千葉県の天然資源「ヨウ素」がアジアで貢献
投稿日 : 2015年03月12日
天然資源「ヨウ素(ヨード)」が豊富な千葉県では、国際協力の一環として、日本ヨウ素工業会やユニセフ等と連携して、ヨウ素欠乏症の問題を抱える国々へのヨウ素支援を行ってきました。人の成長に欠かせないヨウ素は、海産物の摂取が少なく、甲状腺肥大や発育不全などのヨウ素欠乏症の問題を抱える国々には、貴重な元素です。
日本は、ヨウ素の世界生産量の約3割を占める世界第二位の産出国です。日本国内では、その約8割が千葉県で生産されています。千葉県には、「南関東ガス田」と呼ばれる水溶性天然ガス鉱床が広がっており、採掘可能な埋蔵量は現在の年間生産量で換算すると約800年分に相当するといわれています。南関東ガス田の地層水は、昔の海水が地層中に閉じ込められたもので、海水の約2000倍という高濃度のヨウ素が含まれています。(写真:ヨウ素結晶)
これまで千葉県では、予防接種の普及とヨウ素欠乏症の制圧に取り組むモンゴル国の「母と子の健康プロジェクト」にJICAやユニセフ等と協力して1997年から5年間、ヨウ素酸カリウム(3400kg)の無償提供を行いました。また、ヨウ素欠乏症に悩むカンボジアの子どもたちのために2006年から4年間、日本ヨウ素工業会やユニセフとの連携によりヨウ素酸カリウム(3400kg)を寄贈しました。
モンゴル、カンボジアに続いて、このほど、スリランカへのヨウ素支援を行います。スリランカ政府は、1995年からヨウ素を添加した塩の普及により、ヨウ素欠乏症の撲滅を図る全国ヨウ素添加塩プログラムを進めており、このほどのヨウ素支援は、このプログラムを後押しするものです。
千葉県の天然資源「ヨウ素」は、アジアで、ヨウ素欠乏症から来る甲状腺肥大患者の急減などに貢献しています。県では、このような千葉の持つ資源等を活かした国際協力活動をこれからも推進していきます。
◆スリランカ政府へのヨウ素贈呈式
●日時:2015年3月17日(火) 13:00~13:30
●会場:千葉県庁
●支援内容:ヨウ素酸カリウム850kg
●提供支援者:日本ヨウ素工業会、京葉天然ガス協議会、
公益財団法人成長科学協会
<問い合わせ先>
千葉県総合企画部国際課
TEL:043-223-2392
E-mail kokusai@mz.pref.chiba.lg.jp