プレスツアー(案内)

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実施日 : 2011年02月23日 - 24日

案内:熊本県プレスツアー(2011年2月23-24日)

投稿日 : 2013年08月22日

~『火の国・水の都』熊本:豊かな自然環境が育む多彩な成長産業~

 

九州のほぼ中央に位置する熊本県は、世界最大のカルデラを持つ阿蘇の大自然と肥沃な大地に加え、同山系の豊富な伏流水から生まれる良質の地下水資源を併せ持つ。人口約70万人の熊本市は、市民の上水道の全てを豊富な地下水で賄う日本最大の都市。また、熊本県内は、環境省が定める「名水百選」が全国最多の4ヵ所選定されるなど、清冽な湧水群、河川、湖など世界でも稀とされる独特の水環境に恵まれている。水資源をめぐる問題がグローバル化する中、地元ではその恵まれた「水」を戦略的資源と位置づける動きも出始めている。

 

 

同県には、こうした恵まれた自然環境を活かして、太陽光発電、半導体などの分野で、日本の今後の成長のカギともなる数多くの先端企業が立地している。また、水俣の公害を経験した同県には高い環境意識が根付いており、農業、バイオ等の分野で、環境や健康関連のビジネスが次々と生まれている

 

 

 

本ツアーでは、独自の恵まれた自然環境の下、政府が打ち出す「新成長戦略」にとっても不可欠な、多彩な産業が展開されている熊本県を訪問。次世代先端技術の開発・実用化に向けた取り組みや、環境・農業分野で独自の存在感を発揮する地元中小企業などを取材するとともに、「火の国・水の都」熊本の自然や文化的な魅力にも触れる

 

(注)2010年6月、日本政府は、経済社会が抱える課題の解決を新たな需要や雇用の創出のきっかけとし、それを成長につなげることを目指すための政策として、「新成長戦略」を閣議決定した。同戦略では、成長分野として、①地球温暖化対策や再生可能エネルギー産業を含む「グリーン・イノベーション」、②少子高齢社会の克服と健康大国の実現を目指す「ライフ・イノベーション」、③急速な成長に伴い環境問題等の発生が課題となっているアジアの国々の需要に応えるための「アジア経済戦略」、④文化遺産・自然環境を生かした観光振興と、農林水産業の発展による健全な地域社会の育成を目指す「観光立国・地域活性化戦略」の4つが挙げられている。

 

 

取材内容
1.農業生産法人 有限会社松本農園
~情報管理で国際的に通用する強い農業を目指す~

http://www.mfcl.jp/

 

阿蘇山麓の豊かな自然、作物栽培に適した土壌、清らかな水という熊本の自然環境は、農業にとっても最適の環境を提供している。農産物のグローバル化が進み、食の安全・安心がますます求められる今、生産の安全管理技術の導入と、高度な情報管理・公開を武器に「畑が見える野菜」で勝負しているのが松本農園だ。農作物のパッケージに印刷された識別番号をインターネット上の画面に入力すると、農薬や肥料など生産に関わるすべての作業情報が閲覧できるほか、グーグル・マップで、畑の位置までピンポイントでトレースできる。松本農園が開発した“世界初”のトレーサビリティー・システムとされている。今後はスマートフォンを使った管理システムや、畑ごとの二酸化炭素排出量を測定するシステム開発にも意欲を見せる。

 

同社は、2007年に、欧州で農産物取引の必要条件となりつつあるグローバルGAP(適正農業規範)の認証を国内3例目として取得。また2008年には、生産者向けの品質管理認証で、食品安全、品質管理の明確化や管理の検証・監視などを包括する食の安全を証明する認証規格「SQF(Safe Quality Food)」を日本の農作物分野で初めて取得するなど、国際規格に準拠した生産管理システムによる「攻めの農業」で海外市場にも挑んでいる。主力生産物の人参のほか、自家製切干大根を香港、欧州などに輸出。多くの日本の農家が厳しい経営を迫られる中、5年連続で黒字を達成しており、年商は2億円に上る。また、地元の優良企業として、若者の雇用にも貢献している。

 

同社の情報管理・公開のシステム等導入において中心的役割を果たしたのは、かつては医薬品メーカーの営業マンをしていたという松本武・取締役ツアーでは、同システムの特徴や今後の事業展開について説明いただくとともに、TPP参加議論に揺れる日本の農業の今後についてもお考えを聞く。

 

 

 

2.清らかな地下水が育む「水前寺のり」
~絶滅危惧種の伝統食材が日本固有のバイオ資源へ~

http://gsmi.co.jp/index.html

http://www.kininaru-k.jp/2008/back_doc/03/0326/genki.html

 

