プレスツアー(案内)

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実施日 : 2014年11月28日

案内:プレスツアー「千葉発の最先端技術」

投稿日 : 2014年11月10日

 

―福島第一原発で活躍する災害対応ロボット―

            ―3Dプリンタが医療現場を変える!実物さながらの臓器を再現―

 

櫻弐號千葉工業大学、千葉大学を擁し、県内で様々な分野における最先端の技術開発が行われている千葉県。福島第一原子力発電所事故後の2011年6月には、千葉工業大学の未来ロボット技術研究センター(fuRo)等が開発した「Quince(クインス)」が国産ロボットとして初めて福島第一原子力発電所2号機に投入され、原子炉建屋内の撮影や放射線量計測等を行った。事故から現在に至るまで、fuRoの研究員は、現場からのニーズに応えて、耐久性、機動性の向上等、ロボットの改良を重ねている(写真は最新機・櫻弐號)。

 

 

HR_halfliver_black_ST_01(株)ファソテックは、千葉大学など複数の医療機関とも共同で、3Dプリンタを用いて実物さながらの質感を持った内臓や骨の立体モデルを創り出す造形技術を開発。各患者の臓器モデルを使って本番さながらの手術の予行が可能となるなど、医療現場での活用が期待されている。

 

 

 

 

 

本プレスツアーでは、災害、医療といった、日本をはじめ世界各国が課題を抱える分野において活用が期待される千葉発の最先端技術を取材する。また、今年度から新たに始めた健康・医療ものづくり関連産業の育成など、県内のものづくり企業を支援する千葉県の取り組みについても話を聞く。 

 

※本プレスツアーは、千葉県が主催し、フォーリン・プレスセンターが企画協力しています。

※本プレスツアーでは、参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。

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<取材内容>

 

1.(株)ファソテック「BIOTEXTURE(バイオテクスチャー)」

~3Dプリンタが医療現場を変える!実物さながらの内臓モデルで手術の予行も可能に~

http://biotexture.com/index.html

 

(株)ファソテック(千葉県美浜区)が医療機関向けに提供する3次元生体モデル製作サービスBIOTEXTURE(バイオテクスチャー)。CT・MRIなどの医療診断装置で撮影したデータをもとに、各患者の骨や内臓を正確に立体モデルで再現する革新的な技術だ。形や見た目だけでなく、硬さや柔らかさなど「質感」までも再現することが可能で、臓器にメスを入れたり骨を削ったりする感覚までも得ることができる。従来の「ドライモデル」に加え、今年は新しく「ウェットモデル」も発表。その名の通り「ウェットな(湿った)」肝臓モデルを手に取ると、本物の肝臓に触れているような感覚だ。

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もともとは3次元CAD(コンピューターによる設計)のノウハウを武器に主に工業品メーカーと取引を行っていた同社だが、5年ほど前から医療分野での技術活用を検討。イスラエル製の3Dプリンタを医療用に購入し、2012年には社内にメディカルエンジニアリングセンターを立ち上げた。同社のバイオテクスチャ技術は、現在では複数の病院で取り入れられ、各患者のCTMRI画像から作った内臓モデルを使って本番さながらの手術の予行練習を行うことを可能にしている。さらに、患者に病巣の説明をしたり、医療機器操作の試験や外科医の訓練に使用したりと活用の幅は広い。同社は、妊婦さんのお腹の中にいる胎児を3Dプリンタで再現する世界初のサービス「天使のかたち」も展開している。

liver_remove_main_02ファソテック

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◎ツアーでは、(株)ファソテック・メディアカルエンジニアリングセンターの木下智裕(きのした・ともひろ)氏より、同社のバイオテクスチャ技術と、その医療現場での活用について話を聞く。また、実際に3Dプリンタを使って臓器モデルが作られていく様子や、最新のウェット・モデルのほか様々な生体モデルを取材・撮影するとともに、手術器具を使って生体モデルを切る「実践シミュレーション」を体験する。

※後日、記者の希望により医療現場での取材アレンジが可能です。ファソテックの内臓モデルを用いた手術シミュレーションの様子を見学したり、医師や、(本人の同意により)患者さんへのインタビューができます。

