プレスツアー(案内)

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実施日 : 2019年11月29日

「しょうゆ、その伝統と革新」 キッコーマン・プレスツアー

投稿日 : 2019年11月08日

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~多様化する社会的ニーズへの対応と「日本一おいしい病院食」を目指して~


 

 

日本の食卓に欠かせないしょうゆ。和食の世界的な人気とともに世界各国のスーパーマーケットで目にする機会も増えてきた。日本では、戦後の食生活の西洋化、近年では核家族の増加や料理の簡便化、外食の日常化また、持ち帰り惣菜の充実など、食のあり方は時代と共に少しずつ変化し、その中で、しょうゆそのものの消費量は減少傾向にある。2018年の1人当たりの年間消費量は約6リットルで、30年前の6割程度だ。一方、しょうゆをベースとした調味料類の普及という傾向があり、つゆ・たれ類の数量は着実に増加している。海外への輸出量と金額は増えており、2018年は約3550万リットル/77億2600万円で共に2010年の約2倍だ。

 

キッコーマンは、日本に中小合わせ1,300社あるとされるしょうゆメーカーのなかで国内市場シェア3割を誇り、世界100カ国以上でその商品が販売されている日本を代表するしょうゆメーカーだ。2019年の売上高は4,535億円でうち海外の比率が6割をも占める。1973年に日本企業による海外初のしょうゆ生産工場を米国に設立、今ではオランダ、中国、台湾、シンガポールで7工場が稼働している。

 

上記7つの各工場において、日本とは異なるそれぞれの環境下でも同品質のしょうゆを生産する技術開発を進める傍ら、世界各地の様々な食生活や嗜好に対応する取り組みも進めてきた。アレルギーや宗教上の規制に対応するため、小麦の代わりにコメを使った「グルテンフリーしょうゆ」(日本未発売)、大豆も小麦も使用しない「えんどうまめしょうゆ」のほか、6月に開催されたG20大阪サミットでは、同社が開発した「ハラールしょうゆ」が使用された。また、健康志向の高まりを受けて、減塩しょうゆや血圧降下機能を持つしょうゆも好評だ。こうした新たな試みの一方で、創業の地である千葉県野田市には宮内庁御用達のしょうゆ専用の「御用蔵(ごようぐら)」があり、発酵・熟成期間の温度・湿度を自然にゆだねる方法でしょうゆづくりが行われている。

 

同社の「食と健康」を通じた社会への貢献は、「キッコーマン総合病院」(野田市)にも見ることができる。企業を経営母体とする病院が日本で30ある中で、食品メーカーが運営する唯一の病院で、「日本一おいしい病院食」を提供するべく、塩分量を抑えつつも、調理方法や献立の工夫で患者への満足感が高い食事の提供に取り組んでいる。

 

◎本ツアーでは、伝統を守りながら時代や社会の様々なニーズに応え・需要を創造するキッコーマンの取り組みと、商品開発や病院の経営に見る食と健康へのアプローチを取材する。

◎野田では、しょうゆの作り方や減塩、大豆不使用のしょうゆ、昔ながらの製法を受け継いで作る宮内庁御用達の「御用蔵醤油」など、バリエーション豊かな同社のしょうゆを取材する。

◎キッコーマン総合病院では、「日本一おいしい病院食」を目指した工夫や取り組みを取材するとともに、食事の様子や患者へのインタビューを行う。

◎東京本社では堀切社長に今後の海外戦略などについて聞く。

◎ツアー後、希望者はKIKKOMAN LIVE KITCHEN TOKYOでの懇談会にも参加が可能だ。オープンから1周年を迎えたこの施設は、日本各地の食材や同社の調味料を使った調理の実演を目の前に、国内外のシェフ2名が考案した異なる食文化が融合した月替わりのコース料理を堪能できる同社の経営理念の一つ「食文化の国際交流」が体感できるレストランだ。

 

 

取材内容

 

1. 堀切功章(のりあき)社長インタビュー

キッコーマンは、千葉県北西部で埼玉県との県境を接する現在の野田市及び流山市で1600年代半ば頃からしょうゆづくりを行っていた茂木6家、堀切、高梨の計8家が1917年に設立した野田醤油株式会社が前身だ。野田は西を江戸川、東を利根川と接しており、しょうゆの原料の輸送や江戸への出荷に欠かせない水運に有利だったため、しょうゆの一大産地となったとされている。

今や世界中で同社のしょうゆは使われているが、同社は、1957 年の米国における販売会社の設立により、本格的に海外進出を果たし、当時から現在に至るまで一貫して、「日本食で使用される調味料としてのしょうゆ」を広めるのではなく、しょうゆを現地の食文化に融合・浸透させることを信条としている。米国では、肉料理にしょうゆが合うことを量販店の店頭におけるデモンストレーションを通じて訴求したり、また、現地の食材としょうゆを組み合わせた数多くのレシピを開発し、しょうゆの使い方を広めたことで、今や米国の家庭の半数にしょうゆが常備されているという。同社が設ける世界各国版のウェブサイトには、現地の食文化に合わせたしょうゆの使い方が紹介されている。

米国、ヨーロッパ、アジアから今後は南米、アフリカへと世界の食の多様性を尊重しながら、しょうゆを「グローバルスタンダードな調味料」へと、同社の挑戦は続く。

堀切社長から世界各地の食文化との融合を可能にするしょうゆの持つ魅力について聞く。

 

 

2. 多様なしょうゆ

宮内庁に110年間納め続けている「御用蔵醤油」

宮内庁にしょうゆを納める企業は全国で6社ほどあり、キッコーマンは1908年からその名を連ねている。野田工場の敷地内には、1939年に江戸川沿いに建設された専用醸造所を移築した「御用蔵」があり、伝統的なしょうゆ作りの方法や道具が展示されている。

