※本ツアーは外国メディアを対象としています。
少子高齢社会への対応、定住人口の拡大などは日本の地方都市が全て直面する課題であり、核家族や共働き家庭が一般化した現代において「子育て施策」は企業や地域社会を含め社会全体として取り組むべき喫緊の課題と言える。
富山市は、少子高齢化と人口減少の進行が想定される中、全国でも先駆的にコンパクトシティを推進。若者のまちなか定住を促すとともに、長期的な人口減少傾向からの脱却を目標に掲げ、出産・子育てに伴う経済的負担の軽減や保育サービスの充実など、社会全体で子育て世代を支援する環境整備に取り組んできた。
富山市は更なる支援環境の充実を進めており、昨年、全国初、自治体直営の子育て支援施設を開設した。本ツアーでは、「ママと子供、家族の心身のケアを行い、富山市の出産、子育ての総合力を高めたい」との森雅志市長の強い信念のもと同市が進めるまちづくりへの取り組みを取材する。
※本プレスツアーは富山市及び富山テレビ放送が主催し、フォーリン・プレスセンターが協力しています。
※本プレスツアーでは、参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。
※富山テレビ放送は、本ツアーの模様を取材し、ニュース番組内で放送する予定です。
取材内容
1.全国初、自治体直営の子育て支援施設
富山市まちなか総合ケアセンター
子育て支援や、在宅医療、地域コミュニティの醸成などを推進するための施設として、富山市が2017年に開設。産後の不安を抱える母親を支援したり、育児能力を身につけてもらったりする狙いで自治体が専用施設を直営するのは全国初の取り組みである。
本ツアーでは、同施設が提供する事業のうち子育て支援を軸とする3つの事業「病児保育室」、「産後ケア応援室」、「こども発達支援室」の現場を取材する。
最も先進的な取り組みが「病児保育室」で行うお迎え型サービスだ。保育所などで急に幼児の体調が悪くなった際、保護者に代わって、市の看護師と保育士がタクシーで迎えに行き、かかりつけ医などを受診した後、センター内の病児保育室で幼児を預かってくれる。
「産後ケア応援室」は5室設けられ、助産師が常駐し、子育ての悩み相談に応じる。母親がゆったりと過ごせる空間になっており、宿泊とデイケア利用ができる。宿泊は助産師のケアと栄養バランスのとれた食事がついて一泊7,200円と通常のホテルと同程度の価格設定。
「こども発達支援室」では心身の発達の遅れが心配される幼児への早期保護と保護者の不安軽減を図るため、相談や訓練など、切れ目のない支援を提供している。
富山市まちなか総合ケアセンターが提供する3つの事業の現場を取材する。
「病児保育室」 案内:森田 勝美(もりた かつみ)看護師
「産後ケア応援室」 案内:本部 久美子(ほんぶ くみこ)主査助産師
「こども発達支援室」 案内:橋本 伸子(はしもと のぶこ)園長
※緊急での利用者が発生した場合、「産後ケア応援室」を視察できない可能性があります。
2.安心を育む「交流」、「相談」、「学び」の場
とやまこどもプラザ(こども図書館・子育て支援センター)
富山駅前に位置し、コンパクトシティ政策を進めるうえで、子育て世代をまちなかに集める核としても期待されている「とやまこどもプラザ」。
富山市では家庭や地域における子育て機能の低下、子育て中の親の孤独感や不安感の増大に対応することを目的に、子育て支援の拠点として、こども図書館と子育て支援センターを併せた複合施設「とやまこどもプラザ」を2013年3月に開設。「親子が安心して過ごせる場所」をテーマに、子どもが心豊かに成長していくための読書を通じた学びや遊びなどによる交流・体験機会の提供、子育て家庭の育児不安を解消するためのサポートなどを行っている。
施設内には就学前の子どもたちの遊びスペースや図書館が併設されているほか、保育士による子育て相談や、管理栄養士による離乳食相談、子育てセミナーや親学講座などを定期的に開催。市民の要望から開始した電話による子育て相談は、24時間365日対応している。
2016年度(348日開館)のこども図書館の利用者数は約72,000人、子育て支援センターは約65,000人と年々利用者数は増加。子育てに不安や悩みを抱える親達が安心して過ごせる「交流」、「相談」、「学び」の場として、妊婦から子育て世代が幅広く利用している。
①瀬戸 智美(せと さとみ)司書の案内でこども図書館を取材する。
②亀山 昌子(かめやま まさこ)所長代理の案内で子育て支援センターを訪れ、施設のコンセプトや事業内容、利用状況を説明いただくとともに、施設利用者へのインタビューを行う。
3.富山市長インタビュー&TOYAMAキラリ
森 雅志(もり まさし)富山市長(65)
