注目すべき海外メディアの日本報道(2014年7月25日)
投稿日 : 2014年07月25日
注目すべき海外メディアの日本報道
(7月16日~7月22日)
2014年7月25日
1. 中国食品スキャンダルの日本への影響について各国メディアが報道
7月20日、大手ファーストフードチェーン店に肉類製品を供給する中国のサプライヤーが、期限切れの変質した肉類を使用していたことが上海テレビ局の潜伏取材で明らかになった。今回問題となった上海福喜食品は、期限の改ざんなどの偽装工作をし、マクドナルド、ケンタッキー、ピザハットといった大手ファストフードチェーン店に品質が劣化した製品を販売した。日本でもマクドナルドなどが同社の製品を使用していた。
ロイター通信(米国)は22日付で笠井哲平記者らによる「日本マクドナルドがチキンナゲットを上海の福喜から調達していたと認める」、「中国食品スキャンダルがスターバックス、バーガーキング、マクドナルド、そして日本へと拡大」を報道した。
各国の大手新聞社も22日付でそれぞれ次のように報じた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版(米国)は、藤川恵記者による「肉製品の仕入れ先をめぐる心配が日本へ広がる」を載せ、ワシントンポスト紙電子版(米国)は「中国のスキャンダルがスターバックスやバーガーキングを直撃」を掲載した。
フィナンシャル・タイムズ紙電子版(英国)は「外資系ファストフードチェーンが中国からの供給停止に直面」を載せた。ガーディアン紙電子版(英国)は「スキャンダルが中国のスターバックスとバーガーキングを巻き込む」と報じた。記事は、日本マクドナルドが日本国内で販売しているチキンナゲットの材料の20%を上海福喜食品から仕入れていたと伝えた。
中国メディアでは、人民日報が21日付で「ファストフード大手の食品に期限切れの肉使用」を載せ、サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙電子版(中国・香港)も22日付で「バーガーキング、スターバックスが汚染されたサプライヤーを利用したことで、中国の食品スキャンダルが日本に広がる」と報道した。
2.岸田大臣のキルギス訪問について現地メディアが報道
岸田文雄外相は7月16日、中央アジアのキルギスを訪問し、同地域5ヶ国との対話枠組み「中央アジア+日本」の外相会合に出席し、各国外相とそれぞれ会談した。また、岸田外相は、キルギスの民主化と市場開放を後押しするため、財政難に伴う対日債務の増加で停止していた円借款の再開を表明したほか、ラブロワ財務相と約27億円の無償資金協力に関する交換公文に署名。キルギスの各メディアが次のように報じた。
アキプレス通信は、16日付で「日本が防災および幹線道路の修復に係る問題解決のために120億円の円借款を拠出」、
「岸田大臣、日本が中央アジアと関係を深化させる旨述べる」、「中央アジアにおいて競争相手が日本をリードしている」などと報道した。
カバール通信も同日付で「アブディルダエフ外相は、キルギス・日本間に具体的なプロジェクトの計画がある旨述べる」、「2014年末までにジェエンベコフ共和国議長訪日」、「共同声明、『中央アジア諸国と日本との間の互恵的パートナーシップの新たな10年間』に署名」、「岸田外相は、中央アジア諸国と日本は非常に重要な分野における協力の『ロードマップ』に合意」などと掲載した。
その他、CA-News 通信は「キルギス外相『近年、キルギス・日本関係はダイナミックに発展している』と述べる」と報じ、namba通信は「岸田大臣は、『日本政府は民主主義を追求しているキルギスを今後更に支援する強い意志がある』と述べる」を載せた。
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外務省「世界が報じた日本(海外主要メディアの日本関連報道)」