プレスツアー(案内)

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実施日 : 2019年03月25日 - 26日

案内:第2回茨城プレスツアー

投稿日 : 2019年03月04日

【テーマ】
1.農業立県・茨城県で見る新しい農業のカタチ 

  ~ICTや外国人材の活用、流通革命などにより「儲かる農業」を実現~


2.和食ブームを背景に世界に羽ばたく茨城の伝統食と焼き物

 (1)ネバネバしない納豆で世界進出

 (2)伝統にしばられない自由な作風で海外からのオーダーが絶えない笠間焼

 

 

【概要】

このツアーでは、20196月に「G20サミット貿易・デジタル経済大臣会合」が開催される茨城県を訪れ、農業立県である同県で進む農業の革新と伝統産品の海外展開の取組について取材します。

 

茨城県は、広大な関東平野の北東部に位置し、土地面積に占める耕地の割合が全国で最も大きく、農業産出額は全国第3を誇ります。メロン・ピーマン・白菜など多くの農産物の出荷量は全国トップ。首都圏へのアクセスも良いことから関東最大の食糧供給基地となっています。

 

日本の農業が急激に進む少子高齢化や人口減少、貿易自由化の動きを受け、担い手不足や国内市場の縮小といった課題に直面する中、最先端の技術が集積する筑波研究学園都市のお膝元で都心にも近い茨城にはこれまでの農や食のあり方を覆す新たな挑戦者たちがいます。

 

本ツアーでは、スマート農業の先駆者である大手農機メーカーが開発を進める無人トラクタ、生産者自らが価格をつけることで年商6億円を実現した農産物直売所、「助っ人」学生を農家に派遣し人手不足を補う学生団体、外国人材との協働で高品質なイチゴを生産する農家など、これからの「日本の農業」を牽引する茨城の取組を取材します。

 

また、政府が成長戦略の要として掲げる農林水産物・食品の輸出について、茨城の名産品で日本の伝統食である「納豆」が仕様を変えて海外進出する様子を取材します。さらに、同地域に江戸時代から伝わる陶器で国指定の伝統的工芸品「笠間焼」の窯元を訪問し、後継者の育成や海外への販路拡大について取材します。

 

 

 

【取材内容】


1農業立県・茨城県で見る新しい農業のカタチ


(1)井関農機 夢ある農業総合研究所 ~スマート農業の研究・実証・普及拠点~

 

井関農機は、「農家を過酷な労働から解放したい」との想いを原点に、90年以上にわたり数々の画期的な農業機械を生み出してきた国内トップ3の大手農業機械総合専業メーカーです。稲作には欠かせない “自脱型”コンバイン(刈取・脱穀・収穫を一台で行う)を世界で初めて発表するなど、農作業の高精度化・省力化・低コスト化を目指した農機の開発を手掛けてきました。


2018年には、GNSS(全球測位衛星システム)などを駆使し、有人監視下で無人運転ができるロボットトラクタの販売を開始。これにより精密操作を必要とするトラクタ作業において経営規模拡大に伴うオペレーターの疲労軽減や不慣れなオペレーターでも熟練の技術なしに操作が可能になり効率化が期待できます。また、女性の農業従事者の活躍が広がっていることを背景に、「農業女子」向けの耕運機や草刈り機なども開発しています。

 

◆最新のロボット技術やICTを活用し、これからの農業のあり方を研究・発信する「夢ある農業総合研究所」を訪れ、日本の農業を取り巻く環境の変化や課題、担い手不足を克服するスマート農業について聞きます。続いて、圃場で無人運転トラクタの実演を視察します。

   




(2)農産物直売所 みずほの村市場 ~年商6億!農産物の「質」で勝負する直売所~

 

現在、全国で2万店以上もあると言われる農産物直売所の草分け的存在である「みずほの村市場」は茨城県つくば市にあります。1990年に設立され、年間の来場者数約30万人、売上高約6億円を誇ります。

 

農産物の価格が市場により決定され、価格決定権を持たない農家が価格下落に苦しむ状況を変えようと、同直売所では設立当初から「先に販売している農業者より安い価格で農産物を売らない」、「広告に値段は入れないが、生産者の名前を入れる」などのユニークな手法をとり、農産物の指名買いという新たなスタイルを築き上げてきました。現在は、生産者と消費者の距離を縮めるためのITを活用したシステムの準備を進めるなど「次世代型直売所」への進化に向けて着々と準備を進めています。

 

 

 

