実施日 : 2012年03月06日 - 14日
報告:外務省受託事業「東日本大震災からの復興に向けた日本のあゆみ(中東アフリカグループ)」(2012年3月6日~3月14日)
投稿日 : 2013年08月20日
外務省の招聘により、中東アフリカ地域(アラブ首長国連邦、クウェート、サウジアラビア、トルコ、ヨルダン、レバノン、エチオピア、ガボン、ナイジェリア)から9名の記者が来日し、「東日本大震災後の復興にむけた日本のあゆみ」をテーマに、東北(福島・宮城)および首都圏(東京・川崎)にて取材を行いました。3月11日には震災犠牲者石巻市追悼式典に出席し、石巻市や名取市の被災現場を視察するとともに、被災地における復興への取り組みについて取材を行いました。首都圏では、震災後のエネルギー政策と対中東アフリカ地域関係について、山根外務副大臣を始めとする政府関係者にお話しを伺ったほか、企業の震災対策、環境・再生エネルギー産業、食品放射線検査に関する取材を行いました。
(※本プログラムは、外務省が主催し、FPCJが企画・実施したものです)
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記者一行は、政府関係者(内閣府、外務省)に対し、日本のエネルギー政策や対中東アフリカ関係についてインタビューを行いました。
(写真左:山根外務副大臣インタビュー後の様子)(写真右:四方内閣副広報官へのインタビューの様子)
企業の震災対応については、「逃げ込める街」をコンセプトに様々な防災対策を講じていたことで、震災発生時には避難所の役割も果たした六本木ヒルズを訪問。災害対策と震災時の状況、地下自家発電施設を取材しました。また、被災地に対し環境にも配慮した積極的な復興支援策を打ち出しているトヨタ自動車の東京本社を訪れ、具体的な支援策や中東アフリカ地域への事業展望について取材しました。
(写真左下:六本木ヒルズで震災対策について取材の様子)(写真右下:トヨタ自動車での取材の様子)
環境・再生可能エネルギーに関しては、省エネ・再生可能エネルギーを推進している川崎市を訪れ、同市の取り組みを取材したほか、川崎市エコ暮らし未来館にて記者自ら先端技術を体験しました。その後浮島太陽光発電所を隣接する建物より視察しました。
(写真:太陽光発電所とエコ暮らし未来館での取材の様子)
また、水の淡水化など水の再利用の新しい技術開発とその成果の普及に努めている(財)造水促進センターの秋谷鷹二常務理事より、中東アフリカ地域において日本の進んだ造水技術で貢献できる事についてお話を伺いました。
福島原発事故後の日本の食品の安全性をめぐる現状については、(財)日本乳業技術協会を訪問し、民間として一般市民や企業からの依頼を受け放射能サンプル検査を行う同協会の取り組みを取材し、実際の検査の様子を視察しました。また、福島県農業総合センターにおいて、同センターの役割や事故後の新たな放射線検査態勢について取材し、当日行われていた検査の様子を視察しました。
(写真左:日本乳業技術協会)(写真右:福島県農業総合センター)
東北では、宮城県石巻市、名取市沿岸部を訪れました。記者一行は、3月11日に石巻市内で行われた東日本大震災犠牲者追悼式典の取材を行い、引き続き津波で甚大な被害を受けた石巻港付近の南浜地区周辺を視察しました。また、石巻市近隣の医療機関として震災時に唯一機能した石巻赤十字病院を訪れ、当時の院内の様子を取材しました。同病院を訪問するにあたり、事前に東京の日本赤十字本社を訪れ、被災地への支援活動、各国からの義援金の額やその用途等についてブリーフィングを受けました。
(写真左:壊滅した石巻市立門脇小学校で取材の様子)(写真右:献花台にて黙とうする記者たち)
(写真:日本赤十字本社での取材の様子)(写真:石巻赤十字病院での取材の様子)
名取市では、同市の復興計画について太田副市長にインタビューを行いました。また同市内に位置する仙台空港を訪れ、空港ビルの視察とともに震災時の様子と現在までの復興の軌跡について取材しました。津波でほとんどの海岸林が流失した名取市北釜地区を訪れた際には、海岸林再生プロジェクトに携わる支援団体オイスカと地元被災者の方へインタビューを行いました。
(写真左:太田名取副市長インタビューの様子)(写真右:仙台空港で当時の様子を語る伊藤社長)
(写真左:津波で骨組みだけが残った被災者宅)(写真右:海岸林再生プロジェクト取材の様子)
宮城県では、被災地での取材のほか、仙台市利府にある新幹線車両センターを訪問しました。記者は東京のJR東日本本社において、震災時に脱線を防ぎ死傷者をゼロに抑える事に成功した早期地震検知システムや同社の災害対策について取材を行っており、同センターでは、車両メンテナンスの現場を視察しました。
(写真左下:取材の様子) (写真右下:車両センター視察の様子)