経済産業省は、2025年に開催される大阪・関西万博に、「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマとした日本政府館(日本館)を出展します。展示公開の第1弾では、『「水」から「素材」へ』というテーマで、「藻類(そうるい)」が主役のファームエリアを公開し、藻類が持つ無限の可能性をかわいらしいハローキティを通じて紹介しました。
続く第2弾展示では、『「素材」から「もの」へ』とテーマがうつり、日本の「ものづくり」に焦点を当てた「ファクトリーエリア」を公開します。このエリアでは、資源を無駄にせず、修理や修繕を重ねることで長く使い続けられるものを作るという、日本ならではの「循環型ものづくり」の考え方や具体的な社会実装の姿を紹介。日本を代表するキャラクター・「ドラえもん」が案内役を務め、次世代へ受け継ぐ持続可能なものづくりの精神などを分かりやすくナビゲートします。
■ファクトリーエリアに「ドラえもん」が登場!
日本ならではの「循環型ものづくり」を物語る様々な技術展示を解説
日本館「ファクトリーエリア」では、数百年以上前から現代に至るまで、日本のものづくりが“やわらかい”構造を志向し、資源や素材の「循環」という発想を強く意識することにより培ってきた「循環型ものづくり文化」を様々な製品や技術の展示を通して紹介します。
展示エリアでは、9つの切り口で、“やわらかく作る”という日本のものづくりの特徴的な手法を伝統的な取組と最先端の技術での活用を対比しながら紹介します。
例えば、“強くて壊れないもの”を追求するのではなく、“あえて部分的に壊れる”ことで全体に与える衝撃を吸収する、という発想です。
京都府の木津川に架かる「流れ橋」(上津屋橋)は、増水した川の流れに耐えるのではなく、橋桁が「流される」ことで、橋全体にかかる負担を軽減しています。
こうした発想は、2024年1月に世界初のピンポイント月面着陸を実現したJAXAの小型月着陸実証機SLIMが、月面着陸時に脚部が「壊れる」ことで衝撃を吸収し、機体を確実に着陸させることができる構造となっている点と共通しています。
こうした「循環型のものづくり」は、日本で1300年以上にわたり続けられている伊勢神宮の「式年遷宮(しきねんせんぐう)」にその原点を見ることができます。「式年遷宮」とは、20年に一度、神様をお祀りする建物や宝物を新しく作り直す行事です。この行事には、同じように作り直すことで永続性を保つ「常若(とこわか)」という日本独自の考え方が息づいています。
このように「やわらかく作る」という「循環型ものづくり」の精神は、時代を超えて受け継がれ、現代の最先端技術にもつながっています。この伝統と革新の融合を、ナビゲーターの「ドラえもん」が楽しく、わかりやすく案内します。
<展示協力企業・団体>
京都府/国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)/神宮司庁/株式会社タカラトミー/東武タワースカイツリー株式会社・株式会社日建設計/東レ株式会社/ナガセケムテックス株式会社/株式会社モルテン
※五十音順
■藻類の力と日本の技術の掛け合せによる、循環型のものづくりを実演
ファクトリーエリアでは、「素材」から「もの」へと変換する過程を通じて循環の一部を表現します。ファームエリアの主役であった藻類を「素材」とし、化粧品や衣類、食品など、循環から生まれた様々な「もの」を展示します。これらの制作は、藻類産業を構築する日本発で世界初のプロジェクト「MATSURI」が担い、藻類製品が未来の暮らしを満たすイメージを喚起します。さらに、藻類を混ぜ込んだバイオプラスチックを使用し、2台のロボットアームによる3Dプリント技術を用いてスツールを製作します。完成したスツールは実際に日本館内の各所に設置され、憩いの場として活用される予定です。
<協賛企業・団体>
慶應義塾大学COI-NEXT(共生アップサイクル)、金沢大学COI-NEXT(多糖類バイオプラ循環)、エス.ラボ株式会社、株式会社DigitalArchi、株式会社放電精密加工研究所・共創プロジェクト
・代表構成員:株式会社DigitalArchi
・代表構成員 本店所在地: 〒248-0007 神奈川県鎌倉市大町1-1-14
・代表構成員 代表取締役社長:松岡 康友
MATSURIプロジェクト
・代表構成員:株式会社ちとせ研究所
・代表構成員 主要拠点:神奈川県川崎市高津区坂戸 3-2-1 かながわサイエンスパーク(KSP)R&D 棟 C432
・代表構成員 代表取締役社長:藤田 朋宏
【参考: 2025年日本国際博覧会 日本館について】
■日本館とは
大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を、開催国としてプレゼンテーションする拠点である日本館。テーマは「いのちと、いのちの、あいだに」。日本文化の特徴の1つである「循環」を館内に創出することで、自分自身があらゆるいのちとのつながりの中で生かされている存在であり、地球という大きな循環の一部であることに気づく機会を提供します。
■ごみから水へ、水から素材へ、素材からものへ「循環」を3つのエリアで表現
日本館は、微生物のはたらきによって、ごみが分解されあらゆるいのちの源でもある水へと姿を変えるプラントエリア。藻類の力と、日本が誇るカーボンリサイクル技術により、ものづくりの素材が生まれるファームエリア。日本が培ってきた伝統的なものづくり、その心と技を受け継ぐ持続可能なプロダクトと出会うファクトリーエリアの3つのエリアで循環を表現しています。
また、日本館は、万博会場内のごみを集め、微生物の力によって水やバイオガス等へ分解するひとつの装置となっています。館内では水や二酸化炭素などの無機物と、エネルギーを活用して藻類を培養します。日本館で育てられた藻類は、食べものや工業製品といった新たな「もの」へとかたちを変えていきます。それらは人々の生活でその役目を終えた後、再びごみとなりやがて自然に還ります。
パビリオンを一周することで、来場者はその循環の過程をインスタレーションで追体験し、いのちといのちのあいだに存在するものを見つめ、気づき、思いを巡らせます。
各エリアの詳細は、順次公開予定となります。
■大阪・関西万博 日本館公式サイト「月刊日本館」
・サイトURL: https://2025-japan-pavilion.go.jp/
・日本館とは:https://2025-japan-pavilion.go.jp/overview/
■日本館公式SNS
【X】
日本館|Expo2025 大阪・関西万博
(日本語)@japanpavilion_j https://twitter.com/japanpavilion_j
Japan Pavilion|Expo 2025 Osaka Kansai
(英語) @japanpavilion_e https://twitter.com/japanpavilion_e
【Instagram】
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【本リリースに関する素材のダウンロード先】https://bit.ly/41DYCth/ DLパスワード: expo2025
※すべての素材はクレジット【提供:経済産業省】を入れていただきますようお願いします。
※「ドラえもん」の素材をご使用いただく際はクレジット【©Fujiko-Pro】を入れていただきますようお願いいたします。
【お問い合わせ先】
2025年大阪・関西万博 日本館広報事務局(マテリアル内)
TEL:03-5459-5490 / FAX:03-5459-5491 / MAIL:nihonkan_pr@materialpr.jp
担当:山下(070-8792-1098)/ 斎藤(070-7537-0729)
写真 (左から):
1 “やわらかく作る”日本のものづくりを紹介する展示コーナー
2 「流れ橋」と小型月着陸実証機SLIMの展示
3 ©Fujiko-Pro
4 藻類からスツールを生み出すファクトリー
5 制作されるスツール