【札幌市】世界冬の都市市長会議開催:世界に広げたい夏の魅力
投稿日 : 2016年06月23日
冬の間中、真っ白な雪が広がっている札幌では、この季節に入ると風景が一変し、豊かな夏色に染まります。この北国の短い夏には、緑がいっぱいに広がる爽やかな街の雰囲気の中、「YOSAKOIソーラン祭り」や「さっぽろ大通ビアガーデン」など夏を堪能できる様々なイベントが行われ、札幌市民のみならず観光客にとっても毎年の楽しみになっています。
今年の7月末に、札幌はさらなる発展をめざし、34年ぶりに札幌で世界冬の都市市長会議を開催します。世界冬の都市市長会とは、札幌市長を会長とする、世界中の冬の都市を結ぶネットワークで、2年に1度開催される市長会議では各都市の市長同士が膝を交えて冬の都市ならではの街づくりについて学び合います。17回目となる今回の会議では、初めての夏開催として「冬の都市」の「夏の魅力」を発見する趣旨も存在しています。
では、自分にとって札幌の夏の魅力はなんだろう?外国からの友人が夏の札幌に来たらどこに連れていくのだろう?札幌ならではの独自性を発見したい気持ちで、様々なアイディアから選んだものは、札幌の市電です(写真提供:札幌市友好都市・中国瀋陽市出身 カメラマン:許陽さん)。
札幌の市電は、昨年の12月20日に「すすきの」と「西4丁目」の停留場を結んでループ化され、市中心街でもっとも有名な観光名所のひとつである「狸小路」に新しい停留場ができました。ループ化に先立って投入された新型車両「ポラリス」とともに、市民や観光客にたくさんの便利を提供し続けています。新しくなった市電は、札幌の今を代表しているほか、札幌の歴史も乗せています。
市電の醍醐味は、なんと言っても車窓から見るまちの風景です。四季がはっきりしている札幌は、春夏秋冬どの景色も素敵ですが、私は夏がお勧めです。札幌中心部のにぎやかな繁華街を出ると、車窓から見える景色はどんどん緑豊かな風景に変わっていきます。また、自分の知らない駅で市電を降り、札幌の夏らしい爽やかな空気をいっぱいに吸いながら、静かな街並みをぶらりと散歩し、初めて見る小さなお店をのぞくのもとても楽しいです。
世界中の大都市の共通点と言えば、間違いなく、どんどん高くなる高層ビルとそのコンクリートジャングルを慌てて走り回っている人々です。かつて世界中の様々な街で走っていた電車は、都市の発展とともに人々の目から消えてしまいました。そのまま残っている札幌の古い市電に乗ると、ゆっくり走る電車とともに時間の流れも遅くなった気がします。このことが、中国内陸の大都市の出身の自分にとっては、とてもぜいたくな時間と感じます。
心が落ち着いてから見た風景はいつもと違って感じるでしょう。夏の真っ赤な夕日とともに古い市電が現れる風景は札幌の魅力です。今回の市長会議に参加する世界中の冬の都市には、「冬の都市札幌」の夏の魅力を存分に感じていただき、冬の都市の持つ可能性について再発見をしていただけたらと思います。
札幌市国際交流員 劉 亜蕾
<冬の都市市長会ホームページ>
http://www.city.sapporo.jp/somu/kokusai/wwcam/index-j.html (日本語)
http://www.city.sapporo.jp/somu/kokusai/wwcam/index.html (英語)
<札幌市電ホームページ>
http://www.city.sapporo.jp/st/shiden/sidenromen.html
◆ 問い合わせ先
札幌市総務局国際部交流課
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