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実施日 : 2023年10月30日

2023年度第1回FPCJ国際ウェビナー:「生成AI時代のメディアの役割と読み手のリテラシー~外国メディアの特派員と考える報道の未来~」

投稿日 : 2023年09月28日


                   

米国OpenAIが2022年11月にChatGPTを公開して以来、世界で様々なコンテンツを生み出すことができるAI(生成AI)の利用が急速に広がっています。日本では少子高齢化による深刻な人手不足を背景に、各業種で業務効率や生産性の向上が迫られる中、AIやロボティクスはすでに人間にとって不可欠な存在となっており、これらの技術をいかに使いこなし、AIとどのように共存していくかが社会課題となっています。


新聞やテレビなど既存メディアの中には、収益の悪化や速報性が問われるネット媒体の台頭により取材活動に十分な人員を配置できない等、報道活動の維持に苦慮する報道機関も出始めてきています。世界ニュース出版社協会(WAN-IFRA)がSCHICKLER Consultingと共同で行った、ニュースルームにおける生成AIツールの使用状況に関する調査*(対象:記者や編集者)によれば、回答者の半数近くが何らかの生成AIツールを既に使用しているという結果が出ました。AIの活用がより一層進むメディア業界において、記者の仕事はどのような変化を遂げるのでしょうか。


本ウェビナーでは、メディアにおける生成AI導入の動きに注目が集まる欧米メディアの日本特派員をはじめ、日本のメディア関係者、有識者の方々をお招きし、AIの技術革新によってジャーナリストの仕事はどのように変化していき、どのような仕事が求められるのか。また、情報の受け手である読者・視聴者はどのような心構えを持って報道に接したらよいか、議論します。

 

ウェビナーの構成

第1セッション「メディアでのAI利用と留意点」

現在、報道機関では情報収集、ニュース制作、ニュースの配信など、様々な場面でAIが導入され始めています。AIの利便性に注目が集まる一方、AIによる記事作成については、記事の信頼性の確保に関する懸念も指摘されており、その活用方法は報道機関の検討課題になっています。本セッションでは、AIの導入によって生まれる利点と留意点について議論します。

 

第2セッション「AIはメディアをどう変えるか ~未来のメディアと報道~」

生成AIは人的資源の制約から従来はカバーできなかったニッチな分野の出来事も記事にすることができ、今まで人々の目に留まらなかった出来事に光を当てることが可能となる一方、未発表のニュースやスクープを探し出すことや取材相手に適切な質問をするのは難しいと考えられています。また、情報の受け手である読者や視聴者も、AIの特性を良く理解し、正しい報道を見極めるための心構えを持つことが必要になってきています。本セッションでは、情報の受け手である読者の心構えや人間による報道の価値について議論します。

 

開催要領

1.日時

2023年10月30日(月)15:00-17:00

 

2.形式

オンライン(ビデオ会議ツール「Zoom ウェビナー」)のみ

 

3.言語

日本語・英語(同時通訳)


※注:登壇者の使用言語は英語と日本語が混在し、それぞれに同時通訳が入ります。同時通訳機能をご利用の場合は、必ず事前にZoom「アプリ」をインストールください(ブラウザからのご参加では、通訳機能のアイコンが表示されませんのでご注意ください)。

 

4.後援

外務省、日本経済新聞社

 

5.参加費

無料

 

6.プログラムと登壇者 

15:00-15:07(7分)

開会挨拶

兒玉和夫(FPCJ理事長)

15:07-15:47(45分)

第1セッション(冒頭発言、自由討議、総括)

登壇者全員

15:47-16:27(45分)

第2セッション(冒頭発言、自由討議、総括)

同上

16:30-16:50(20分)

質疑応答

同上

16:50-17:00(10分)

全体総括

同上

17:00

閉会

兒玉和夫(FPCJ理事長)


◆モデレーター

池上 彰(いけがみ・あきら)名城大学教授、東京工業大学特命教授、

フリージャーナリスト
1973年NHK入局。報道記者や番組キャスターなどを務めた後、2005年に退局。その後、フリージャーナリストとして、テレビや新聞、雑誌など多方面で広く活躍している。近著『池上彰が大切にしている タテの想像力とヨコの想像力』(講談社+α新書)では、ヒトと生成AIに関する比較・推考が盛り込まれている。2021年からFPCJ評議員。





 



◆パネリスト 

外国メディア

Tim Kelly(ティム・ケリー)ロイター通信東京支局 上級特派員

英国出身。2000年からブルームバーグ東京支局で首相官邸担当記者として勤務した後、フォーブス誌東京支局長を経て、2010年より現職。上級特派員として外交・安全保障のほか、科学技術分野も精力的に取材している。その傍ら、日本のニュース番組等のコメンテーターとしても多数出演。



 

 

 

Reed Stevenson(リード・スティーブンソン)ブルームバーグ東京支局 シニアエディター 

米国生まれ、日本育ち。1996年ロイター通信入社。東京特派員、シアトル支局長、アムステルダム支局長、ドバイを拠点とした湾岸地域支局長などを歴任。その後、2012年にブルームバーグ・サンフランシスコ支局に移り、2016年より現職。ブルームバーグでは、10年以上にわたり、一貫してテクノロジーやビジネス(コーポレートニュースや投資)に関する記事の執筆や編集を担当している。



 

 

 



日本メディア

生川 暁(おいかわ・あきら)日本経済新聞社AI量子エディター

2005年日本経済新聞社入社。気候変動や原子力問題など主に科学技術報道を担当した後、人工知能(AI)や量子コンピューターなど最先端テクノロジー領域の記事を執筆。米国留学を経て2020年から現職。






有識者

林 香里(はやし・かおり)東京大学理事・副学長、大学院情報学環 教授

ロイター通信東京支局記者(1988~1991年)、東京大学社会情報研究所助手、独バンベルク大学客員研究員(フンボルト財団)を経て、2004年より東京大学に勤務。2020年から東京大学Beyond AI研究推進機構「AIと社会」部門 B’AI Global Forumディレクター(2020~2022年)、2021年からは東京大学理事・副学長(国際・ダイバーシティ担当)も務める。




 

※プログラム内容、時間、登壇者情報は、予告なく変更する場合がございます。


7.お申込方法

以下のURLからお申込ください。

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_AEQVRPy-RG-xQPlqpyE4qw

 

※申込後すぐに視聴用のリンクが記載されている自動確認メールがno-reply@zoom.usから届きます。同メールが届かないときは、「迷惑メール」や「ごみ箱」をご確認下さい。見つからない場合は、下記までお問合せ下さい。

 

※記録動画のご案内を申込者のみなさまにメールにてご連絡差し上げます。当日ご参加いただけない方も是非お申込み下さいませ。


お問い合わせ
公益財団法人フォーリン・プレスセンター
広報企画課 担当:佐藤、石田
sympo@fpcjpn.or.jp | 03-3501-5251




~FPCJ国際ウェビナーについて~
日本と外国メディアの橋渡し役を担うフォーリン・プレスセンター独自の企画として、年に2~3回、国際ウェビナーを実施しています。鋭い目で日本を見つめ、日本発の報道を精力的に行う外国特派員の視点も交えて、日本のみならず国際社会全体にとって重要なテーマについて、議論していきます。

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