プレスツアー(報告)

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実施日 : 2023年06月05日 - 06日

報告:三重プレスツアー

投稿日 : 2023年06月30日

2023年6月にG7三重・伊勢志摩交通大臣会合が開かれるのを前に、三重の魅力を世界に発信するためのプレスツアーを実施しました。「環境課題に向き合う海の生産者 × 地域活性化に挑む人たち」をテーマに、伊勢志摩地域を訪れた今回のプレスツアーには、ベトナム、英国、ドイツ、フランス、トルコのメディアから、計5名の記者が参加しました。

 

※本ツアーは、G7三重・伊勢志摩交通大臣会合推進協議会が主催し、フォーリン・プレスセンターが企画・運営しました。

※取材先の詳細については、こちらのプレスツアー案内をご覧ください。

 


 

【1日目】


横山展望台

記者たちは、英虞湾に浮かぶ小島や真珠養殖のいかだなどを一望できる人気観光スポットとして知られる横山展望台の「天空カフェテラス」を訪れ、伊勢志摩国立公園自然ふれあい推進協議会の伊藤芳正事務局長から、伊勢志摩国立公園やリアス海岸の地形の特徴について説明を受けました。記者は景観を楽しみながら、この地域で養殖が盛んな理由、国立公園内の居住人口、国による整備体制などについて質問をしていました。

 

 

<坂口真珠養殖工場>

伊勢志摩地域は養殖真珠の発祥の地として知られています。記者一行は、この地で3世代に渡り家族で養殖工場を営む坂口真珠養殖工場を訪れ、まず三重県伊勢農林水産事務所の青木秀夫水産室長から、真珠養殖の概要について説明を受けました。記者は気候変動による飼育環境の変化、真珠の養殖の難しさなどについて質問をしていました。続いて同工場の坂口るり子氏によるアコヤガイの真珠の核入れ作業を視察し、その模様を熱心にカメラに収めました。アコヤガイの貝肉を再利用した自然由来の堆肥「パールコンポスト」の生産現場では、同事務所の職員から、従来廃棄していた貝肉を米ぬかやもみ殻を混ぜて発酵させ「パールコンポスト」を作る取組やその意義について話を聞きました。最後に記者は真珠の養殖漁場を視察しました。記者は、真珠ができる仕組みや真珠を品質ごとに選定する方法、パールコンポストの事業に挑戦するに至った動機、気候変動が養殖に影響を与える懸念についての養殖業者としての見解など、次々に質問をしていました。

 

 

 

CO Blue Center

CO Blue Centerは、多くのサーファーが集う海辺から徒歩2分ほどの場所にあり、「安らぎながら働ける環境」をコンセプトに、気候変動や海洋プラスチック問題などの海の環境課題解決に取り組むスタートアップ企業を集積することを目的に開所しました。記者たちは、代表の東山迪也氏から、事業を立ち上げた経緯や理念、プラスチックごみの活用などについて説明を受けた後、ワーキングスペースや屋外のサウナ、古民家を改造したギャラリーを視察しました。さらに、CO Blue Centerに入居する株式会社CULTIVERAのトマト栽培の実証施設では、海水から野菜を育てるという革新的な農法について同社代表取締役の豊永翔平氏から説明を受けました。記者から東山氏に対しては、入居対象の企業、行政の支援、若い人を呼び戻す方法についてなど様々な質問をしていました。豊永氏に対しては、同氏がCO Blue Center内で海水農業に挑戦するに至った経緯や、日本で海水農業を広める意義などについて質問をしていました。

 

 

 

 

海女小屋体験施設「さとうみ庵」>

橋爪政吉・志摩市長の出迎えを受けた記者一行は、現役の海女さん2名から、伝統を受け継ぐ海女の活動についての説明を聞き、海を背景に海女さんの撮影やインタビューを行いました。その後「さとうみ庵」の海女資料館で、施設マネージャーから海女の歴史、後継者不足の問題、温暖化の影響や資源を守る取組などについて説明を受けました。海女小屋を模した夕食会場では、囲炉裏を囲み、伊勢志摩の海で獲れた新鮮な魚介類を堪能しながら海女さんから最近の海の変化、海女漁で使う道具などについて話を聞きました。記者は、コロナ前後の収入の変化、海女の後継者不足、海女の服装、海外からの観光客に関する質問をしていました。

 

 


