実施日 : 2011年11月27日 - 12月05日
報告:外務省受託事業「東日本大震災からの復興に向けた日本の歩み(中国グループ)」(2011年11月27日~12月5日)
投稿日 : 2013年08月20日
外務省の招聘により、中国各地から10名の記者が来日し、「東日本大震災からの復興に向けた日本の歩み」をテーマに取材を行いました。震災後、日本の食品に対する中国の輸入規制が続いていることや、訪日中国人観光客が減少していることなどから、今回の招聘事業では、「日本の食の安全」について重点的に取材を行うとともに、平泉や会津若松市といった被災地の観光地を訪れました。
(※本プログラムは、外務省が主催し、FPCJが企画・実施したものです)
<写真右:津波で横倒しになった建物(女川町)>
************************************
記者一行はまず、政府関係者(外務省、観光庁、原子力安全保安院)より、復興に向けたこれまでの取り組みや、今後の復興計画についてブリーフィングを受けました。また、外務省新日中友好21世紀委員会委員も務める高原明生・東京大学教授とインタビューを行い、「震災後の日中関係」につき質疑応答を行いました。
「日本の食の安全」に関する取材では、仙台国際センターで開催された「一般社団法人 東の食の会」主催による「食の産業サミット2011」に参加したほか、宮城県、福島県内の被災企業、農家などを訪れ、復興への道のりや、風評被害の現状、「食の安全」を確保するための取り組みにつきお話を伺うとともに、関連施設を視察しました。
<写真右:農業生産法人・舞台ファーム(仙台市)にて、放射線検査の様子を視察する記者たち。>
<写真左:復興キャベツ・プロジェクト(仙台市)取材の様子。同プロジェクトでは、特殊なバクテリアを用いて津波による塩害を克服する取り組みを行っている。>
<写真右:JA東西しらかわの管轄農家にて、収穫の様子を撮影する記者ら。同JAでは、震災以降、農産物の放射線検査を行い、安全性を確認している。>
<写真左:会津若松市に150年間続く蔵元・末廣酒造株式会社取材の様子。上海、北京、香港を中心に中国向けにお酒を輸出していた同社だが、震災以降、輸出がストップしてしまっているという。>
津波被害の爪痕が色濃く残る宮城県女川町では、同町ご担当者より、被災状況について説明を受けながら沿岸部を視察し、仮設住宅を訪問しました。また、同町復興の牽引役ともなっている蒲鉾本舗・高政を取材しました。
<写真右:沿岸部が見渡せる女川町立病院にて、女川町ご担当者の説明を聞く記者ら。地震発生直後は、女川湾が空になるほどの異常な引き波が見られたという。>
世界遺産・平泉(岩手県)や会津若松市(福島県)といった被災県の観光地では、震災が地元観光業に及ぼした影響や、観光客回復にむけた取り組みを取材しました。さらに、会津若松市での鶴ヶ城訪問や抹茶体験に加え、温泉や和室の客室があるホテルに宿泊するなど、日本文化を体験しました。
このほか、放射線医学の専門家によるブリーフィングを受け、原発事故による放射線の影響などにつき理解を深めました。