しょうゆは、蒸した大豆に炒って砕いた小麦を合わせたものに麹(こうじ)菌を加えて「しょうゆ麹」を作る。これに食塩水を加えた「もろみ」を発酵・熟成させた後、絞り、殺菌や風味の調整のために加熱して完成する。現代では麹菌や温度・湿度の管理、絞る作業などにおいて機械化・自動化が進んでいるが、基本的な材料や工程は昔のままだ。

御用蔵の仕込み室では、原材料の小麦・大豆・食塩は国産のものを使用し、昔ながらの杉の木桶を使ってもろみの発酵・熟成が行われている。現在一般に流通しているしょうゆは空調管理の下、製造期間はおよそ6か月。一方、御用蔵醤油は、自然の気候のなかで約1年間もろみを熟成させる。こうして作られるその豊かなうま味と深みあるコクの御用蔵醤油は、平成から令和へと時代を超えて、伝統的製法が守り伝えられている。

野田工場敷地内の「御用蔵」を訪れ、木桶の中で熟成が進むもろみの様子をガラス越しに撮影する。

 

 

様々なニーズに応える、進化するしょうゆ

健康志向の高まりを受けて、減塩しょうゆは日常的に目にすることができるようになったが、同社は50年以上も前に病院食向けに塩分量をおさえたしょうゆを研究・開発していた。今では食塩25%40%、50%カット(同社濃口しょうゆ比)の商品があり、消費者の選択肢は広がっている。2013年には、10年かけて開発した血圧を下げる機能をもった「大豆ペプチドしょうゆ」を発売。その塩分の健康への影響ばかりに焦点が当たりがちなしょうゆだが、適正量の摂取で逆に健康増進につながる機能を持たせた。

このほかにもグルテンフリーのしょうゆ、小麦も大豆も使わない「えんどうまめしょうゆ」、専門機関から認証を受けた「ハラールしょうゆ」などアレルギーや宗教上の理由でこれまでしょうゆを使うことができなかった人々も、しょうゆを使った食の豊かさを実感できるようになった。このように国内外に販路を拡げる中で、様々な声に耳を傾け続け、多様性に対応してきたしょうゆは、これからも進化を続けていく。

野田本社にて、同社が製造するさまざまなしょうゆの紹介を受け、火入れをしたしょうゆと生しょうゆ、通常のしょうゆと減塩しょうゆなどの比較をしながらテイスティングを行う。

 

 

3.「日本一おいしい病院食」を目指すキッコーマン総合病院

キッコーマン総合病院は、1862年に設立された「醤油醸造家養生所」が前身だ。その後、1914年に野田病院となり、野田でしょうゆ作りに携わる人々とその家族の医療を担ってきた。1973年にはキッコーマン総合病院となり、広く地域の医療に貢献している。

食品メーカーが経営する病院として、特に提供する食事には力を入れている。同院では、厚労省が設けた塩分量の目標量(塩分8g)に合わせて、食事が組み立てられている。一方、日本人の平均食塩摂取量は9.9g2017年度)という結果が出ており、いかに塩分量を抑えておいしい献立にするかが課題だ。同院では例えば、1食のうち1皿は他の薄味の料理より濃い味付けとすることで食事の味気無さの軽減を図ったり、舌で味を長く感じられるよう減塩レシピにはとろみをつける「トロトロ減塩法」を実践している。その他にも、昆布、かつお、鶏ガラなどからとったうまみの多い出汁と肉や魚貝、野菜、きのこなどのうまみの出る食材を組み合わせることでうまみの相乗効果を狙うほか、日本人はコメのおいしい・まずいが食事全体の評価に影響すると言われることから、試食を重ねた結果ちょうどよいと評価された炊き加減の、おいしいコメを提供している。

一般的に、病院食は味が薄く味気ないとのイメージが広がる中、同院での取り組みの結果、入院患者への聞き取り調査で、半数以上が食事の総合評価を最も高い「良い」と評価し、味付けは7割が「ちょうど良い」との、高い評価が与えられた。

キッコーマン総合病院を訪れ、久保田芳郎(よしろう)院長より病院の歴史や日本で唯一の「食品メーカーが経営する病院」として同院の「食と健康」に対する取り組みや管理栄養士より「日本一おいしい病院食」のための工夫を聞く。

昼食の時間帯の病棟を訪問し、病院食をとった患者へインタビューする。

昼食として、病院食を実食する。

 

 

 

【実施要領】

  1. 日程

1129日(金)

8:00-9:20

FPCJキッコーマン野田本社(借上げバス)

9:20-10:10

野田本社

10:20-10:40

御用蔵

11:00-14:00

キッコーマン総合病院(昼食含む)

16:00-17:00

東京本社

 

解散もしくは希望者のみ夕食懇談会@Kikkoman Live Kitchen Tokyo

 

 

    1. 参加資格:外務省発行外国記者登録証保持者

 

  1. 参加費用:1,000円(全行程交通費、食費を含む)

*お支払い方法、キャンセル料等については参加者に通知します。

 

  1. 募集人数:5名(各社ペン1名、カメラ1名、TV12名まで)

※申し込み人数が5名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

 

    1. FPCJ担当:広報戦略課 佐藤彩子・鈴木 希(Tel: 03-3501-5251 | E-mail: sc@fpcjpn.or.jp

 

  1. 備考:

1)本プレスツアーはキッコーマン株式会社が主催し、公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)が企画・運営を担当しています。

2)本ツアーの内容は、予告なく変更になる可能性があります。

3)参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。

4)主催者とFPCJは、ツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して一切責任を負いません。

5)写真・TV撮影に関しては、担当者の指示に従ってください。

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