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注目すべき海外メディアの日本報道(2013年7月12日)

投稿日 : 2013年07月12日

「注目すべき海外メディアの日本報道」では、日本発のものを中心に、日本のみなさまに知っていただきたい日本関連の報道をご紹介し、できるだけオリジナルの記事(Web版)へのリンクも貼っております。

 

注目すべき海外メディアの日本報道
(7月1日~7月7日)

2013年7月12日

 

 1. 参院選の選挙戦開始を各紙が報道

 

第23回参議院選挙が7月4日、公示された。433人が立候補し、21日に投開票を迎える。安倍政権の経済政策「アベノミクス」や原子力発電所の再稼働、憲法改正などが選挙戦の主な争点であり、自民、公明両党による過半数の議席確保が達成されるか注目されている。

 

5日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)は、関口陶子記者、ジェイコブ・シュレジンジャー東京支局長による記事で、選挙戦開始を報道。候補者たちはありとあらゆることを約束して有権者に訴えかけようとしているが、単に長年不安定だった政権運営に終止符を打つためだけに多くの有権者が自民党に勝たせたがっていると世論調査の結果を示した。同日付ニューヨーク・タイムズ紙(米国)は、姫路発の田淵広子記者による記事で、ネット選挙解禁を論評。日本での選挙運動の大転換であり、専門家や議員は透明性向上や若年層の投票率アップを期待しているとした一方、ウェブ攻勢が票獲得に直結すると考えるのは浅はかだとする識者の声を報じた。

 

 

2. 柏崎刈羽原発の再稼働申請検討に注目集まる

 

東京電力は2日、停止中の柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(新潟県柏崎市、刈羽村)の再稼働に向けた安全審査を原子力規制委員会に速やかに申請すると発表した。地元からは反発の声も上がっている。

 

3日付ニューヨーク・タイムズ紙(米国)は、東京発の田淵広子記者による記事で、東電の安全審査申請への意向について説明。新規制基準が定まるまでの数か月、世論は比較的落ち着いていたが、この申請が日本の原発の将来に関する議論に再び火をつけるとみられると報じた。

 

4日付リベラシオン紙(フランス)は、京都発のアルノー・ヴォルラン記者による「福島『未だ制御できず』」を掲載。福島第1原発の観測用井戸で高濃度の放射性物質が検出され、焼却施設周辺で小規模な火災が起きるなどトラブルが相次いでおり、事態は東電の対応能力の限界を超えていると指摘している。6日付ル・モンド紙(フランス)は、東京発のフィリップ・メスメール記者による記事で、柏崎刈羽原発の安全審査申請に待ったをかけた泉田裕彦新潟県知事の発言を紹介。知事の発言は、相次ぐ事故と山積する問題により国民の東電に対する不信感が募っていることを表していると論じた。同日付インディペンデント紙(英国)は、東京発のディビッド・マクネイル記者による記事で、廣瀬直己東電社長の柏崎市訪問を報道。地元への説明が不十分として「信頼関係を損ないかねない」とする会田洋市長の憤りを伝えた。

 

 

3. ASEAN外相会談に際し、日韓、日中関係を各メディアが報道

 

東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会合など一連のASEAN関連外相会議が6月30日-7月2日にブルネイで開催され、岸田外務大臣が北朝鮮問題や南シナ海問題などの分野での日本の立場や協力について説明した。期間中、1日に日韓外相会談は開かれたものの、日中外相の接触はなかった。

 

2日付ブルネイ・タイムズ紙(ブルネイ)は、ブルネイ、フィリピン、マレーシア、ベトナム、台湾が抱える中国との領有権問題にふれ、日米両国が南シナ海での紛争解決を目指す行動規範への支持を約束したと報じた。

 

同日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)は、期間中行われた日韓外相会談は冷え切った日韓関係の雪解けのサインと報道。同日付朝鮮日報(韓国)は、何も合意を生まなかったと評したものの、韓国には日本に対する客観性を、日本には賢明な立ち回りを求める社説を掲載した。3日付韓国日報(韓国)は、日韓首脳会談の日程は決まっておらず、参院選までは選挙を意識した右傾化がありうるとして両国間の議論の進展は困難との見方を伝えた。

 

一方、4日付ワシントン・タイムズ紙(米国)は、マルコム・フォスターAP通信東京支局長による東京発の記事を転載し、領土問題を理由に対話へのすべてのドアを閉じていると中国を批判する3日の党首討論会での安倍総理の発言を紹介した。

 

<関連リンク>
外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

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