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実施日 : 2022年03月22日

FPCJ初企画!外国メディア向けオンラインツアー 世界自然遺産「奄美大島・徳之島」

投稿日 : 2022年03月09日

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FPCJ初企画!外国メディア向けオンラインツアー

世界自然遺産「奄美大島・徳之島」

~世界100選“持続可能な観光地”で人と自然が紡ぐ独特の世界~


日時:2022年3月22日(火)13:00~14:45(日本時間)

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鹿児島県の奄美大島と徳之島は、2021年7月、沖縄島北部、西表島とともにユネスコの世界自然遺産に登録されました。周囲が海に囲まれている環境により独自の生態系を形成しており、アマミノクロウサギなどの希少な生物が多数生息している「生物多様性」の価値が、評価されたものです。

 

世界自然遺産登録の背景には、生態系の回復に向けた外来生物の防除をはじめとする、地道な取組がありました。観光客の増加による環境負荷を最小限にするため、2017年からはエコツアーガイド認定制度も導入されており、奄美大島は、国際的な認証団体「グリーン・デスティネーションズ(Green Destinations)」から、2021年の「持続可能な観光地・世界のトップ 100 選」にも選ばれています

 

豊かな自然の恵みと先人たちの知恵から生まれた独特な文化も、この地域の大きな魅力です。奄美大島の特産品である「大島紬(つむぎ)」の染色には島に自生する木と自然の泥が使われており、この「泥染め」という技法は、世界で唯一、奄美大島だけで行われています。

 

本ツアーでは、豊かな自然の恵みとそこで育まれた文化を守り、後世に伝えるとともに、世界の人々に向けての積極的な発信に、その最前線で取り組む人びとを取材し、世界自然遺産「奄美大島・徳之島」の魅力を探ります。また、その自然が生み出す「大島紬」で作ったマスクを参加者に事前にお渡しし、当日はこの「リアル」な要素も織り交ぜて、持続可能な観光地・世界100選の島の魅力に触れていただきます。


<<参加者特典>>
・伝統工芸品「大島紬」のマスクをプレゼント(国内から参加の外国プレスのみ)
・コロナ収束後、鹿児島県観光連盟がリアルなプレスツアーを実施する場合には優先的にお声がけ
・各取材先の連絡先のほか、番組制作や記事執筆に利用できる資料映像と写真を提供

 

 

■参加方法
下記のフォームからお申込みください。ご参加が確定後、ZoomのURLをメールにてお知らせいたします。
https://forms.gle/fR4kzEruUJUqubb7A

 

■主催
公益社団法人鹿児島県観光連盟

 

■開催日
2022年3月22日(火)13:00~14:45(以下、すべて日本時間)

 

■対象

外国プレス

※各国在京大使館、FPCJ賛助会員、その他こちらからご案内をお送りした方も、オブザーバーとしてご参加いただけます。

 

■言語
日本語(英語の逐次通訳つき)

 

■参加費

無料


■プログラム
13:00 開会
13:05-13:30 「奄美マングースバスターズ」が守る世界自然遺産「奄美大島・徳之島」の生態系~

       奄美野生生物保護センター 阿部 愼太郎 所長
13:35-14:05 「泥」で染める世界で唯一の織物、大島紬の新境地を切り開く!
       金井工芸 金井志人さん
14:10-14:35 エコツアーガイドが誘う徳之島の自然、その持続可能な観光とは?
       奄美群島認定エコツアーガイド 常 加奈子さん
14:35-14:45 コロナ禍での世界遺産登録と観光誘客の取組

       鹿児島県観光連盟
14:45 取材イベント終了

 

■登場人物
①<「奄美マングースバスターズ」が守る世界自然遺産「奄美大島・徳之島」の生態系~>
奄美野生生物保護センター(奄美群島国立公園管理事務所) 阿部 愼太郎(あべ しんたろう) 所長

 

奄美野生生物保護センターは、奄美群島の生き物や自然を保護するために設立された環境省の施設です。アマミノクロウサギなどの希少な野生生物の生息状況の把握や、在来の希少種を襲う特定外来生物マングースの捕獲をしているほか、野生生物保護に対する理解や関心を深めるために映像・展示等でわかりやすく解説しています。

 