2日目】


三重県水産研究所

水産研究所の土橋靖史所長および舘洋研究管理監から、研究所の事業概要のほか、英虞湾の海水温の長期変化傾向や黒潮による水産業への影響、アコヤガイのへい死対策などの説明を受けました。続いてアコヤガイや真珠の標本等が並ぶ実験室や稚エビなどを飼育している飼育棟を視察しました。記者は、黒潮の大蛇行の影響、真珠養殖の生産目標、養殖真珠と天然真珠の品質の違いなどに関する質問をしていました。

 

 

 

 

株式会社南伊勢マリンバイオ

記者一行は、お好み焼きなどにふりかけて香りを楽しむ「青のり」として知られるスジアオノリを陸上養殖している株式会社南伊勢マリンバイオを訪れました。同社の田中正廣社長から事業概要、水温や季節に合わせて株を使い分ける陸上養殖技術などについて説明を受け、スジアオノリを養殖する大きな水槽や、収穫してトレイに並べて乾燥・箱詰めするまでの作業を行う工場棟を視察しました。記者からは、なぜ井戸からくみ上げた地下海水を利用するのか、海面養殖と比較した陸上養殖のメリットは何か、気候変動にどのように対応しているかなどの質問があがりました。

 

 

 

<うみべのいえキッチン>

港町の南伊勢町にある空き家を改装した地域交流拠点「うみべのいえキッチン」を訪れ、キッチンを運営するプロジェクトのリーダーの西岡奈保子氏から、過疎化が進むこの地でプロジェクトを立ち上げた経緯や、シェアキッチンの仕組み、今後の展望などについて話を聞きました。記者たちは、人とのつながりを大切にして地域を守っていきたい、チャレンジしたい人の後押しをしたいという西岡氏の想いに熱心に耳を傾けていました。取材後は、出店者の一人で鯛養殖業を営む大下水産の大下さん親子が調理した鯛の定食を味わいました。記者は、西岡さん夫妻が南伊勢町に移住するに至った経緯や、移住当初の地元住民の反応、キッチンの利用状況などについて質問をしていました。

 

 

 

<みえぎょれん養殖株式会社>

記者たちは、海・山・川の自然に囲まれた大紀町の錦漁港を訪れ、船で伊勢ぶり・伊勢まだいのいけすを見学しました。三重県漁業協同組合連合会の関係者から同地域のブリの養殖の歴史や環境に配慮した取組などについて説明を受け、漁師たちが船で作業している様子を撮影するとともに、いけすの中の魚の大きさや餌やりに要する時間について質問しました。漁港に戻った記者たちは、養殖のブリと鯛を試食しながら、会社の設立経緯や生産高、環境にやさしいエサの改良などについて質問をしました。

 

 

 

 

一見 勝之 三重県知事 インタビュー>

2021年に着任した一見知事から、「G7三重・伊勢志摩交通大臣会合」の開催に向けた取組、三重の自然・景観・歴史・食など豊かな観光資源を活かした観光戦略、環境問題等に対応した次世代交通への取組などついて話を聞きました。一見知事は「大臣会合ではイノベーションによる地域交通の維持などについて話し合われ、交通相宣言が発表される予定だが、その中で三重県でも使えるような地域交通を維持する方策や地域活性化策があれば活用していきたい」と語りました。記者は、過疎化が進む地域への国からの経済的な支援、人口減少解決に向けた施策、気候変動に直面する水産業者への支援について質問をしていました。

 

 

 


◆本プレスツアーに関連する報道の一部をご紹介します(タイトルはFPCJ仮訳)


Vietnam Television (ベトナム)

6月15 「Thế giới hôm nay」(今日の世界)(動画:10:4213:00

 

DW (Deutsche Welle) (ドイツ)

6月13 「Japanese pearl farmers adapt to ocean warming」(動画:1分41秒)(気候変動に対応する真珠養殖業者)

 

UCA News (フランス)

6月8日 「The bright side of global warming in Japan」(日本における地球温暖化の明るい側面)

 

Anadolu News Agency(トルコ)

7月26日 「Japonya'da inci çiftçileri iklim değişikliğine uyum sağlıyor」(気候変動に適応する日本の真珠養殖業者)

7月26日 「Japonya'da deniz mahsulünü sofraya taşıyan "ama" dalgıçları, mesleğin geleceğinden endişeli」(日本の食卓に海産物を届ける "海女 "が、海女という職業の未来を憂う)

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