実施日 : 2009年10月15日
報告:2009年10月15日【山梨クリーンエネルギー プレスツアー】
投稿日 : 2013年08月23日
12月のCOP15を前に、鳩山新総理による「CO2排出量25%削減」公約の公表で日本の地球温暖化対策に世界の関心が集まるなか、FPCJでは、山梨県内でのクリーンエネルギー活用に向けた動きに焦点を当てたツアーを実施。中国、シンガポール、パキスタン、フランス、ドイツの5カ国から7名の特派員が参加しました。
ツアーでは初めに、県の環境創造課より、山梨県の地球温暖化対策全般について説明を受けました。山梨県は、「クリーンエネルギー先進県やまなしの実現」を目標に掲げ、今年6月には「やまなしグリーンニューディール計画」を策定、地球温暖化の防止に向けさまざまな取組みを進めています。
続いて、県東部の都留市が市庁舎前に設置した小水力市民発電所「元気くん1号」を見学。「水のまち」として知られる都留市は、小水力発電の普及・啓発に早くから取り組んでおり、「元気くん1号」は市庁舎で使う電力の14%を供給しています。
次の取材対象は、東京のベンチャー企業シーベルインターナショナル社が開発した流水式小水力発電機「ストリーム」。用水路などに簡単に設置でき、また天候や時間に左右されず24時間365日発電できることから、国内はもちろん、途上国の電力未整備地域等への導入も期待されています。
地球温暖化対策の一環として山梨県が進めている森林整備の現場に立ち寄った後、一行は、清里にある研修宿泊施設・清泉寮へ。同施設に今春導入された木質バイオマスボイラーを取材しました。燃料は、県産木材の加工工程で出た端材から作られたペレット。面積の78%が森林という山梨県ならではの、「エネルギーの地産地消」の一例です。
続いては、日照時間日本一を誇る北杜市に建設中のメガソーラー発電施設を訪問。すでに第1期工事は完了し、中央自動車道沿いの敷地には約4200枚のソーラーパネル(600kW分)が設置されていますが、工事が完了する2010年度には2MW級になるとのことです。
一行は最後に、横内正明・山梨県知事と懇談。記者たちは、「2050年に温室効果ガスの排出量と吸収量がプラスマイナスゼロとなる<CO2ゼロやまなし>の実現を目指す」との県の長期目標などについて、知事に話を聞きました。