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東芝の復興宣言

投稿日 : 2019年02月15日

車谷暢昭 東芝代表執行役会長CEO

東芝会長ゼロからの『巨艦』復興宣言」 文藝春秋 1月号

 

2016年の不正会計を引き金に米国原子力事業の失敗などで経営危機に陥った東芝だが、車谷暢昭会長は『文藝春秋』の記事「東芝会長ゼロからの『巨艦』復興宣言」で、「負の遺産」は清算し、再建中ではあるが「無借金経営」に転換したと明言した。その上で車谷氏は、今後の戦略として、実世界のデータをデジタル技術などを用いて「サイバー世界」で分析し、付加価値として実世界に戻すことで社会システムを変革していく「サイバーフィジカルシステム」を前提とした  経営推進の考えを強調した。そして、「今後20年、この環境下で投資や需要が創造され、新たな巨人が生まれうると予想している」としている。

 

現在、「GAFA」(グーグル、アップル、ファイスブック、アマゾン)に代表されるサイバー企業は世界の「サイバー世界」のデータを独占し巨大事業を展開しているが、データの大半は実世界である電力、流通、交通などの「フィジカル世界」から発生している。しかも、車谷会長によれば、データ独占を争うEコマース(電子商取引)のような「ゼロサム型」ビジネスモデルの開発競争の時代が、「本質的な価値創造がない」まま続いてきたとする。

 

その上で車谷氏は日本の製造業について、「フィジカル」分野で最高レベルの技術を有し、「サイバー」領域でも開発に必要な基本技術である“要素技術”を保有しているとして、「両方の技術に強い日本企業は極めて有利な位置にある」との認識を示した。また車谷会長は、今後の主戦場はサイバーフィジカル技術になるとし、同社の強みを活かせる2つのキーデバイスとして「半導体と電池」を挙げた。 

 

 

写真:つのだよしお/アフロ

 

※このページは、公益財団法人フォーリン・プレスセンターが独自に作成しており、政府やその他の団体の見解を示すものではありません。                                   

 

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