◆日本の農業の強みである「質」の高い農産物を農家が安定して供給できる仕組みづくり、少子高齢化を背景にみずほの村市場がこれまで以上に「健康」に注目していくとする「次世代型直売所」の構想などについて長谷川社長に聞き、直売所を視察します。

 

 

 

(3)つくば学生農業ヘルパー ~若者の力を農業へ!農業体験で広がる未来~

 

「現場の農業を体験しながら地域の農家に貢献する」任意団体「つくば学生農業ヘルパー」は、国内有数の学術・研究都市で、米やブルーベリー、ネギなどの農産物の栽培も盛んなつくば市に本部を置く国立大学法人筑波大学の学生によって組織されています。農業に直接関連のない学部の学生も含め、25名の学生が所属し、有償ボランティアとしてつくば市周辺の契約先農家に出向いています。

 

学生たちにとっても、作物の生育と出荷に携わる経験は貴重で、若者たちは真摯に農業に向き合っています。「つくば学生農業ヘルパー」は、今年で立ち上げから18年目に入り、大学卒業後に就農するOBも輩出、そうした農家に現役の学生がヘルパーとして訪問するといった循環も生まれています。

 

 

◆「つくば学生農業ヘルパー」の契約農家を訪問し、つくば学生農業ヘルパーの代表を務める江原氏に活動内容について聞くと共に、農家にも話を聞きます。

 

 

 

(4)HATAKEカンパニー 

~設立から20年、年商10億円の大規模農家へと成長した新規就農者~


東京都の出身で、つくば市のミネラル製造・販売会社に勤めていた木村氏は地域の様々な農家と関わるなかで「事業としての農業の可能性」に魅せられて1998年に夫婦で新規就農。当時はまだ国内にほとんど流通していなかったベビーリーフの栽培をはじめました。

 

 

効率的で安定的なベビーリーフの栽培を模索する中で、全農いばらきがトヨタ自動車と実施したプロジェクトを機に生産現場の「ムダ・ムラ・ムリ」を省く「トヨタ生産方式」を農業界で初めて導入しました。木村社長はその後も、独自の栽培管理システムの開発による作業の見える化や各作業工程の省力化、自社で物流も行うシステムの構築などを行い、現在はベビーリーフの生産規模では国内最大級の大規模農家へ成長しています。

 

◆圃場でベビーリーフのハウス栽培の様子を視察し、木村社長から、新規就農者が大規模農業経営になるまでの歩み、導入された「トヨタ生産方式」の実例などについて聞きます。その後、本社工場でベビーリーフの選別やパッキングの様子も視察します。

  



(5)村田農園 ~外国人実習生と共に成長を続けて~


茨城県は、農業分野の外国人技能実習生の受入が都道府県別で最も多いエリアです。鉾田市にあるイチゴ専門農家の村田農園も地域の監理団体を通じて2010年から本格的にインドネシア(バリ)の実習生の受入れを開始、これまでに計13名を雇用してきました。現在は、インドネシアからの技能実習生7名を含め、計17名のスタッフで36棟のハウスを管理しています。

 




村田農園のイチゴは、銀座千疋屋やペニンシュラホテルなどでも扱われており、一流のパティシエたちを魅了しています。同農園では、イチゴの成長をきめ細かく把握するため、実習生も各自が担当ハウスを抱え、13回行われるミーティングでは全スタッフがその日の仕事内容を真剣に確認・報告し合います。

 


2代目で同農園の代表を務める村田和寿氏は、「自分は日本人代表で実習生は外国人代表。ともに仕事をすることで、“村田さん家のイチゴ”のファンを一人でも多く増やしたい」と語ります。





◆午前中のミーティングの様子を視察し、村田代表に外国人実習生と共に作り上げる村田農園の概要について聞き、外国人実習生にインタビューを行います。  

 

 



2.和食ブームに乗って世界に羽ばたく、茨城の名産品「納豆」、伝統工芸「笠間焼」



(6)納豆メーカー「朝一番」 ~「ネバネバしない納豆」で世界を目指す~

 

茨城県は、日本の伝統食「納豆」の生産量で全国1位を誇ります。納豆は、高タンパク、高繊維、ビタミン豊富な日本のスーパーフードとして海外からも注目され、海外向けの商品開発も始まっています。

土浦市に自社工場を構える納豆メーカーの朝一番は、関係者が米国に営業に出た際、現地の人々から「納豆を水洗いして粘り気を取り、サラダのトッピングとして食べている」と聞き衝撃を受けたことから、茨城県工業技術センターなどの協力を得て、海外の人々にも好まれるように粘り気の少ない納豆を開発。