森市長は2002年に旧富山市の市長に初当選。2005年に市町村合併後の現富山市の市長に初当選し、現在4期目。
公共交通を活性化し、都市機能を中心市街地や公共交通沿線に集中させて効率的な都市運営を目指す「コンパクトなまちづくり」を核として、子育て支援策や高齢者対策など都市の総合力を向上させる様々な取り組みを進めてきた。
富山市の取組みは、人口減少や超高齢化社会の進展など多くの都市が抱える課題に対応するものとして国内外から注目されています。2011年には、全国11の都市・地域のひとつとして「環境未来都市」に選ばれ、「コンパクトなまちづくり」をさらに推進するとともに、地理的特性を活かした再生可能エネルギーの導入や伝統産業である薬業を活かした新たな産業振興を推進しています。2014年には、アメリカの慈善事業団体であるロックフェラー財団が公募している「100のレジリエント・シティ」に日本の都市で初めて選ばれ、同財団からの支援をうけ、レジリエンスを統括する体制づくりや計画の策定を進めています。
また2016年にはG7富山環境大臣会合が開催され、G7各国(日本・イタリア・カナダ・アメリカ・ドイツ・フランス・イギリスの7カ国)およびEUの環境担当大臣や国際機関等の代表が参加し、国際社会が直面する環境問題について意見交換を実施しました。
富山市ガラス美術館は、富山市が進めている「ガラスの街づくり」の集大成ともいえる施設で、入居する建物「TOYAMAキラリ」は、2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の設計を手掛けた建築家・隈研吾氏の設計。
現在、来年度開催する、現代ガラス芸術の国際公募展「富山ガラス大賞展2018」の作品を国内外から募集しており、現代ガラス芸術が持つ魅力と可能性を富山市から世界に発信する。
①森 雅志(もりまさし)市長より「コンパクトシティ戦略による富山型都市経営の構築
~安心して妊娠、出産、子育てができるまちづくり~」をテーマに富山市の取り組みについて、話をきく。
②渋谷 良治(しぶや りょうじ)館長の案内でガラス美術館を視察する。
4.仕事・子育ての両立推進を図る地元企業
株式会社北陸銀行
株式会社北陸銀行は、富山市に本店をおく大手地方銀行。従業員4,799名のうち、6割近くを女性が占める。同行は、2007年7月に「北陸銀行Better Work,Better Life宣言」を行い、「働きやすい職場環境の整備により、仕事と家庭生活の両立をサポートする」ことで、「次世代教育支援」と「ワークライフバランス推進」を実現する決意表明を実施。2016年7月、富山県内企業第1号として厚生労働省より「プラチナくるみん」認定、昨年9月には女性活躍推進法にもとづく基準適合事業主として、「えるぼし(2段階目)」の認定を受けている。
また、中期経営計画“BEST for the Region”の重点施策「効率化への取り組み」を通じて“働き方改革”を推し進め、時差勤務制度やテレワークの試行など、各種制度の定着を図りながら、女性をはじめとする多様な人財の活躍支援に取り組んでいる。
①曽良 亮太(かつらりょうた)人事企画グループ長より、同行における「ワークライフバランス向上に向けた施策の内容」や現場での定着に向けた取り組みについて、話をきく。
②近藤 喜江(こんどう よしえ)氏より、各種支援制度活用による仕事と子育て両立の現状について、話をきく。
<実施要領>
■日時:2018年1月22日(月)
■当日スケジュール
7:20- 9:31 | 北陸新幹線かがやきにて東京駅→富山駅 |
10:00-11:10 | とやまこどもプラザ |
11:25-13:05 | 富山市まちなか総合ケアセンター |
13:20-14:00 | ランチブレイク |
14:00-15:00 | 森 雅志市長プレゼンテーション |
15:00-15:30 | 富山市ガラス美術館 |
15:45-16:40 | 北陸銀行 |
17:26-19:44 | 北陸新幹線かがやきにて富山駅→東京駅 |
※上記は仮日程です。若干の変更が生じる可能性があります。
■参加費:5,000円 (全行程交通費、食事代を含む)
■通訳:英語通訳あり
【参加申込】
以下の内容をメールにてお送り下さい。
宛先:sc@fpcjpn.or.jp (担当:フォーリン・プレスセンター広報戦略課 横田)
(1)参加者氏名:
(2)所属機関名:
(3)機関種別(新聞、雑誌、TV等):
(4)機関国籍:
(5)携帯電話番号(当日連絡用):
(6)その他(アレルギー、取材に関する要望など):
【お問合せ】
フォーリン・プレスセンター広報戦略課
担当:横田
TEL: 03-3501-5251 Email: sc@fpcjpn.or.jp