注目すべき海外メディアの日本報道(2014年2月17日)
投稿日 : 2014年02月17日
注目すべき海外メディアの日本報道
(2月4日~2月12日)
2014年2月17日
3. 全聾の作曲家とされていた佐村河内守氏の虚偽を各国メディアが報道
1. 都知事選に注目集まる
東京都知事選は2月9日、投開票され、元厚生労働大臣の舛添要一氏(65)が211万2979票を獲得して初当選した。98万2594票を獲得した前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)、95万6063票の元首相の細川護熙氏(76)は選挙戦で原発ゼロなどを訴えたが届かなかった。8日の大雪もあり、投票率は過去3番目に低い46・14%にとどまった。今回の選挙は、医療法人徳洲会グループからの5000万円受領を巡り、猪瀬直樹氏が辞職したことに伴うもので、新人16人が立候補した。
9日付ロイター通信電子版は東京発の「日本の与党の候補者が都知事に選ばれ、安倍総理も一息」を、同日付AP通信電子版は影山優理記者による「与党が支援する候補者が都知事選勝利」を掲載した。
同日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙(米国)電子版は、林由佳記者らによる「安倍総理が選んだ候補が東京都知事選に勝利 舛添要一氏が都知事に」を、同日付ニューヨーク・タイムズ紙(米国)電子版は、マーティン・ファクラー東京支局長による「東京都民、原発停止を訴える候補者を拒否」を報じた。
同日付フィナンシャル・タイムズ紙(英国)電子版はジョナサン・ソブル東京支局長による「原発に対し段階的なアプローチをとる舛添氏が東京都知事選に勝利」、同日付エコノミスト誌(英国)電子版は東京発の「東京都知事選始動」を報道。
11日付ニューヨーク・タイムズ紙電子版は、マーティン・ファクラー東京支局長による「コンセンサスが得られない日本、原発問題は宙ぶらりんに」、同日付ル・モンド紙(フランス)電子版は、フィリップ・メスメール東京特派員による「東京都知事選は原発賛成派に軍配」を載せた。
都知事選については、投開票を前に細川氏の立候補を巡る報道も活発化していた。1月15日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版は、「日本の電力選挙 元首相が官僚からのエネルギー政策奪取を警告」、24日付フィナンシャル・タイムズ紙電子版は、ジョナサン・ソブル東京支局長による「東京都知事選は原子力を巡る戦いに」を掲載。25日付エコノミスト誌は、東京発の「東京での選挙 過去からの一撃 うち1人は獅子心王そのもの」、2月7日付ニューヨーク・タイムズ紙電子版は、マーティン・ファクラー東京支局長による「2人の元総理が東京都知事選で原発反対の人々の結集を図る」を報じた。
2. ソチ訪問の安倍総理の発言を各国メディアが報じる
ソチ冬季五輪の開会式に出席するため、安倍総理はロシアを訪問し、2月8日にプーチン大統領との首脳会談を行った。同大統領の秋の訪日を確認したほか、北方領土問題などについて意見を交わした。
6日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版は、関口陶子記者による「安倍総理、ソチでプーチン大統領との信頼関係構築を目指す」を掲載。8日付AP通信電子版は、「日本:ロシアとの平和条約交渉加速へ」、同日付ロイター通信電子版は、「ロシアのプーチン大統領訪日へ、日本政府との関係深化」を報じた。
同日付イタルタス通信(ロシア)電子版は、「プーチン大統領:露日関係は複雑な問題を解決する選択肢をもっている」、「プーチン大統領:ロシアは冬季五輪開催の経験を日本に共有する用意がある」、「プーチン大統領、安倍総理、ソチで開かれるG8サミットでの会談に合意」を報道。同日付ノーボスチ通信(ロシア)電子版は、「プーチン大統領と安倍総理、首脳会談で素晴らしい出会いを楽しむ」を載せた。
3. 全聾の作曲家とされていた佐村河内守氏の虚偽を各国メディアが報道
桐朋学園大学非常勤講師の新垣隆氏(43)が2月6日、記者会見を開き、全聾の作曲家として知られていた佐村河内守氏(50)に代わって18年間にわたり楽曲を制作していたと明らかにした。佐村河内守氏が発表していた「バイオリンのためのソナチネ」は、ソチ五輪男子フィギュアスケートで高橋大輔選手が使用を決めていた。同氏は12日、謝罪文を報道各社に送り、3年ほど前から聴力は回復していたと公表した。
6日付AP通信電子版は、東京発の「陰の作曲家、日本のベートーベンは耳が聞こえているのかと疑問」を掲載。7日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「作曲家の五輪物語が明らかに」、同日付ニューヨーク・タイムズ紙はマーティン・ファクラー東京支局長による「日本で愛されてきた耳の不自由な作曲家、障害者でも作曲家でもないようだ」を報じた。
11日付同紙電子版は、東京発の「日本の作曲家、聴覚障害は一部嘘だったと述べる」、12日付AP通信電子版は、山口真理記者による「『日本のベートーベン』、聴覚障害は一部嘘だったと公表」を報道。同日付フィナンシャル・タイムズ紙電子版は、「謝罪するまでの事態にもかかわらず『日本のベートーベン』の人気高まる」を載せた。
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外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」