現在は県の統一ブランド「豆乃香」の商品名で販売しています。オリーブオイルをかけたり、クラッカーにチーズと共にのせたりと新たな食べ方も楽しめる「豆乃香」は、フランスなど欧州市場も視野に、海外展開が始まっています。また、「粘り気が少ない分、高齢者も食べやすい」と国内でも新たな市場を見出しています。

            



 (写真:野菜などにつけて食べる豆乃香のディップソース)

◆海外での販売も視野に入れた糸引きの少ない「豆乃香」の開発や納豆の製造工程などについて聞き、納豆の製造工場を視察します。

 



(7)向山窯  ~和食には和食器を。各国から発注が絶えない笠間焼~

 

茨城県の中央部に位置する笠間市は関東最古の焼物の里として知られ、江戸時代中期から続く「笠間焼」の産地です。笠間焼は、作風の自由さ、柔軟性などが特徴で、一般家庭で使われる食器から料亭などで用いられる高級食器まで幅広い用途の商品を生み出しています。しかし、笠間焼も近年のグローバル化により、各国からの安価な輸入品の影響を受け、現在は最盛期に比べて生産額が半減しました。

 

そんな中、10名以上の陶芸家を抱える窯元「向山窯」は後継者の育成や海外への販路拡大に力を入れ、成長を続けています。そのうち5名は国が認定する笠間焼伝統工芸士で、オーストラリアから笠間に移住した陶芸家もいます。増渕社長は、和食がユネスコ無形文化遺産になり海外でもますます人気が高まってきたことを捉え、「笠間焼」を世界に届けようと日本貿易振興機構(ジェトロ)の商談会などを通じてアメリカ、フランス、中国、ドバイ、シンガポールなどへ販路を拡大しています。

 

◆増渕社長に海外への販路拡大について聞き、工房で笠間焼を制作する陶芸家にインタビューを行います。


  

 

 

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【実施要領】

  1. 日程:2019325日(月)~26日(火)(12日)

 

  1. スケジュール:

※日程は調整中のものであり、予告なく変更になる可能性があります。

 

325日(月)>

7:20-8:30             東京~つくばみらい市(バス移動)

8:45-10:30           夢ある農業総合研究所(圃場での無人運転トラクタの実演含む)

11:10-12:30         農産物直売所 みずほの村市場

12:30-13:20         昼食

14:00-15:30         つくば学生農業ヘルパー

16:00-17:30         株式会社朝一番

18:40                   宿舎着

 

326日(火)>

9:10                     宿舎発

10:10-11:45         村田農園

12:45-13:30       昼食

13:45-15:00         株式会社 向山窯

16:00-18:00         株式会社 HATAKEカンパニー(圃場視察含む)

18:00-19:30         つくば市~東京(バス移動)

 

  1. 参加資格:外務省発行外国記者登録証保持者

 

  1. 参加費用:10,000

(全行程交通費、宿泊費(朝食込み)、昼食(1日目、2日目)を含む)

※申し込み後に参加をキャンセルされる場合、理由の如何を問わず、以下のキャンセル料をお支払いいただきます。

322日(金)1500までのキャンセル 5,000

・それ以降のキャンセル 10,000円(参加費用全額)

 

  1. 募集人数:10名(各社ペン1名、カメラ1名、TV12名まで)

※申し込み人数が10名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

 

  1. FPCJ担当:

取材協力課 石田恵、菅原 順也

Tel: 03-3501-3405E-mail: ma@fpcjpn.or.jp

 

  1. 備考:

1)本プレスツアーはG20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合推進協議会が主催し、

   公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)が企画・運営を担当しています。

2)本ツアーの内容は、予告なく変更になる可能性があります。

3)参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。

4G20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合推進協議会、及びFPCJはツアー中に生じるいかなる不都合、

   トラブル、事故等に対して一切責任を負いません。

5)写真・TV撮影に関しては、担当者の指示に従ってください。

6)本ツアーは、報道を目的とした取材機会の提供を目的としているため、参加者には、本国での報道後、

        FPCJを通じG20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合推進協議会に、記事、映像、音声(ラジオの場合)

        のコピーの提出をお願いしています。また、報道が英語・日本語以外の場合は、内容を把握するため、英語または

       日本語の概要の提出も併せてお願いしています。参加申込者は、これらに同意いただいたものとみなします。

 

 

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