実施日 : 2012年05月20日 - 28日
報告:外務省受託事業「第6回太平洋・島サミット」(2012年5月20日~28日)
投稿日 : 2013年08月21日
第6回太平洋・島サミットが、5月25日~26日にかけて沖縄県名護市で開催されました(詳細はコチラ)。これに合わせ、太平洋島嶼国の記者8名(クック諸島、サモア、ソロモン諸島、トンガ、パプアニューギニア、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島)が、外務省の招聘により来日し、同サミット及び関連行事を取材しました。
記者一行は、また、東日本大震災の被災地である福島県いわき市を訪問し、震災からの復興に向けた日本の歩みを取材しました。さらに、同サミットの議題に含まれる環境・気候変動といった地球規模の課題に関し、日産の電気自動車やサンゴ再生プロジェクトなど、日本の取り組みを取材しました。(※本プログラムは、外務省が主催し、FPCJが企画・実施したものです。)
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1.第6回太平洋・島サミット(PALM6)及び関連行事
サミットに参加する太平洋島嶼国の首脳陣は、5月25日に沖縄県の宮古島に到着し、宮古島市関係者や地元中学生による歓迎を受けました。記者一行は、この歓迎行事の様子を取材しました。
続いて、沖縄県が主催する「高校生太平洋・島サミット」の様子を取材しました(詳細はコチラ)。同サミットでは、各国の高校生らが、前日までの議論でまとめた環境問題(水問題)への対策案を首脳陣の前で発表し、水資源の適切な管理などを盛り込んだ提言書を参加国首脳に手渡しました。
翌26日には、沖縄県名護市で開催された首脳会談の冒頭部を取材し、続く記者会見では、トンガの記者が野田総理へ代表質問を行いました。このほか、都内にて、サミット参加国首脳を招いて行われた宮中茶会や、日本貿易振興機構(ジェトロ)などが主催した太平洋諸島展&フェスタ2012の様子を取材しました(写真右)。
2.東日本大震災からの復興に向けた日本の歩み(福島県いわき市)
いわき市では、地元NPO(ふよう土2100)の案内により、津波による甚大な被害を受けた沿岸部を視察するとともに、渡辺敬夫市長、地元の消防団員、仮設商店街の商店主、仮設住宅の入居者などにインタビューを行いました。記者からは「被災者の話を聞くと心が痛い」「自分も被災者の方々の助けになりたい」といった声が聞かれました。
(久ノ浜仮設商店街の方々と記者)(渡辺市長への表敬訪問)
また、記者一行は、被災したレジャー施設であるスパリゾートハワイアンズやアクアマリンふくしまへも訪問しました。スパリゾートハワイアンズには、今回のサミットで親善大使を務めたダンスチーム「フラガール」が所属しており、記者らは同ダンスチームのメンバーにインタビューを行いました。この他、いわき市在住の島嶼国出身者と夕食懇談も行いました。
(フラガールへのインタビュー)(仮設住宅への訪問)
3.環境・気候変動問題への日本の取り組み
今回のサミットに際し、沖縄での首脳陣の移動にも利用された電気自動車リーフの取材のため、横浜にある日産自動車本社を訪れました。記者らは、新型リーフに試乗したほか、同社が新たに開発したリーフから家庭に電力を供給するシステム「LEAF to Home」のプロトタイプを見学しました。
(写真左:リーフに充電するパラオの記者)
沖縄県恩納村では、全日空をはじめとする日本企業や、沖縄県、恩納村漁協等が参画するサンゴ再生プロジェクト・チーム美らサンゴの取り組みを取材しました。地球温暖化を背景とした海水温の上昇によるサンゴの白化現象は、太平洋島嶼国でも重要な課題となっており、記者からは多くの質問が挙がりました。
(写真上:グラスボートからサンゴの植え付け現場を視察する記者ら。同プロジェクトでは、養殖場でサンゴの苗を育て、それをボランティアダイバーの手で海に植え付ける、という方法を採っている。)