実施日 : 2011年03月16日
報告(ブリーフィング):被災した福島第一原子力発電所の健康への影響(2011年3月16日)
投稿日 : 2013年08月21日
FPCJでは、中川恵一・東京大学医学部附属病院放射線科准教授をお招きし、被災した福島第一原子力発電所の健康への影響についてお話しいただきました。今回のブリーフィングには、外国プレス16名を含む計23名が参加しました。
中川先生は、「被曝放射線量が100ミリシーベルトを超えて初めて発ガンのリスクが僅かながら上昇を始める。現時点で、首都圏で計測されている放射線量は最大でも毎時1マイクロシーベルト(=0.001ミリシーベルト)程度。健康への影響が出始める100ミリシーベルトに達するには、その量の放射線を11年間浴び続ける必要がある計算になる。長期間をかけての被曝は短期間での被曝に比べて健康への影響が少ないこともあり、首都圏での健康被害の危険はほぼ無いと言える。また、福島第一原発に近い地域でも、屋外での計測値で毎時10~20マイクロシーベルトという水準。屋内では毎時1~2マイクロシーベル程度と考えられ、首都圏の屋外値と同じ水準であり、やはり基本的に健康被害を心配する必要はない」、「米国スリーマイル島での原発事故(1979年)の追跡調査でも、周辺住民の健康が損なわれていないことが明らかになっている」という主旨を述べました。
ブリーフィング記録(暫定版)はこちらでご覧いただけます(英語版のみ)。
→動画報告
リンク
→総理官邸ウェブサイト「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震への対応」
→外務省ウェブサイト「当方地方太平洋沖地震 震災の現状と対応」
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・ジャパン・ブリーフ特別号:東北地方太平洋沖地震の概況(その1)
・ジャパン・ブリーフ:「東北地方太平洋沖地震」をめぐる主要各紙の論調