熊本市内の水前寺成趣園の湧水地で発見されたことからその名が付けられた「水前寺のり」は、海で採れる海苔とは異なり川茸(かわたけ)の仲間で、日本料理や精進料理で用いられてきた。古くは将軍家への献上品として珍重され、熊本県を代表する伝統食材「ひご野菜」15品目の一つにも選ばれている。かつては熊本県とその周辺で採れたが、水質悪化や水量減により、現在では絶滅危惧種に指定されており、熊本県と福岡県の一部で養殖栽培がおこなわれている。

 

そうした中、2006年に、北陸先端科学技術大学院大学の研究グループが、水前寺のりから全く新しい高分子物質「サクラン」を発見した。1グラムで5~6リットルの水を吸収する極めて高い保水力を持つことから既に化粧品として商品化されているほか、医薬品として皮膚治療の研究が進んでいる。また、インジウムなどの特定のレアメタルやレアアースを吸着しゼリー状に固まる性質があることから、工場排水などに含まれるレアメタルなどの効率的な回収の可能性にも大きな注目が集まっている。サクランに代わる物質は見つかっておらず、化学的な人工合成もできないため、「日本固有の貴重なバイオ資源」として、その研究成果に期待が集まっている。

 

ツアーでは、水前寺のりからサクランの抽出技術を確立した熊本市のベンチャー企業「グリーンサイエンス・マテリアル」の金子慎一郎社長からサクランの特徴や商品化の現状について説明を受けるとともに、県内唯一の水前寺のりの養殖家で、その保護・育成と消費拡大に努める、丹生慶次郎さんを訪ねる。丹生さんは、「貴重な資源」であり「失われつつ文化」を守り伝えるため、養殖を始めた父親の後を継ぎ、現在は400平米の養殖池で年間1トンを産出している。

 

 

 

3.蒲島郁夫・熊本県知事による会見

http://www.pref.kumamoto.jp/site/tiji/

 

1947年生まれ。1965年熊本県立鹿本高校を卒業後、地元農協に勤務。1968年に農業研修生として渡米し、1974年に米国ネブラスカ大学農学部を卒業、1979年にハーバード大学大学院を修了した(政治経済学博士)。筑波大学教授を経て、1997年に東京大学法学部教授に就任。2008年に熊本県知事に就任した。

 

「熊本県は、豊かな自然や多彩な歴史・文化に恵まれ、優れた人材が育ち、さまざまな産業が発展する可能性を秘めている」と、 県の産業振興および雇用の場の確保に資する企業誘致を積極的に推進。また、子どもが夢を持ち、若者が地元で働くことができ、高齢者も安心して暮らせるような、誰もが幸せを感じることのできる熊本県の実現を目指すとしている。

 

 

 

4.株式会社ビッグバイオ
~納豆菌の力で水環境の再生に挑む~

http://www.big-bio.com/guide/

 

「自然に戻そう、自然のちからで」をコンセプトに、BB菌(バチルス菌という納豆菌の仲間の微生物を数種類集めた微生物群)など、自然界の有用微生物の力を最大限に活用した、水環境の浄化や環境に負荷を与えない製品を開発。コヨウ株式会社と共同開発した河川浄化製品「エコバイオ・ブロック」は海外でも高く評価されており、2002年~2003年にかけ、マレーシアの国家プロジェクトとして同国ランカウイ島マッラッカ川に施工、2006年にニューデリーでインド政府による性能試験が行われたほか、韓国、中国、インドネシアでも施工実績がある。2010年上海万博日本館の水質浄化システムに採用され、又、2010年APEC横浜で各国の関係者に紹介された。

 

(株)ビッグバイオは、1988年、当時「ごく普通の主婦」であった阪本惠子・現代表取締役が個人で創業。当時子育ての真っただ中にあった阪本社長は、子どもたちが自然の中で伸び伸びと遊びながら感性豊かに育つことを願う一方で、水の汚染や水不足の深刻化で、安心して子供を遊ばせられる場所がないことを問題に感じていた。「これから育つ子供たちのためにも、昔のようにきれいな水のある環境にしたい」と考えたのが、後の創業につながったという。その後、自宅で微生物商品の開発研究を積み重ね、2000年に有限会社ビッグバイオを設立、2002年には同社を改組して株式会社化、年商2億の企業に育て上げた。同社長は、2007年にアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2007セミファイナリスト、2010年には全国商工会議所 女性起業家大賞の最高賞を受賞した。今後は、富士電機システムズや熊本大学と共同で太陽電池を搭載した浮島を使ったダムなどの“持続可能な”水浄化システムを開発中とのこと。

 

