プレスツアー(案内)

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実施日 : 2019年05月16日 - 17日

案内:第2回G20大阪サミットプレスツアー(大阪・徳島・和歌山)

投稿日 : 2019年05月10日

<テーマ:日本の経済を支える関西>

・大阪・徳島:グローバルな課題解決に貢献する革新的技術
・和歌山:オンリーワン技術に世界のファッション業界が注目
・LED発祥の地・徳島の挑戦
・万全の受け入れ体制でG20大阪サミットに臨む大阪

 

今年6月28、29日、G20サミット首脳会議が大阪で開催される。主要先進国と新興国の首脳等が一堂に会し、世界経済の安定成長への道筋に向けた議論を行い、「持続可能な開発目標(SDGs)」など地球規模課題への対応も議題の一つとなる。

 

サミット開催地の大阪を中心に、関西全域(徳島県を含む)には、創造性に富むオンリーワン技術でグローバルな存在感を示している企業が多く立地している。地球温暖化や生態系保全などの環境問題から、高齢社会などの社会的課題まで、国際社会が協力して取り組んでいる課題の解決に貢献する革新的な技術を有する企業も多い。

 

本ツアーでは、サミット開催を約1か月後に控えた大阪・関西(徳島県、和歌山県)を訪れ、サステナビリティ分野などで卓越した技術を有する企業を訪問する。食やファッション、アートなどの分野における革新的な技術やアイディアを通じて、地球社会の未来に貢献できる関西の力を取材する。

 

 

 

【取材内容】

 

<1.大阪・徳島:グローバルな課題解決に貢献する革新的技術>

 

不二製油グループ本社株式会社(大阪)
~地球環境負荷の低い大豆たん白質で、食糧問題の解決に貢献~

 

世界的な人口増加により、将来、食料(特に動物性たん白源)および水資源が不足すると予測されている。この課題を解決する食材として注目が高まっているのが、大豆だ。大豆は、寒冷地から熱帯まで幅広い地域で育ち、わずかな肥料・水で大量に栽培することができる。大豆が持つたん白質は動物性たん白質とほぼ同じ栄養価で、血中コレステロールを低下させるなどの様々な健康機能も併せ持つ。

 

食品加工油脂で日本最大手の不二製油グループ本社は、植物性素材が人類の食糧不足、主にたん白質不足を解決すると考え、60年以上にわたり大豆たん白製品の研究開発と食シーンでの大豆素材の普及促進を行ってきた。代表的な製品の一つが、油脂分を除いた脱脂大豆を熱と圧力によって繊維化し、肉に近い食感に仕上げた「大豆ミート」だ。鶏肉風や牛肉風など、独自の技術によって食感の異なる大豆ミートを生産しており、見た目も味も食感も、本物の肉とそっくり。また、独自に開発したUSS(Ultra Soy Separation)製法により、牛乳を生クリームと低脂肪乳に分離するように、大豆を豆乳クリームと低脂肪豆乳に分離することに世界で初めて特許を取得。低脂肪豆乳を主原料とするチーズは熱するととろりと溶け、ピザやグラタンなどあらゆる料理に使用できる。人口増加によるサステナビリティの意識の高まり、健康志向の拡大、食の多様化などの中で、大豆たん白質を使った食品への需要は高まっている。


阪南事業所内に2016年にオープンした研究開発の拠点「不二サイエンスイノベーションセンター(SIC)」を訪れ、大豆たん白製品による世界的な食糧問題の解決への貢献について説明を受けた後、肉や乳製品を全て大豆製品で代用した様々な料理を撮影する。(阪南事業所はSIC内部のみ撮影可能。)

 

  

 【写真提供:不二製油グループ本社】


 

