プレスツアー(案内)

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実施日 : 2008年02月29日

2月29日: 【“バイオマスin千葉”プレスツアー】

投稿日 : 2013年08月22日

~最新鋭コンビニ弁当リサイクル工場と国内最大のバイオマス発電所~

 

環境・気候変動問題が主要テーマの一つとなる北海道洞爺湖サミットまであと5ヵ月。一連のサミット関連行事の皮切りとなるG20(3月14日~16日、気候変動・クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する閣僚対話)が開かれる千葉県では、「バイオマス立県ちば」プロジェクトを推進中。ツアーでは、最新鋭の「完全循環型」コンビニ弁当リサイクル工場と木チップを利用した国内最大のバイオマス発電施設を取材します。

 

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環境・気候変動問題が主要テーマの一つとなる北海道洞爺湖サミットまであと5ヵ月。今年は、京都議定書に基づく温室効果ガスの削減義務もスタートし、温暖化防止に向けた各国の姿勢が問われる重要な年となる。そうした中、一連のサミット関連行事の皮切りとなるのが、3月14日~16日に千葉県(幕張メッセ)で開かれるG20(気候変動・クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する閣僚対話)だ。G8参加国に中国、インド、メキシコ、ブラジルなどの新興経済諸国12ヵ国と世界銀行、国際エネルギー機関が参加し、地球環境保全問題を議論する。

 

G20の舞台となる千葉県は、首都圏にありながら全国3位(北海道、鹿児島に次ぐ)の農業産出額を誇り、巨大なマーケットに近い地理的な優位性から食品加工企業も多く立地するなど、多種多様なバイオマス資源に恵まれている。また、大学や研究機関、臨海部の工業地帯における製造業の集積もあり、バイオマス関連の技術ノウハウに関する研究も盛んだ。 

 

今回のツアーでは、こうしたバイオマス利用推進のための優れた特性を活かして、全国の自治体でも珍しいバイオマス専門チームを立ち上げ、「バイオマス立県ちば」プロジェクトを推進中の同県における先進的な取り組みを取材する。

 

【取材内容】

 

1.(株)アグリガイアシステム
~コンビニ弁当を飼料・堆肥に、「完全循環型」リサイクル工場~

 

2006年度に国内の食品産業から排出された食品廃棄物の総量は1135万トンで、毎年900万トン前後のコメ生産量を大幅に上回る(家庭から出る生ごみを加えると2000万トン超)。このうち、670万トンが飼料や肥料として再利用されており、再生利用率は59%。こうした再利用を更に促進するため、一定規模以上の外食産業や小売業に食品廃棄物の発生量や再利用状況について毎年度の報告を義務付けた改正食品リサイクル法が2007年12月に施行された。そうした流れを受けて、多忙な現代日本人の食生活に欠かすことのできない存在となったコンビニ各社でも、食品リサイクルの取り組みが加速している。 

 

食品リサイクルを手がける(株)アグリガイアシステムは、2007年9月に、日本最大級の食品廃棄物の飼料化工場(1日255トンの処理能力)を千葉県佐倉市に設置し試験稼動を開始した。最新鋭の“未来型”工場は、廃棄物処理工場というよりオープンでクリーンな食品工場のイメージ。特徴は、食品リサイクル業界で言われる分別率99.7%の壁を初めて越えた業界初の「100%分別」の実現。機械だけでは不可能な、串を抜いたり、紙をはがすなどの作業を人の手によって行う「手選別」を組み込むことで、「機械と人のベストマッチ」を実現させた。 

 

同社では、コンビニ最大手のセブンイレブン・ジャパンと連携、都内23区の1000以上の店舗から、販売期限が終了した弁当や惣菜などを毎日持ち込み、その日のうちに高タンパク、低タンパク、液体の三種類の飼料の原料に加工、飼料配合メーカーに納入する予定。セブンイレブンでは、既に別の堆肥化工場で製造した堆肥で栽培したほうれん草を惣菜に利用しており、今後は飼料化工場で製造した飼料で肥育した豚も弁当に使用する予定。食品工場⇒小売・外食産業⇒リサイクル工場⇒農業生産者といった「完全循環型リサイクル」の取り組みが進められている。 

 

2.市原グリーン電力(株)

~国内最大のバイオマス発電施設~

 

三井造船を核とした三社連合が三井造船千葉事業所内(市原市)に完成した国内最大のバイオマス発電施設(出力約5万kW)で、今月以降の本格稼動を目指して調整運転を行っている。日本のバイオマス資源の特徴である建設廃材をフルに活用、首都圏で発生する木質バイオマス(木チップなど)を循環流動層ボイラーで燃焼し、蒸気タービンで発電する仕組み。全国的に木屑を燃料にしたバイオマス発電が具体化しており、市原グリーン電力はその中でも最大規模。年間20万トンの木屑と5万5,000トンの紙・廃プラスチック固形燃料(RPF)を使う。フル操業時の発電量は年間3.3億kWhで、RPS法(電気事業者による新エネルギー利用に関する特別措置法)により、全量が東京電力に売電される。このバイオマス発電により、約2万世帯分の電力が供給され、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量が年間35万トン削減される。 

 

こうしたバイオマス発電の安定操業を行う上で、燃料の安定供給は必要不可欠。しかし、日本各地でバイオマスの取り組みが進むに連れ、建設廃材への需要も高まっている。また、高騰する原油価格、さらに「建築基準法の改正」による住宅着工件数の大幅な落ち込みに伴う住宅解体件数の減少などの要因から、建設廃材の不足も続いている。このプロジェクトでは、関東一円の廃棄物処理会社が共同で、燃料用の木材チップとRPFの安定供給システムを構築。2006年12月には、産業廃棄物処理会社がメインとなり設立した循環資源(株)が、燃料を一時的に保管する国内最大の燃料保管所を発電所に隣接する袖ヶ浦市に竣工、燃料を安定的に供給する万全の体制が整ってきた。 

 

入口(燃料の安定供給)と出口(電力会社による買取)を確立し、日本における大規模バイオマス発電のモデルケースとなることができるかに注目が集まっている。

 

【実施要領】 

 

1.日程案: 2008年2月29日(金)
08:00 日本プレスセンタービル発(借り上げバスで移動)
09:00-10:00 千葉県のバイオマス概要ブリーフィング(幕張メッセ)
11:00-12:45 アグリガイアシステム取材
13:00-13:45 昼食
14:45-16:15 市原グリーン電力取材
16:45-17:15 循環資源(燃料保管所)取材
18:30 日本プレスセンタービル着

 

2.参加資格: 外務省発行外国記者登録証保持者

 

3.参加費用: 1人2000円(移動バス代、昼食費含む)
*お支払い方法、キャンセル料等については参加者に通知します。

 

4.募集人数: 先着15名(各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)
*申し込み人数が15名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。 
5.FPCJ担当: 矢野、菅原(Tel: 03-3501-3405, 5070) 

 

6.備考: 写真・TV撮影は一部制限があります。担当者の指示に従って下さい。FPCJはツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。

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