ツアーでは、同社の阪本社長より、創業のきっかけとその後の事業展開、商品の説明などを伺うほか、実験施設などを視察する。

 

 

 

5.熊本城
~入場者数1位の名城で蘇る本丸御殿と本丸御膳~

http://www.manyou-kumamoto.jp/castle/

 

1607年、加藤清正により築城。西南戦争、そして近代日本の幕開けの舞台ともなった熊本城は、熊本の文化的シンボル。2007年に築城400周年を迎え、翌2008年には年間入園者数203万9558人を記録し、全国の城郭の入場者数1位に輝いた名城。1998年度~2017年度の予定で、復元整備計画が進められており、復元資金の一部は市民の寄付から募る「一口城主制度」による市民参加型の復元事業として注目される。昨年末には、募金件数約36,000件、金額4億3,000万円を超えた。2008年3月には、1877年の南北戦争の際の火災で焼失した本丸御殿大広間の復元作業が終了。可能な限り熊本県産材を使用し、地元の職人の手によって130年の時を経て甦った。

 

 

ツアーでは、復元事業について説明を受けながら、本丸御殿を視察するとともに、昼食時に「本丸御膳」で甦った往時の食文化を体験する。

 

 

 

 

 

6.富士電機システムズ株式会社
~熊本発、薄膜ソーラー技術の最前線~

http://www.fujielectric.co.jp/fes/

 

ソーラーエネルギー先進県を目指す熊本。住宅用太陽光発電システムの普及率は、2010年3月末時点で4.31%と、全国平均(2.19%)を大きく上回り、全国2位に位置する。県では2006年に「熊本ソーラー産業振興戦略」を策定、2015年度にソーラー産業の産業規模1,000億円、雇用規模1,000人の目標を掲げており、太陽電池関連企業の集積が進んでいる。

 

県内に立地する太陽電池メーカーの代表格が富士電機システムズ(株)だ。ガラス板を基板にした結晶系の太陽電池が主流だった中、同社はプラスチックフィルムを基板に用いることで、薄く軽量で、曲げられるフィルム型のアモルファス太陽電池“F WAVE”の開発に成功。2006年11月より、新たに建設された熊本工場で量産を開始した。クリーンエネルギーとしての太陽光発電の急速な拡大により、原料のシリコンが不足する事態も懸念される中、同社の薄膜系太陽電池は結晶系に比べ、シリコンの使用量は1/200に抑えられる。

 

また結晶系に比べて薄くて軽量(厚さ1/60、重量1/10)で、局面にも取り付けできることから、壁のほか、ワイヤを張ることによる地表面近くや屋上アーチ、軒庇空間への設置も可能で、太陽光発電の普及を格段に進めるとの期待が寄せられている。同社は、“F WAVE”の開発で2007年には経産省のものづくり日本大賞を受賞した。

 

同社は昨年11月、株式会社オーエスと共同で、フレキシブル型アモルファス太陽電池を使用した初のスプリングローラー巻取り型モバイルソーラーユニットを発売した。軽量・コンパクトでどこでも発電が可能な太陽光発電機で、主に災害時の携帯電話やラジオ、TV、PCなどの情報端末用として開発された。

 

ツアーでは、太陽電池市場の動向や富士電機システムズ(株)の薄膜太陽電池の特徴について説明を受けるほか、「モバイルソーラーユニット」のデモンストレーションなどを取材する。

 

*本プレスツアーは、フォーリン・プレスセンターと熊本県との共催で実施するものです。参加者には経費の一部を負担して頂いていますが、営利を目的とした事業ではありません。

 

実施要項
1.日程案:2011年2月23日(水)~24日(木)
<第1日目>
08:10: 東京発(ANA641)
10:05: 熊本着
午前:  松本農園
午後:  水前寺のり
      知事会見
      夕食懇親会

 

(ホテル日航熊本泊)

 

<第2日目>
8:30:  ホテル発
午前:   ビッグバイオ
昼食:  「本丸御膳」(熊本城本丸御殿大御台所)
午後:   本丸御殿
      富士電機システムズ/(株)オーエス
19:00: 熊本発(ANA648)
20:30: 東京着

 

実施要項:
2.参加資格:外務省発行外国記者登録証保持者

 

3.参加費用:1人13,000円(全行程交通費、食事を含む)*お支払い方法、キャンセル料等は、後程参加者にご連絡します。

 

4.募集人数:先着順10名(各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)。
*申し込み人数が10名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

 

5.FPC担当:矢野、伊藤(TEL: 03-3501-3405, 5251)

 

6.備考:
(1)写真・TV撮影は担当者の指示に従ってください。
(2)FPCはツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。

 

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