四国化工機株式会社(徳島)
~世界屈指の食品充塡・包装技術で社会のニーズに応える食品を実現~


四国化工機(株)は、紙容器やプラスチック容器などに飲料や食品を充填する機械を製造する食品機械メーカー。ジュース、お酒などの飲料からヨーグルト、プリン等のデザート、カップ麺まで、さまざまな食品に対応する充填機を製造している。牛乳パックなどの三角屋根型紙容器を成形できる充填機では現在国内シェア約70%を誇り、高性能な充填機を世界50か国以上にも輸出。1973年に日本初のカップ麺充填シール機を開発し日本の即席麺業界の発展を可能にしたのも四国化工機だ。同社の機械は、国内外の食品メーカーの商品製造・流通に欠かせないものになっている。同社の特徴は、食品機械メーカーでありながら、容器・蓋などの包装資材の開発と、豆腐を中心とする食品製造もおこなっていること。食品製造から得られたノウハウが充填機械や包装資材の製造・開発にフィードバックされるなど、相乗効果が独創的な技術を生み出している。高齢者や単身世帯の増加、健康志向の拡大などにより消費者の食のニーズが複雑化すると共に、環境負荷の低減も重要となるなか、食品商品は日々進化し、新しい形状のパックが開発されている。四国化工機は世界的な脱プラスチックの潮流の中、日本製紙とともに、開け閉めできるキャップ付きでペットボトルの代わりになる新しい紙容器充填システムを開発中である。新容器はペットボトルと比べ、250ミリ入りの場合、プラスチックの使用量を約7割削減できる。


社会的な課題に対応したオリジナル商品を相次いで生み出している四国化工機の事業について説明を受けた後、食品充填機等の製造工場を視察する。

 

  

 


大塚国際美術館(徳島)
~高度な陶板技術が可能にする文化財の記録・保存~


世界で初めて薄くて歪みのない大型陶板の開発に成功した大塚オーミ陶業株式会社は、その製陶技術を使い、有名絵画を陶器の大きな板に、しかも原寸大で複製するという世界でも例のない事業に取り組んできた。釉薬の調合により2万色に近い複雑な色彩を表現でき、焼き物特有の耐久性、耐候性を併せ持つ。「陶板名画」のほか、近年は3D技術も活用し、立体的な像や火焔型土器の複製も手掛けている。オリジナルの作品は経年劣化が避けられないが、焼き物は半永久的な耐久性を持つため、文化資産をそのままの姿で次世代へ受け継ぐことができ、文化財の記録・保存と活用のあり方に新しい道を拓いた。

 

同社が複製した陶板名画1000余点を展示するのが、大塚国際美術館(徳島県鳴門市)だ。レオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」などの世界の名画がサイズ、色彩はもちろんのこと、表面の質感や筆遣いまで原画に忠実に再現され、一堂に展示されている。2018年度の入館者数は42万人。世界中の名画を一度に、原画と同じ迫力で見ることができるだけでなく、原画では叶わない近い距離感で絵画を鑑賞し、実際に手で触れ感じることもでき、子どもたちが芸術・文化を愛する心を育む場ともなっている。環境劣化のない陶板の特徴を生かして屋外に展示されたモネの「睡蓮」が、「自然光でみてほしい」という作者自身の願いを実現するなど、陶板技術はこれまでとは全く異なる美術館の姿を提案している。


オーミ陶業の陶板技術による世界の文化財の記録・保存への貢献、陶板名画の製作過程、大塚国際美術館の特徴について説明を受けた後、システィーナ礼拝堂天井画など代表的な展示品を視察する。

 

 

【写真提供(左):大塚オーミ陶業】

 

 

<2.和歌山:オンリーワン技術に世界のファッション業界が注目>

 