 

 

2.千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター(fuRo

~福島第一原発に投入された原発災害対応ロボットを開発~

http://www.furo.org/

http://www.furo.org/img/whatis/fuRo.pdf

 

FURO未来ロボット技術研究センター(fuRoは、ロボット技術の研究開発を行う学校法人直轄の研究所として2003年に誕生した。以来、同センターの所長を務めるロボットクリエーター・古田貴之氏を中心に、高い機能性を持つ人型ロボットや、横移動も可能な車両型ロボットなど、数々のユニークなロボットを生み出している。

 

クインス2東日本大震災発生後の2011年6月には、同研究所と東北大などが共同で開発した原発災害対応ロボットQuince(クインス)(写真右)が、国産ロボットとしては初めて福島第一原発の原子炉建屋に投入され、内部の温度や放射線量の測定、配管設備の撮影などを行った。日本では、1995年の阪神淡路大震災以降、人が入れない場所で被災者の探索・救助を行うレスキューロボットの開発が進められていたが、fuRoが既に開発していた災害対応ロボット・クインスを原発でも使えるように改良を加えたのが原発災害対応版クインスだ。さらに、2012年には、積載重量や稼働時間が増した後継機Rosemary(ローズマリー)を発表。バッテリー交換作業時の作業員の被ばく量を減らすため、バッテリー式からプラグイン充電方式に変えたほか、空間線量を色で示す「ガンマカメラ」や、「高所カメラ」の搭載もできるようにした。

 

20130326-102013年に発表した最新機・櫻弐號(さくらにごう)は防水構造となっており、放射性物質を浴びた本体の洗浄が容易にできる。また、オプションのロボットアームに広角カメラを取り付ければ、高所や狭い空間での情報収集も可能で、瓦礫撤去やサンプル収集などの軽作業も行うことができる。さらに、原発事故の経験で明らかになった「ロボットの操縦者不足」という課題を解決すべく、fuRoは操作訓練用の「災害対応ロボット操縦シミュレーター」を開発。東京電力の社員らは、実際にこのシミュレーターで訓練を行った上で、原発内でのロボットの操縦に臨んでいる。

 

◎ツアーでは、fuRoの研究員から、原発事故の発生から現在に至るまでの経緯を追いながら、同研究所が試行錯誤を重ねながら開発、改良を加えてきた原発災害対応ロボットについて説明を受ける。また、原発建屋内部の原寸大模型を使って、最新機である櫻弐號を実際に操縦する様子を見学するほか、「災害対応ロボット操縦シミュレーター」を使って、東京電力の作業員も行っているロボット操縦訓練を体験する。

 

※なお、諸事情により櫻弐號以外のロボットでのデモとなる場合もあります。

※ツアーで実際に見ることができるのは櫻弐號ですが、千葉工業大学スカイツリーキャンパス(スカイツリータウン8階)では、クインスまたはローズマリーの撮影が可能です。同キャンパスでは、災害対応ロボットの他にもfuRoが開発した様々な先端技術を体感することができます。

 

 

<実施要領>

 

1.日程: 20141128日(金) 

 

09:00             日本プレスセンタービル発

09:00-9:45       移動(借り上げバス)

10:00-10:20       千葉県ブリーフィング(@ファソテック)

10:20-12:15       株式会社ファソテック

12:15-13:30       昼食・バス移動

13:30-15:40       千葉工業大学未来ロボット技術研究センターfuRo

15:45-16:30       バス移動

16:30             日本プレスセンタービル着

(※上記は仮日程です。若干の変更が生じる可能性があります。)

 

2.参加資格:  外務省発行外国記者登録証保持者

 

3.参加費用:  12,000円(交通費、昼食代を含む)

*お支払い方法、キャンセル料等は、後日参加者にご連絡します。

 

4.募集人数:  10名(各社ペン1名、カメラ1名、TV12名まで)。

*申し込み人数が10名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

 

5. FPCJ担当:石川、於保(TEL: 03-3501-3405

 

6.備考:

(1)写真・TV撮影に関しては担当者の指示に従ってください。        

(2)FPCJおよび千葉県はツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。

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