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クールビズ最前線:ファッションでエコと節電に貢献(2011年8月17日)

投稿日 : 2011年08月17日

【ウォッチ・ジャパン・なう vol.2/FPCJ】

2011年8月17日

 

クールビズ最前線:ファッションでエコと節電に貢献

 

2005年より地球温暖化対策の一環として環境省の音頭で始まった「クールビズ」。3月に発生した東日本大震災を受け、過去最大の電力不足に直面した今年は、節電の必要性を踏まえて従来の「室温28度でも快適に過ごす」ところから一歩踏み込んで「更なる服装の軽装化」、就業時間を繰り上げる企業版「サマータイム」、「長期休暇の奨励」など、様々な試みがされています。

 

例年より早くやってきた夏日。暑さを乗り切るために涼しさや快適さを求めてさまざまな商品開発や提案がされています。

 

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全国理容生活衛生同業組合連合会は、「電力エネルギー削減に対応した、節電ヘアスタイル」を提案しています。シャンプー後にドライヤーを使わなくてもスタイリングできるショートカットスタイルや髪の毛を1センチ切って体感温度を一度下げる「クールビズヘア」なども提案しています。「エコに貢献」ということで一定の評価を得ているようです。

 

丈夫でシワになりにくく、家庭で洗濯機やシャワーでこまめに洗い、清潔な状態を保てると評判の「洗えるスーツ」は、暑い夏でもスーツを身に着けることが多い営業職を中心に注目されています。紳士服専門店では「クリーニングに行く時間とお金の節約になる」と今年は昨年と比べて売れ行きが好調ということです。一部スーツの裏地にはリサイクルポリエステル素材を使用し、環境にも配慮した仕上がりとなっています。

 

そして震災後、婦人物の売れ筋商品にも変化が見られています。ヒールの高い靴よりも歩きやすく、疲れにくいフラットシューズやローヒール、スカートよりもパンツの人気が高くなっています。いずれも震災後の交通機関の乱れで長い距離を徒歩で帰宅した経験からだと販売担当者は推測しています。

 

時代を反映するといわれるファッション。震災を機にエコだけでなく、活動的でより実用性のあるスタイルへと都会に住む日本人の意識が大きく変化したのは事実のようです。

 

※写真提供:全国理容生活衛生同業組合連合会

 

(Copyright 2011 Foreign Press Center/Japan)

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