注目すべき海外メディアの日本報道(2015年2月25日)
投稿日 : 2015年02月25日
注目すべき海外メディアの日本報道
(2月5日~2月24日)
平成27年2月25日
1.厳重警備の中で行われた東京マラソンを大手通信社や中国メディアが報じる
2月22日、「東京マラソン2015」が開催され、国内外の一流選手や市民ランナーなど3万5,797名が参加。東京都庁を出発し、銀座・浅草等の観光名所を巡ってゴールとなる東京ビッグサイトを目指した。今大会は、過激派組織「イスラム国」による日本人人質殺害事件を受けて厳重警備が敷かれ、警視庁から小型カメラを頭に装着するなどしてランナーと共に走る「ランニングポリス」が出動したほか、計1万人以上が警備に当たった。
AP通信電子版(米国)は、20日付で東京発の「東京マラソン、イスラム国による人質殺害を受け警備を強化」を掲載。22日当日には、「ランニングポリスが東京マラソンの平和を保つ」とも報じた。ランニングポリスを巡っては、ロイター通信電子版(米国)も5日付で在京のエレーヌ・リーズ記者による「警備のために疾走:隠しカメラ装着の警察官が東京マラソンを走る」を報じた。中国メディアは、新華通信社英字電子版が22日付で「およそ36,000人が東京マラソン2015に参加」と題して大会の写真を複数掲載したほか、人民日報日本語電子版が23日付で「第9回東京マラソン 例年より高い警戒レベル」を載せた。
2.欧米や韓国のメディアが「竹島の日」の記念式典と韓国政府の反応を報じる
2月22日、島根県が竹島を日本固有の領土と訴える「竹島の日」の記念式典を開催した。式典には、政府から松本洋平内閣府政務官が出席。県側は安倍首相や関係閣僚に招待状を送ったが、政府は3年連続で政務官の派遣にとどめた。韓国外交省は、翌23日、在韓日本大使館の総括公使を呼び、内閣府政務官の派遣に抗議した。
式典開催については、AFP通信英字電子版(フランス)が、即日、式典に到着した松本政務官の写真付きで「日本、韓国からの島々の返還を求める」との見出しで報じた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版(米国)は、同日、アラスター・ゲイル記者による隠岐の島発の「日本で開催の式典、小島を巡る日本政府の主張を広め、韓国政府を怒らせる」を載せた。韓国メディアでは、中央日報日本語電子版が23日付で「韓国政府『日本の独島挑発行事に慨嘆』…日本は10年間行事を強行」などと報じたほか、朝鮮日報日本語電子版も、24日付で金秀恵東京特派員による「独島:菅官房長官『国際司法裁判所への提訴を検討』:安倍首相は『竹島の日』式典に3年連続で政務官を派遣」を載せた。
3.大手メディアが農水相辞任を速報
2月23日夕方、西川公也農林水産相が、自らが代表を務める自民党支部の政治資金問題の責任を取るとして辞表を提出した。安倍首相は辞任を了承し、2012年から昨年9月まで自らの政権下で農水相を務めた林芳正氏を後任に起用した。
海外メディアは、農業改革や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への影響を念頭に辞任を速報。大手通信社では、ロイター通信電子版が在京の梶本哲史記者、竹中清記者らによる「政治資金を巡る疑いの中、日本の農水大臣が辞任」を掲載。AP通信電子版も、エレーヌ・カーテンバック記者による東京発の「農水大臣、政治資金問題の最中に辞任」を報じた。ブルームバーグ電子版(米国)も、在京の高橋舞子記者による「農水相、政治資金疑惑を巡り辞任」を載せた。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版は、23日付で在京の大辺暢記者による「西川農水大臣が辞任:安倍首相、農業改革は続行と述べる」を掲載。フィナンシャル・タイムズ紙電子版(英国)は、同日付でロビン・ハーディング東京特派員による「安倍首相、TPPにおける協力者を失う」を報じた。
<関連リンク>
外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html