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中国の現状と日中関係 | 公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)

今月の論壇から

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中国の現状と日中関係

投稿日 : 2016年11月02日

・川島真、遠藤乾 「大国のしたたかな外交戦術」 中央公論11月号

 

AP_aflo_LKGH133481中国は南シナ海、東シナ海における海洋進出など強硬な対外政策を展開している。東京大学教授の川島真氏は、中央公論11月号の北海道大学教授の遠藤乾氏との対談で、「習近平政権の焦りがさまざまな分野で生じている。現状では、経済成長に黄信号が点ったことが大きい」と指摘している。

 

しかし、世界が中国の強硬な外交姿勢をどのように見ているかについて、遠藤氏は「基本的に、我々ほどの危機感はないし、関心は薄いと言っていい」と分析する。その理由は、①リーマン・ショック後、世界は中国の経済力、資本に助けられた②ウクライナ問題で、欧州にとっての脅威はロシアであり、それに釘付けになっている―からだとしている。

 

川島氏も、米中関係について、米国は中国の海洋進出に対して「一定の留保を付ける」としながらも、それはあくまで一部の地域でのことにすぎず、現実的には「グローバルな空間では米中は協力関係にある」と強調。その結果として、「領土や主権で強硬な中国に対峙する日本の状況は、世界では一般的でない」と、日本の対中姿勢は国際社会では必ずしも広く共有されていないことを指摘した。

 

これについて、遠藤氏も、「日本の中国外交が巷(ちまた)で前提にされているほど、うまく行っているとは思えない」とするとともに、9月のG20杭州サミットにおける環境問題での米中協力や、対中批判が抑制されたラオスでのASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議に触れ、「中国はやはりうまい手、小ずるい手を打ってきている。日本ももう少し外交をリアルに見ないと、どこかで足をすくわれる」と指摘した。

 

・宮家邦彦 「なぜ国際社会に背を向けるのか」 Voice 11月号

 

一方、外交政策研究所代表の宮家邦彦氏は、Voice11月号の論文で、中国の外交姿勢について、「中国共産党の政治局常務委員に国際関係を理解するものがいない」とし、「やることなすこと、失敗ばかり」であり、対米外交でも「迷走が続いている」と手厳しく批判した。

 

南シナ海における中国の人工島建設問題で、ハーグの仲裁裁判所は今年7月に中国側の「古代からの領土」という主張を明確に否定する判決を下したが、中国側は判決を「拘束力はなく無効」と無視した。宮家氏はこうした中国の姿勢は「国内で高まるナショナリズムを背景に、シビリアンコントロールの不十分な軍部が、中央政府の知らないところで既成事実を積み上げていく」結果だと論じる。

 

米中関係については、3年前に発足した習近平政権が米中対等の「新型大国関係」を画策して米中首脳会談を頻繁に開催したものの、南シナ海の非軍事化や米企業に対するサイバー攻撃の中止などの米国の要求に中国が答えなかったたため、米国の期待は失望に変わったとしている。

 

さらに宮家氏は、日米韓3国のこれまでの対中“宥和政策”は実質的に失敗だったと主張。具体的には、日本が2010年の中国漁船の領海侵犯問題で船長を拘束しながら起訴しなかったことや、米国の南シナ海への米艦船派遣の腰が引けていること、韓国のつい最近までの“中国傾斜”を挙げ、こうした対中宥和政策によっても「中国の強硬姿勢は変わらなかった」と断じた。

 

・丹羽宇一郎 「日本の発信力を高めよ 米国との信頼関係は築けているか」 Voice 11号

 

元中国大使、元伊藤忠商事社長の丹羽宇一郎氏は、Voiceの論文で、国際社会における日本の対外発信について、「いまや日本のプレゼンスは低下しているという自覚が日本には足りない」と警鐘を鳴らしている。

 

丹羽氏は、南シナ海問題について、「中国が南シナ海に独自に定めた境界線『九段線』は理不尽の極みであり、強硬策は国際基準に照らしても批判されてしかるべきだ」などとしたうえで、「明らかに不当な中国の主張に対して国際法の順守を訴える日米に、ヨーロッパ、アジアを含めて国際社会は積極的に賛意を示しているとは思えない」との見方を示し、今後は「今ある国際的な首脳会議の枠組みを根本的に見直し、世界のレジームを再検討すべきだと思う」として、G7にロシア、中国、インドを入れた「G10」への再編などを提言した。

 

また、「日中関係を緊密にするには、日米関係を確固たるものにしなければならない」と述べ、日米関係について、G20杭州サミット、ASEAN首脳会議の際に安倍晋三首相とオバマ米大統領の首脳会談が実現しなかったことに触れ、「(日米)両首脳が固い信頼関係で結ばれているとはとうてい思えない」と述べた。

 

写真:AP/アフロ

 

※このページは、公益財団法人フォーリン・プレスセンターが独自に作成しており、政府やその他の団体の見解を示すものではありません。

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