注目すべき海外メディアの日本報道(2014年10月16日)
投稿日 : 2014年10月16日
注目すべき海外メディアの日本報道
(10月5日~10月13日)
2014年10月16日
1.各国メディアが日本人研究者3氏のノーベル物理学賞受賞を報じる
10月7日(日本時間)、ノーベル物理学賞の受賞者が発表され、青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇・名城大学終身名誉教授、天野浩・名古屋大学大学院教授、中村修二・米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の日本人研究者3氏が受賞した。日本人のノーベル賞受賞は、2012年に生理学・医学賞を受賞した山中伸弥・京都大学教授以来2年ぶりで、受賞者の合計は22人となった。
受賞の話題は各国で広く報じられた。米国メディアは、中村教授が米国籍を取得していることもあり、ニューヨーク・タイムズ紙電子版(米国)が、7日付で「2人の日本人と1人の米国人がLED研究によりノーベル物理学賞を共同受賞」と報道。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)は、翌8日付で、「ノーベル物理学賞、日本で青色LEDを開発した3氏が受賞」と報じた。同紙アジア版電子版の8日付では、エリック・ファナー記者による東京発の「LED開発者のノーベル賞受賞で士気の上がる日本の電子産業」が掲載された。米国メディアではこのほか、ワシントン・ポスト紙が「LED開発の研究者3人がノーベル賞を共同受賞」を掲載するなど、各紙がそろって報じた。欧州でも、ガーディアン紙(英国)が「ノーベル賞物理学者のひらめきの瞬間」(8日付)、ル・モンド紙(フランス)が「2014年のノーベル物理学賞:青色ダイオード発明に貢献した3氏が受賞」(9日付)を掲載するなど、主要メディアで報じられた。
アジアでは、中国の新華社通信英字電子版が、7日付で、「3人の科学者が2014年のノーベル物理学賞を共同受賞」と報道。また、韓国メディアは、中央日報日本語電子版が、10日付けで「ノーベル賞0人VS 19人、日本146年基礎科学の差」、朝鮮日報日本語電子版が、12日付けで「追い越せる日本、追い越せない日本」と題するコラムを掲載した。
2.各国メディアが、前産経新聞ソウル支局長の起訴を報じる
産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が、8日、朴槿恵韓国大統領に関するコラムをめぐり、名誉棄損でソウル中央地検に在宅起訴された。これを受けて日本政府が韓国側に遺憾の意を伝え、韓国国内でも様々な議論がおこっていることから、日韓関係の行方や言論の自由とからめた報道が相次いだ。
中央日報日本語電子版は、11日付で、「産経前ソウル支局長起訴に対する我々の視点」と題する社説を掲載。朝鮮日報日本語電子版は、13日付のコラムで、車学峰東京特派員による「産経前支局長起訴、問題をすり替える日本」を掲載した。主要テレビ局の1つ、KBSも、「『朴大統領名誉棄損』産経支局長が法廷に立つ」との見出しで報じた。
欧米メディアでは、AFP通信電子版(フランス)が、9日付けで「韓国で日本人記者が起訴された問題で、日本政府は懸念を表明」(東京発)を掲載。また、ニューヨーク・タイムズ紙アジア電子版が、9日付けでマーティン・ファクラー東京支局長の「日本、韓国によるジャーナリストの起訴に抗議」(旭川発)を掲載した。
<関連リンク>
外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html