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東京など首都圏等の緊急事態は継続/コロナ禍で変わるライフスタイル /活躍する日本の女性

投稿日 : 2020年05月22日

注目すべき海外メディアの日本報道


(5月8日~21日)



東京など首都圏等の緊急事態は継続/コロナ禍で変わるライフスタイル

/活躍する日本の女性


 




東京や大阪など8都道府県で継続していた緊急事態宣言は、5月21日、関西3府県で解除されたが、東京及び近隣3県と北海道は見送られ、25日にも再判断となった。外国主要メディアでは、同宣言解除の動きと共に、英国BBCインタビューによるIOC会長の2021五輪についての発言がキャリーされた。また、コロナ禍で浮き彫りになった日本の若い夫婦のライフスタイルの変化や、国内外で活躍する日本の女性が多数報道された。

 



[東京など緊急事態宣は継続  / IOC会長が2021東京オリパラについて発言] 


中央日報(韓国)は、21日付で「日本、緊急事態追加解除…新型コロナの新規感染者39人に」を掲載。日本の一日あたりの新規感染者は、過去1週間は100人以下を維持していると報じた。The Wall Street Journal(米国)も、21日付で「日本、緊急事態解除」との見出しで、関西では解除、東京など首都圏は継続すると報じた。

BBC(英国)は、「IOC会長、東京五輪2021年開催なければ中止もやむを得ずと認識」として、同局インタビューの中でバッハIOC会長が「来年への延期が最後の選択肢」と言及したことを報じた。同インタビュー内容は、Washington Post(米国)「東京オリンピック、2021年開催が無理なら中止、IOC会長が言及」(Simon Denyer東京支局長)、The Times(英国)「東京オリンピック  経費節減のため縮小を検討」東亜日報(韓国)「IOC会長「開催できない場合は五輪中止」(パク・ヒョンジュン特派員)、中央日報(韓国)「IOC会長「来夏の開催無理なら東京五輪は中止」など各紙により報じられている。

 

 

 

【ステイホームで変わる夫婦のライフスタイル】

 

The New York Times(米国)は16日付「ステイホーム期間中に学んだ家事分担は続くのか?(Motoko Rich記者)と題し、外出自粛期間中の様々な夫婦のエピソードを紹介しながら、日本の家庭における男女の家事分担量についての認識の違いについて伝えている。

Financial Times紙(英国)は19日付で「日本の夫婦はコロナウイルスの怖れから親になるのを先送る」(Kana Inagaki記者)を掲載。ステイホームも少子化の歯止めとならず、感染への怖れや自粛措置による収入減少から子づくりを先送りしたり不妊治療を諦める若い夫婦が増えることで日本の低出生率1.4は今後更に低下する見込みであり、少子高齢化が加速する日本は更なる人口問題や経済的課題に直面していると報じている。

 

 

 

[国内外で活躍する日本の女性]


The Wall Street Journal(米国)は、8日付「近藤麻理恵、それでも片づけたい!」(Alexandra Wolfe記者で、世界で活躍する片づけコンサルタント近藤氏の新刊「Joy at Work」(オフィスの片付け本)がコロナで何百万人もが在宅勤務する最中に出版されたが、近藤氏は「厳しい時期だが、在宅勤務を通じて働き方や働きやすい環境の必要性が見えてくるいい機会だ」とオンライン・インタビューで語ったと報じた。


The New York Times(米国)は、9日付で「日本女性であることの規範を壊す小説家」(Motoko Rich東京特派員)との見出しで、小説「乳と卵」で2008年に芥川賞を受賞した作家・川上未映子氏のプロフィール記事を掲載。川上氏は過去の村上春樹氏へのインタビューで村上作品中の「男性のため自らを犠牲にする女性像」に疑問を呈するなど、川上氏を男性優位の国のフェミニストの象徴として紹介している。加えて、19日付紙面に川上氏の短編小説「なぜ笑えるときにあたふたするの?」を「芸術はなぜ大事か」のテーマで様々な識者が寄稿する哲学特集面に掲載した。


CNN(米国)電子版は、11日付「日本銀行、138年の歴史で初の女性理事」で、日本銀行の初の女性役員として任命された清水季子(ときこ)氏にスポットをあて、少子高齢化社会の課題や高等教育を受ける女性の増加によって男性中心の経営構造にも徐々に変化が訪れていると報じた。更に20日付で「90歳のゲーム系ユーチューバー、ギネスで最高齢認定」と題し、39年のゲーム歴と25万人のチャンネル登録者を持つ「ゲーマーグランマ」森浜子氏を紹介。森氏は、ゲームは子供だけのものではなく同世代の高齢者にも楽しんでもらいたい、自身の人生は「バラ色のゲーム人生」と語ったと報じている。


Financial Times紙(英国)は、13日付で「日本の女性の職場復帰支援が使命」(Kana Inagaki記者)と題する記事で、自らも専業主婦からキャリアを築き、現在、専業主婦の復職支援セミナーを主宰するシンシア薄井氏を紹介。コロナの影響が大きいが女性が活躍できる場としてホテル観光業界に人材を送り込んでおり、高級旅館・星のや東京に契約職員として復帰した女性の例を挙げつつ、「キャリアの再構築はいつでも可能。「百年人生」のために社会が変わらなければならない」との薄井氏の言葉を引用して伝えた。

 

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