株式会社島精機製作所(和歌山)
~無縫製のニットを編み機で世界のファッション業界を席巻~


島精機製作所(和歌山市)は、ニット編み機のトップメーカーで、コンピュータ横編み機の世界トップシェアを誇る。ユニクロからエルメスやプラダまで、世界のファッション業界が島精機のホールガーメント横編み機を採用している。同社を一代で築いたのが、82歳で現役発明家の島正博会長だ。18歳の時、ゴム糸を使って手首を締める「ゴム入り安全手袋」を発明したのをきっかけに、1962年に創業。1964年に世界初となる、全自動手袋編み機を開発したのを皮切りに、次々と「世界初」の技術を発明。1985年に開発した「デジタル・ステッチ・コントロール・システム」は、ニット発祥の地イギリスの専門誌で「ニット機器では今世紀最大の発明」と評価された。それから10年後、1995年に発表されたのが、「ホールガーメント横編機」だ。一切縫製することなく全自動でニットを丸ごと立体的に編み上げるという革新的な技術は世界のファッション業界に衝撃を与え、「東洋のマジック」と呼ばれた。ホールガーメントは、作る側にとっては裁断や縫製といった後工程が不要となるため労働力や時間の削減が図れ、デザインの自由度も高い。着る側にとっては縫い代がないことで軽くごわつき感なく身にまとえる。身体の動きを妨げる縫い代がないのでファッションはもちろんのこと、スポーツやメディカルの分野でも活用されており、宇宙飛行士が宇宙船で着る服にも使われている。また、ホールガーメントは一着まるごと編み機から直接、立体的に編み上げるため、カットロスや縫い代といった原料ロスがなく、資源の消費を最小限に抑える環境に優しいニットウエアだ。


「ホールガーメント横編機」を使ったニット製品生産のデモンストレーションを見学した後、「日本のエジソン」「紀州(和歌山)のエジソン」とも称される島正博会長にインタビューを行う。

 

 

【写真提供:島精機製作所】

 

 

株式会社 岡田織物(和歌山)
~高品質なフェイクファーでファッション業界のサステナビリティ・シフトに貢献~


グッチが2017年にファーフリー宣言(本物の毛皮を使わない)を表明するなど、世界のファッション業界で「脱毛皮」の動きが加速している。それを支えるのが、和歌山県の山間にある従業員4名の(株)岡田織物の「フェイクファー(エコファー)」だ。同社は、繊維メーカーと共同で開発した技術により毛先と根元の太さを変化させることで、本物の毛皮(リアルファー)の毛並みを忠実に再現することに成功した。プラダやシャネル、ルイ・ヴィトンといった欧州の高級ファッションブランドに完成度の高いフェイクファー生地を供給している。岡田織物がある和歌山県橋本市の高野口町は、明治時代から続くパイル織物の産地で、小さなメーカーによる域内の分業体制で生産を行ってきた。岡田織物もフェイクファーの完成までの40もの工程を地域の同業者と分業している。岡田次弘社長によれば、フェイクファーの品質を左右するのは、糸を金属製の回転ブラシで繰り返しブラッシングし綿状にしていく「毛割り」と呼ばれる仕上げ工程であり、(有)大前織物加工所のベテラン職人、大前隆一さんが担う。高品質な生地の生産を支えているのは地場産業の技術の高さだ。岡田社長は、「仕上げのブラッシングのスピードや強度によっては、糸が引きちぎられたり繊維がやせたりしてしまう。誰も注目しないが、毛割りで毛をやせさせないことがうちの一番のこだわりだ」と述べる。


岡田社長にインタビューし、フェイクファー製造の最終工程である裁断機を使った裁断作業を見学する。その後、(有)大前織物加工所に移動し、自然な毛並みを実現する仕上げ工程「毛割り」作業を見学する。


 

 

 

<3.LED発祥の地・徳島の挑戦>

 

本家松浦酒造(徳島)
~老舗の酒造会社が醸造する「LED酵母」使用の日本酒~


高輝度青色LEDを世界で初めて製品化した企業など、徳島県は100社以上のLED関連企業が集積している、世界有数の「LED先進地域」だ。企業や研究機関による技術開発が進められる一方で、地域資源であるLEDを使った全く新しい挑戦も行われている。徳島県立工業技術センターが紫外線を出す特別なLEDを使って清酒酵母の品種改良に取り組み、2000回以上の実験を繰り返した末に、新しい酵母「LED夢酵母」を開発した。現在、県内の酒造メーカーが「LED夢酵母」を使った日本酒を相次いで商品化している。その一つが1804年創業で「鳴門鯛」ブランドで知られる老舗、本家松浦酒造(徳島県鳴門市)だ。10代目蔵元の松浦素子さんは、「LED夢酵母を使うと、酸が非常に高く、うまみもたっぷり出る。クラシックな日本酒の味わいよりもインパクトがあり、白ワインを思わせる。日本酒通の方はもちろん、日本酒ビギナーにも好評だ」と語る。同社は国内市場の縮小を見据えて20年以上も前から日本酒の輸出に取り組んでおり、現在は世界14か国に出荷している(出荷量の17%が海外向け)。LED夢酵母を使った日本酒も、フランス、豪州、中国に輸出されている。


