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公益財団法人 旭硝子財団

2021年(第30回)ブループラネット賞 受賞者発表

2021年06月16日

公益財団法人 旭硝子財団(理事長 島村琢哉、所在地 東京都千代田区)は、今年で30回目を迎える、ブループラネット賞(地球環境国際賞)の2021年の受賞者を決定いたしました。本賞は、地球環境の修復を願い、地球サミットが開催された1992年(平成4年)に設立され、地球環境問題の解決に関して社会科学、自然科学/技術、応用の面で著しい貢献をされた個人、または組織に対して、その業績を称える国際的な賞です。本年度の受賞者は以下のお二人に決定いたしました。

 


1. ヴィーラバドラン・ラマナサン教授(米国)  1944年11月24日 インド生まれ

カリフォルニア大学サンディエゴ校スクリプス海洋研究所 教授
気候持続可能性 エドワード A フリーマン寄附講座

ラマナサン教授は、短寿命気候汚染物質(SLCPs)と呼ばれる二酸化炭素以外の汚染物質の気候への影響を数十年に渡って研究してきた。対象は、メタン、対流圏オゾン、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs*1)、ブラックカーボン*2(煤)などである。クロロフルオロカーボン類(CFCs*3)の非常に大きな温室効果を発見し、自身で統括した褐色雲(ABCs)に関する国際現地プロジェクトを通して、ブラックカーボンの気候への影響を明らかにするなどの貢献があった。教授は、SLCPの削減は温暖化を速やかに抑制し、大気汚染を大幅に改善することを示し、その後SLCP削減のための国際的な活動を主導した。
※1 オゾン層を破壊しない「代替フロン」。二酸化炭素の数百~数万倍の温室効果がある。
※2 大気中を浮遊する微小粒子(エアロゾル)の成分の一つ。石炭、薪などの燃焼により生ずる炭素が主成分。
※3 フロンの一種で、オゾン層破壊物質。二酸化炭素の約5千~1万倍の温室効果がある。


2. モハン・ムナシンゲ教授(スリランカ) 1945年7月25日 スリランカ生まれ

ムナシンゲ開発研究所 創設者・所長

ムナシンゲ教授は、統合的、学問横断的であり、開発の問題を経済、環境、社会の三つの観点からとらえるサステノミクスの考え方を創出した。革新的な概念である「公正な包括的グリーン成長(BIGG)」や「ミレニアム消費目標(MCGs)」はサステノミクスから生まれた。BIGGは、各国に発展の度合いに応じた持続可能な開発の道筋をとることを求め、また、MCGsは、世界生産のほとんどを消費する裕福な人々に地球への負荷を低減するため、消費目標の遵守を求める。教授は、これらの考え方を世界に広めるため、環境経済学と環境政策を用いて実践的な活動を展開している

 


●毎年原則として2件を選定し、受賞業績1件に対して、賞状、トロフィーおよび賞金5千万円が贈られます。
●表彰式典は 10月6日(水)に東京會舘(東京都千代田区)で行う予定です。受賞者による記念講演会は、10月7日(木)に国際連合大学(東京都渋谷区)、10月9日(土)に京都大学で開催を予定しています。式典、講演会とも、コロナウイルス感染症対策を講じた上で行う予定ですが、例年より規模を縮小しての開催となる場合もあります。

※本リリースは環境記者クラブ、環境記者会、重工記者クラブに同時配布しております。
※本リリース及び本年度受賞者の写真は、6月16 日 午前 11 時から当財団 HP (https://www.af-info.or.jp)にて入手可能です。



[お問い合わせ先]
公益財団法人 旭硝子財団    〒102-0081 東京都千代田区四番町 5-3 サイエンスプラザ 2
階顕彰事業部長 田沼敏弘    TEL:03-5275-0620        FAX:03-5275-0871
e-mail:post@af-info.or.jp
URL:http://www.af-info.or.jp

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