実施日 : 2008年03月18日
報告:3月18日【「東京の農業」プレスツアー】
投稿日 : 2013年08月30日
大都市東京で営まれる農業に注目する「東京の農業」プレスツアーの第一弾として、「再び注目される江戸野菜」をテーマに、江戸川区の小松菜と亀戸の亀戸大根の今を追いました。韓国、中国、台湾、香港、タイ、イギリス、フランス、イスラエル、EUのメディアから11名の記者が参加。東京の伝統食文化を守る地域の人々の情熱と心意気に触れるツアーとなりました。
【江戸川区の顔-小松菜】
小松菜の生産量全国1位を誇る江戸川区では、江戸時代から続く小松菜農家の石川善一氏(江戸川区農業生産者クラブ会長)を中心に地元農家が住宅街で畑を守っています。
小松菜の江戸川ブランドを確立しようと区・生産者・大学の共同研究も進んでおり、地元では小松菜を使ったアイデア商品:「小松菜そば・うどん」、「小松菜アイスクリーム」、「小松菜焼酎」などが誕生しています。
「地産池消」が叫ばれる中、区内の小学校では、地元農家の作った小松菜を積極的に給食に取り入れ、「食育」の要としています。上一色南小学校の関学校長は「地元で作ったものを食べることで子供たちの郷土愛を育てたい」と話しています。
小松菜生産者の石川氏は「都市農業は難しいが、江戸川区の農業者のプライドで、できる限り続けたい」と頑張っておられます。
【亀戸大根復活ストーリー】
江東区亀戸では、地元の割烹升本が、農家との契約栽培により、昔ながらの亀戸大根を使ったメニュー「亀戸大根あさり鍋」を提供しています。
亀戸大根は、昭和42~3年頃、地元亀戸で全く姿を消してしまいました。しかし、升本の先代の女将が何とか復活させたいと思い、種が残っていたので、近隣農家に頼んで栽培してもらったところ、復活してきました。
その陰の立役者となったのが、江東区の隣り、葛飾区で曽祖父の代から農業を営む鈴木藤一さん(80歳)。地元亀戸では一度姿を消してしまった亀戸大根を、一人ほそぼそと作り続けていたところ、升本の先代女将から生産を依頼されました。以来、30年に渡り、升本の為に亀戸大根を作り続けています。「鈴木さんの大根がいちばん良い!(亀戸大根を)復活させる実力を持った人は鈴木さんだけでした」と升本の現社長・塚本光伸さんも太鼓判を押しています。
「亀戸大根は小ぶりで、葉も柔らかく、全部食べられる。江戸時代から全く改良していません」と自分の大根について「江戸弁」口調で語る鈴木さん。「やりがいはあります。誰