21世紀の光源・LEDと日本古来から受け継がれてきた清酒酵母から生まれた新しい酵母を使った日本酒について説明を受けた後、蔵を見学する。LED夢酵母を使用した日本酒を試飲する。


 

 

 

 

<4.万全の受け入れ体制でG20大阪サミットに臨む大阪>

 

関西国際空港(大阪)
~台風被害から異例の早期復旧、防災対策の強化が進む~


1994年に世界で初めての本格的な海上空港として誕生した関西国際空港。建設技術だけでなく環境への配慮なども総合的に評価され、2001年には米国土木学会から、パナマ運河などとともに「20世紀を代表する10大土木事業」の一つに選定された。海に浮かぶ人工島であるがために地盤沈下や高波被害の懸念があることから、開港以来、ジャッキアップや護岸のかさ上げ工事など安全のための絶え間ない改善が続けられてきた。2018年9月の台風21号の直撃により滑走路が浸水するなど甚大な被害を受けたが、台風上陸3日後に第2ターミナルを利用した国内線の一部、17日後には第1ターミナルを含む全面が再開するなど想像を超える速さで復旧。タンカーの衝突で破損した関西空港と対岸を結ぶ連絡橋も、予定を前倒しして2019年4月8日に完全に復旧した。今回の経験を受け、災害により強い空港となるための取り組みも本格化している。空港への浸水を防ぐために、護岸のかさ上げや、地下の電気施設の地上化が検討されているほか、備蓄品の充実、情報発信の強化(多言語対応含む)など、空港内での滞留者対策の拡充も進めている。


関西国際空港を運営する関西エアポート(株)から、関西国際空港の防災対策、台風21号被害からの早期復旧と先進的な取り組みについて説明を受ける。また、本ツアーの主催者である2019年G20大阪サミット関西推進協議会事務局から、G20サミットで世界各国から要人を迎える地元大阪の準備状況について話を聞く。(セミナー室内での取材で現場撮影はありません。)

 

 

【写真提供:関西エアポート】


 




【実施要領】

 

1.スケジュール
※日程は調整中のものであり、予告なく変更になる可能性があります。
<1日目:5月16日(木)>

8:55-10:10 羽田空港~徳島空港(ANA281)
11:00-13:00 大塚国際美術館
13:00-13:45 昼食
14:15-15:30 四国化工機
16:00-17:20 本家松浦酒造
18:55-21:05 徳島港~和歌山港(南海フェリー)
21:30 宿舎着

<2日目:5月17日(金)>
8:15 宿舎発
8:45-11:00 島精機製作所
12:00-12:30 昼食
12:45-14:15 岡田織物
15:15-16:45 不二製油グループ本社
17:15-17:50 関西国際空港
18:35-19:55 関西国際空港~羽田空港(ANA3828)

 

2. 参加資格:外務省発行外国記者登録証保持者

 

3.参加費用:15,000円(全行程交通費、宿泊費、食費を含む)
*お支払い方法、キャンセル料等については参加者に通知します。

 

4.募集人数:10名(各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)
※申し込み人数が10名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

 

5.FPCJ担当:取材協力課 菅原 順也(Tel: 03-3501-3405、E-mail: ma@fpcjpn.or.jp)

 

6.備考:
(1)本プレスツアーは2019年G20大阪サミット関西推進協力協議会が主催し、公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)が企画・運営を担当しています。
(2)本ツアーの内容は、予告なく変更になる可能性があります。
(3)参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。
(4)主催者とFPCJは、ツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して一切責任を負いません。
(5)写真・TV撮影に関しては、担当者の指示に従ってください。

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