3.11 東日本大震災関連情報

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実施日 : 2011年07月20日

報告(プレス・ブリーフィング):観光で日本を元気に!(2011年7月20日)

投稿日 : 2013年08月22日

img4fe81b1068af5FPCJでは、本年2月に引き続き溝畑宏・観光庁長官をお招きし、東日本大震災の影響により急激に落ち込んだ観光業を活性化し日本全体の復興につながるための様々な政策についてお話を伺いました。参加者は、海外プレス14名(10ヶ国・地域)の他に、賛助会員、大使館関係者を含む計26名でした。

 

溝畑長官は冒頭、日本政府が「観光」を重点戦略分野の一つとして位置付けている背景・意義として、国内人口が減少していく中で日本経済を活性化するためには「外需を取り込み内需を活性化する」ことが重要であると指摘。日本はこれまで「ものづくり」を中心にマーケットを拡大してきたが、今後は観光のようなサービス産業(ソフトパワー)の輸出強化が重要となり、中でも幅広い経済波及効果を持つ観光分野は少子高齢化時代における経済活性化の切り札であると説明しました。溝畑長官はさらに、日本は、早くから観光を国の成長戦略としてきたアジア各国に比べ、依然として外国人観光客の受け入れが遅れているが、今後はシェアを拡大していきたいと述べました。

 

溝畑長官は、続いて東日本大震災後以降の観光業の状況について説明。地震・津波に加え、計画停電、原発事故などが「安心・安全」の観光に大きいダメージを与えたが全体としては回復してきていること、観光庁としても観光が日本復興の大きな力になることを強調し、今夏も「日本の夏を元気に、旅で笑顔を」をスローガンに積極的なプロモーションを行っていることなどを述べました。

 

国内旅行については、観光庁が中心となって、自粛をやめ積極的に旅をすることを奨めるキャンペーンを開始し、被災地以外の場所で積極的に動くことを働きかけた結果、GW期間中などは国内旅行の消費額、宿泊者数ともに予想を大きく上回る回復が見られたと述べました。溝畑長官は、国を挙げての運動の効果があったとしながらも、本格的な回復にはまだ時間がかかるとし、特に東北地方はお祭りや伝統芸能や食文化もあるので、今夏はぜひ東北に赴いて、東北を元気にすることに協力してほしいと呼びかけました。
また、訪日外国人の状況に関して溝畑長官は、震災発生直後に各国が出した渡航自粛勧告により激減したが(5月の)日中韓首脳会談の効果もあり、東アジアを中心に、夏に向けて想像以上に旅行者数の回復の兆しが見られること、完全な回復には数年かかるであろうが、政府目標の「訪日外国人3,000万人」の実現に向けて「安心・安全」のイメージ回復に努めていることなどを述べました。長官は政府の取り組みの例として、観光庁、他省庁担当者による現地での説明会開催、海外メディアや旅行会社の招請、各国の来日著名人やJNTOのウェブサイトを通じての正確な情報発信などを紹介しました。

 

最後に、東アジアで人気があり、観光立国ナビゲーターとして起用された国民的アイドルグループ「嵐」が出演しているメッセージ・フィルム(世界133か国・地域以上に配信)を紹介しました。溝畑長官は、その他MICEを利用するなど、あらゆる機会をとらえて積極的に日本が「安心・安全」であると伝え、日本のイメージ回復に努めていくと述べました。

 

質疑応答では、日中間での観光促進、中国人向け個人観光ビザ発給要件緩和、世界に対する情報発信の方法(プロモーションの効果等)、震災後の環境整備や観光への影響等に話が及びました。

 

【配布資料】
(1) 「観光立国の実現に向けた取組について」
(2) "Toward the Recovery of Japan Tourism"(英語のみ)
(3) その他

 

「がんばろう!日本」日本を元気に、旅で笑顔に。(日本語のみ)

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