)に出会うというチャンスにも恵まれました。その後記者団は、漁を終えた海女たちが集まる海女小屋を訪問。海から上がったばかり生の声を取材しました。

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(5)海女小屋体験

ツアーの最後、記者団は、海女小屋の雰囲気を味わえると観光客に人気の「海女小屋体験」を訪問。現役を退いたベテラン海女たちにアワビなどの海の幸を焼いて貰いながら、昔の漁村社会での女性の立場や、海女漁が彼らにとってどのような意味を持っていたかについて表情豊かに語って貰いました。台湾の記者からは「海女を取り巻く環境が変わっても、彼女たちの海に対する情熱や笑顔は少しも変わらない。海女さんの持つ“強さ”に焦点を当てて記事を書けたら」というコメントがありました。

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