実施日 : 2016年07月20日 - 30日
先進国記者招聘 カナダ「フィナンシャル・ポスト」紙 ジョン・シュミュール投資担当記者
投稿日 : 2016年09月09日
平成28年度FPCJ先進国記者招聘事業により、7月20日~7月30日の間、カナダ「フィナンシャル・ポスト」紙のジョン・シュミュール投資担当記者を招聘しました。
「フィナンシャル・ポスト」紙はトロントに拠点を置く経済紙です。もともとは独立した新聞でしたが、現在はカナダの2大全国紙の1つである「ナショナル・ポスト」紙の経済欄として発行されています。
シュミュール記者は、日頃、トロントを拠点に資本市場(capital market)および北米経済をカバーしています。初来日となる今回、記者は日本経済について理解を深めたいと様々な切り口から日本の現状について精力的に取材しました。
記者は、アベノミクスの進捗や、日本銀行が今年1月に導入したマイナス金利政策の市場への影響に最も高い関心を抱いており、これについては元金融担当大臣や元日銀副総裁、民間のエコノミストなどに話を聞きました。
また、少子高齢化による労働力不足への日本の対応についても高い関心を示しており、女性や高齢者、外国人材、ロボットの活用などについて、それぞれの分野の第一人者へインタビューをしました。さらに、企業による高齢者雇用の事例として、厚生労働省から表彰されたビジネスホテルを訪問した他、ロボットの活用に関しては、労働力不足が深刻な介護現場を視察し、介護職員の業務をサポートする多種多様なロボットについて取材しました。
(PALROを使ったレクリエーションの様子) (マッスルスーツを試着させてもらう記者)
その他、「日・カナダ貿易」のテーマでは、両国間の貿易の歩みや経済連携の重要性などについて、JETRO、経団連、在日カナダ商工会議所なども取材しました。
*今回の取材に基づく記事は、以下のリンクよりご覧いただけます。
"Trapped by its past success, Japan aims to fix economy with Abenomics’ ‘three arrows’"
「過去の栄光に囚われる日本は、アベノミクスの"三本の矢"により経済の立て直しを目指す」(2016年8月11日付)
「転換期にある日本:経済を刺激するためのマイナス金利の試みを世界が注視」(2016年8月15日付)
“Japan in transition: The world’s biggest mobilization of elderly workers is underway”
「転換期にある日本:世界最大の高齢者労働力の活用が進行中」(2016年8月16日付)
「転換期にある日本:日本経済の実態は、日本が自国の移民受け入れに対するためらいに向き合わなければならないことを示している」(2016年8月17日付)
「転換期にある日本:日本は女性の労働力を切実に必要としているが、ハラスメントや性差別が克服すべき大きな障害に」(2016年8月18日付)
“Japan in transition: How Canada could become a more important trading partner with Japan”
「転換期にある日本:カナダが日本にとってもっと重要な貿易相手になる方法」(2016年8月19日付)
“Are Western nursing homes ready for Japan’s humanoid robots?”
「欧米の介護施設は日本の人型ロボットを受け入れる準備ができているか?」(2016年9月14日付))