プレスツアー(報告)

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実施日 : 2014年07月28日

報告:プレスツアー「高度防災都市・東京」

投稿日 : 2014年08月08日

2020年に開催されるオリンピックに向けて開発が進む東京。同時に、都は、30年以内に70%の確率で起こると予想されるM7級の地震や、夏場の異常気象による浸水被害への対策に取り組んでいます。東京都の高度防災都市づくりを取材する本プレスツアーには、韓国、中国、台湾、カタール、フランス、米国、ドイツ、スイスの8カ国/地域から16名の記者が参加しました。(ツアー案内はこちら。)

 

1.東京都総合防災部ブリーフィング「高度防災都市づくりに向けた東京都の取組」

IMG_5600ツアーの冒頭、東京都総合防災部情報統括課長の小林千佳子氏より、都の高度防都市づくりについて概要説明がありました。小林氏は、大都市・東京の特徴や、大震災時の被害想定を説明した上で「自助・共助・公助」の観点から、交通・インフラの整備、火災・津波・高潮対策、市民による災害ボランティア活動などが行われていることを紹介しました。また、災害時の自衛隊との連携強化や、帰宅困難者対策、ツイッターによる情報発信などについても説明がありました。記者からは、災害時のエネルギー確保に向けた取り組みや、自衛隊との協力関係、災害ボランティア、外国人の避難措置などについて質問が挙がりました。

 

2.神田川・環状七号線地下調節池(善福寺川取水施設)

これまで、たびたび台風や集中豪雨により河川や下水道の氾濫が起き、道路や住宅の水害が相次いできた神田川流域。ツアーでは、こうした水害を未然に防ぐために都が建設した巨大な地下調節池を取材しました。記者らは、まず、過去の洪水の様子を映像で見ながら、地下調節池の概要説明を聞きました。続いて、模型を使って、地下調節池の仕組みについて詳しい説明があり、その後、中央指令室や、地下43mにある調節池の視察を行いました。数日前に東京が豪雨に見舞われ、調節池に水が流れ込んだこともあり、記者らは、実際に使用したばかりの泥や水が残るトンネル内を熱心に撮影していました。

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3.高潮対策センター/水害対策施設視察

東京都の臨海部を水害から守る役割を果たす高潮対策センターを訪問。同センターは、高潮・津波に備えて設置されている水門、排水機場、陸こうを災害時に操作する施設で、記者たちは、高潮が発生する理由、施設の仕組み、停電時の対策、水門の現状の説明を受けた後、辰巳水門を視察しました。その後、船に乗って、水門や防潮堤、オリンピック選手村予定地の晴海ふ頭、水上輸送基地の視察・撮影を行いました。天気にも恵まれ、絶好の撮影日和となりました。

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4.虎ノ門ヒルズ

今年6月に開業した超高層タワー・虎ノ門ヒルズ訪問。同ビルは、東京都の再開発事業において「特定建築者」に指定されている森ビルが運営しており、同社は、「逃げ込める街」をコンセプトに、帰宅困難者の受け入れや、テナントのBCP対策に力を入れています。ツアーでは、森ビル広報室の渡邉氏から同ビルの防災対策について説明を受けた後、地下にある備蓄倉庫で非常食や備品を視察。記者たちは、非常食や備品の中身について質問をしたり、それらを撮影したりしていました。また、地下に設置されている自家発電設備や、テナントが自ら発電機を持ち込める部屋を視察しました。記者からは、「六本木ヒルズとの違いは何か」「帰宅困難者受け入れの場所はどこにするつもりか」といった質問が挙がりました。

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