所長の阿部さんは、1988年からNGOとして奄美大島でマングースの調査に携わり、2001年からは環境省が実施するマングース駆除事業、2005年には「奄美マングースバスターズ」を立ち上げるなど、マングースの防除に携わって来ました。一時は約1万頭にまで増加したとされるマングースは、阿部さんらの活動により大幅にその数を減らし、ここ4年間は捕獲がない状態が続いており、根絶が近づいています。マングースの数が減るにつれ、奄美の森にはアマミノクロウサギなどの固有種が戻ってきており、世界遺産登録の実現を後押ししました。マングースは世界中で多くの種を絶滅に追いやり深刻な問題となっており、奄美大島のように大きな島で完全排除が達成されれば、世界初の快挙であり、同様の課題に直面する世界各地の重要な自然環境などにとっても有益な情報となると期待されています。

 

⇒阿部所長から、奄美・徳之島の自然の魅力や、本来の奄美を取り戻すためのマングース防除の取組、世界遺産登録による観光客の増加と自然保護の両立に向けた課題などについて、お話をお聞きします。

 


②世界で唯一、大島の「泥」で染める大島紬、新境地を切り開く!
金井工芸 金井志人(かない ゆきひと)さん

 

絹織物「大島紬」は、奄美大島を発祥の地とする1300年以上の歴史を持つ絹織物で、フランス・ゴブラン織り、ペルシャ絨毯とともに世界三大織物の一つとも言われています。その最大の特徴が、天然の染色方法「泥染め」です。島に自生するシャリンバイというバラ科の植物の煮汁で絹糸を染めた後に自然の泥につけ込むもので、シャリンバイに含まれるタンニンと泥の鉄分が化学反応することで、色落ちしない、深く光沢のある渋い黒色に染まります。

 

金井志人さんは、本場奄美大島紬の泥染めを担う金井工芸の色人。拠点である奄美大島の文化を新しい解釈で今と結びつける姿勢で現象を作り続けています。高校卒業後に島を出ましたが、25歳で戻り、家業の染色を手伝ううちに、その魅力に取り付かれました。”染める”のではなく、奄美の自然に”染めさせてもらっている”感覚だと語る金井さんは、伝統的な大島紬の染色以外にも、ユニクロなどのファッションブランドとのコラボレーションや、布以外の素材の染色など新しいジャンルも開拓しており、欧州で泥染めのワークショップも開催しています。

 

⇒金井さんから工房での染色作業の様子を案内いただきながら、奄美の自然が生み出す泥染めに対する金井さんの思いや、奄美の染めの文化を島外、海外に伝える活動について聞きます。

 


③エコツアーガイドが誘う徳之島の自然、その持続可能な観光とは?
奄美群島認定エコツアーガイド 常 加奈子(つね かなこ)さん

 

奄美群島では世界自然遺産登録により観光客の増加が予想されることを見据え、2017年から、自然環境の保全と持続可能な観光振興の両立を目指すエコツアーガイド認定制度が始まりました。徳之島では、南部の世界自然遺産登録区域内にある全長約2.3キロの剥岳(はげだけ)林道などについて、2019年4月から、認定エコツアーガイドの同行が義務付けられています。

 

徳之島エコツアーガイド連絡協議会に所属する常加奈子さんは、徳之島でエコツアーガイドの認定を受けている15人のガイドのうちの一人です。生まれも育ちも徳之島の常さんは、大学卒業後、沖縄美ら海水族館(本部町)の解説員などを務めた後に帰郷しました。現在は、ウェブサイト「旅友Tokunoshima」を運営し、香港出身で徳之島に移住したCathy Cheungさんとともに、森の動植物に出合う林道散策や集落めぐりなど様々なツアーを実施しているほか、地元の方々と一緒に、徳之島ならではの体験(コーヒー収穫&試飲や島古来の庶民の茶文化「ふり茶」、焼酎工場見学など)を提供しています。

 

⇒常さんとCheungさんからエコツアーのコースの一部をご案内いただきながら、徳之島の魅力やエコツアーガイド認定制度についてお話をお聞きします。

 

■お問合わせ
公益財団法人フォーリン・プレスセンター
広報戦略課 菅原順也
(Tel: 03-3501-5251、E-mail: sc@fpcjpn.or.jp

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