【秋田県】「発酵食品大国」秋田について
投稿日 : 2024年11月06日
○日本の中でも豊かな発酵食品文化を有する秋田県
微生物の働きで食材のうまみを引き出す発酵食品。世界でもビールやワイン、ピクルスやチーズなどのたくさんの発酵食品がありますが、日本には清酒や醤油、味噌や漬物など数え切れないほどの発酵食品があり、日本の食文化の根幹をなしています。そんな発酵食品大国日本の中にあって、とりわけ秋田県には発酵食品が根付いており、県の南部にはひとつの集落にひとつの麹屋があったと言われるほど、生活に密着していた存在でした。食品を腐らせずに発酵させ、うまく熟成させるためには清らかな水や空気、寒さ、そして良質な米が必要ですが、秋田県にはそれらが全てそろっていたのです。
(1)秋田県の豊かな発酵文化の体験施設
秋田県では、日本酒、醤油、味噌、魚醤のしょっつる、燻製漬物のいぶりがっこ、納豆などの多様な発酵食品が生産されています。それらの加工所の中には、発酵食品の生産現場を見学したり体験したり、それらを用いたオリジナル料理を味わえる場所がいくつもありますが、その中でも個性的な加工所をいくつかを紹介します。
①石孫本店(秋田県湯沢市)
1855年創業で、秋田県産の原料のみで醤油や味噌を醸造している歴史ある醸造所です。醸造蔵や醤油詰め作業の見学ができるほか、味噌ボール作り体験や蔵出しの醤油や味噌を塗って焼くせんべい手焼き体験が楽しめます。見学・体験は予約が必要です。
https://ishimago.jp/
②LABO and CAFE YAMAMOTO(秋田県八峰町)
県北の日本海側に位置する八峰町の山本酒造店が運営する、日本酒醸造所とカフェの融合施設。生酒のテイスティングをメインに、有名店のマカロンとコーヒーセットといったカフェメニューも充実しています。
醸造所には4つの木桶を設置し、週ごとに異なる日本酒を仕込んでおり、その様子を店内から眺められ、仕込んでいる生酒をその場で楽しめます。
https://www.yamamoto-brewery.com/
③高清水の蔵見学(秋田県秋田市)
1953年に建築された蔵の柱や梁を生かしてリノベーションした仙人蔵や、酒造りのVTR、実際に使用されていた酒造りの道具などを、説明を受けながら見学することができます。見学は予約が必要ですが、英語での対応も可能です。
敷地内にある「倉//蔵(くらくら)」ではお酒・蔵限定グッズ・あまざけ・化粧品などの購入ができるほか、お酒の試飲も楽しめます。
https://www.takashimizu.co.jp/
この他にも秋田県にはたくさんの発酵施設があります。詳しくは専用ウェブサイト「本日あきた発酵中」をご覧ください。
https://hakko.akita-kenmin.jp/en
(2)きむらやのいぶりがっこが空を飛ぶ
日本航空では、2024年6月から8月まで、フィンランド・ヘルシンキ発羽田行きの国際線の機内食で、秋田県の特産品であるいぶりがっこを使ったメニューを提供していましたが、好評により2025年2月まで提供期間を延長し、メニューを3か月ごとに変更しながら、ビジネス、エコノミークラスすべてのお客さまに新メニューを提供しています。
いぶりがっこは生の大根を燻って乾燥させてから漬け込んだ漬物で、甘じょっぱくてスモーキーな風味と、パリパリとした歯ごたえのある食感が特徴です。機内食のメニューは「いぶりがっことチーズのあえ物」で、フィンランド産のセロリとスウェーデン産のチーズのムースにいぶりがっこを合わせたもので、いぶりがっこは秋田漬物の老舗「雄勝野きむらや」が製造したものを使用しています。
いぶりがっこは、独特のおいしさのほかにも素材がシンプルで賞味期限が比較的長期であることから、年々輸出に取り組む事業者も増加し、秋田を代表する輸出品として台湾やヨーロッパ等で売り上げを伸ばしています。
いぶりがっこ本舗 雄勝野きむらや(秋田県湯沢市)
https://iburigakko.com/
※写真:日本航空機内食(上)、いぶりがっことチーズのあえ物(下)
○連絡先
秋田県 観光文化スポーツ部 食のあきた推進課
shokusan@pref.akita.lg.jp