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注目すべき海外メディアの日本報道(2014年2月10日)

投稿日 : 2014年02月10日

注目すべき海外メディアの日本報道

(1月29日~2月3日)

2014年2月10日

 

 

 

1.日本発の画期的研究成果を各国メディアが速報!

1月29日、神戸市にある理化学研究所が、動物の体細胞の分化状態の記憶を消去し、多能性細胞(STAP細胞)へと初期化する原理を新たに発見し、それをもとに従来とは異なる「細胞外刺激による細胞ストレス」によって、短期間で効率的に万能細胞を試験管内で作成する方法を開発したと発表した。同研究に携わったのは、理研の発生・再生科学総合研究センターの研究チーム(研究ユニットリーダー:小保方晴子氏)等からなる共同研究グループ。研究成果は英国の科学雑誌ネイチャー1月30日号に掲載された。

 

STAP細胞の開発は、画期的な研究成果として、海外でも驚きとともに大きく報じられた。科学系メディアでは、ネイチャー誌電子版が29日付で「酸性溶液により幹細胞を容易に作成」を掲載。同日、サイエンス誌電子版(米国)も「酸性溶液により、幹細胞技術が飛躍的前進」を載せた。

 

一般のニュース・メディアも、同日付でロイター通信(米国)が「科学者ら、胚性幹細胞に類似の細胞の大発見を称賛」と速報したほか、AFP通信(フランス)も「細胞初期化のためのシンプルな新手法は移植分野に大変革を起こすかもしれない」と報じた。

 

米国メディアでは、ニューヨーク・タイムズ紙電子版が29日付で「研究により、より短時間で幹細胞を作成する新手法が示される」を掲載。ロサンゼルス・タイムズ紙電子版USAトゥデイ紙電子版も、同日付で「科学者ら、新手法により30分程で幹細胞を作成できると発表」「研究者らが体細胞を幹細胞へと戻す」と報じた。

 

欧州メディアも、英国のフィナンシャル・タイムズ紙電子版ガーディアン紙電子版が29日付で「日本チーム、幹細胞作成のための新技術を発見」「30分程で幹細胞を作成できるシンプルな方法が大発見と称賛される」を掲載。同じ日に、ドイツのフランクフルタ-・アルゲマイネ紙電子版ヴェルト紙電子版もそれぞれ、「酸性溶液から幹細胞:ニンジンを作るように作ろう」「僅かな酸性刺激が細胞を若返らせる」を掲載。フランスのエクスプレス紙電子版も「万能細胞:日本の研究所が革命的な進歩を発表」を載せた。

 

この他、TVノボスチ、RT TVを含むRTグループ(ロシア)の英字版ウェブサイトは、29日付で「シンプルで安価:科学者ら、胚なしで幹細胞を成長させる新たな方法を発見」を掲載。新華通信社(中国)の英字電子版は、30日付で「日本・神戸の科学者ら、体細胞を再生成する新しい方法を発見」と報じた。

 

 

2.従軍慰安婦問題等を巡るNHK新会長の発言を海外の主要メディアも報じる

1月25日、NHKの籾井勝人新会長が、自らの会長就任会見で、個人的見解として、従軍慰安婦問題に関し、戦争地域であればどこにでもあったとの趣旨の発言を行った。籾井会長は28日に、社内ネットワークを通し、自らの発言に関して謝罪する文書をNHK職員に送付。更に、31日の衆議院予算委員会で、「私の個人的な意見、見解を放送に反映させることはない」などと述べ、会見での発言について陳謝した。

 

一連の騒動は海外の主要メディアでも報じられ、BBC電子版(英国)が26日付で「日本の籾井NHK会長、第二次世界大戦時の“従軍慰安婦”を巡る騒ぎを引き起こす」を掲載。ニューヨーク・タイムズ紙(米国)も、「日本:NHK会長が謝罪」(28日)、「日本の大手報道機関、(政府に)屈していると見なされる」(2月3日)など、マーティン・ファクラー東京支局長による関連記事を複数載せた。

 

 

<関連リンク>

外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/sekai/index.html

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