実施日 : 2015年11月12日 - 13日
案内:新潟市プレスツアー 「日本の農業・食 ~現在と未来~」
投稿日 : 2015年10月27日
- 大規模化・多角化を目指す農家たちの挑戦 -
- 米と日本酒の海外市場への売り込み -
- 2016年G7サミット農業大臣会合開催地 -
耕地面積(水田)と農業者数が市町村別で全国1位の新潟市。
食料自給率も63%と政令市としては1位で、食料品の製造出荷額でも全国トップレベルを誇る。まさに日本の「農業と食」を支える都市だ。2016年4月のG7サミット農業大臣会合の開催地にも選ばれている。
新潟市は、2014年5月には、国の経済政策アベノミクス「第3の矢」の成長戦略の一つである国家戦略特区政策の「大規模農業の改革拠点」に指定された(「農業特区」)。日本の農業人口の平均年齢は66歳を超え、高齢化が進むなか、特例的に規制緩和や税制優遇などを行うことで企業の参入や新たな人材を呼び込むのが狙いだ。
日本の農業を代表する場所と言える新潟には、効率性を高めるために大規化に挑む若手農家や、農業と飲食業を組み合わせて「6次産業化」(農産物の高付加価値化)に取組む農家など、未来を見据えて新たな挑戦をしている生産者たちがいる。また、国内市場の縮小を背景に、米を精米機や炊飯ロボットと組み合わせて海外市場に売り込む戦略も始まっている。
農業を取り巻く環境が大きく変化するなか、新潟市は、日本の「農業と食」の現在と未来の姿を見ることができる場所だと言える。
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本プレスツアーでは、日本の食と農を語るうえで最も重要な都市である新潟市を訪れ、若手農家、「農業特区」制度の活用事例、米や日本酒の輸出に向けた挑戦、米の新たな可能性を追求する企業など多面的に取材する。
また、サミット農業大臣会合のおもてなしを支える新潟の歴史的な「みなとまち文化」にも触れる。
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※本プレスツアーは、新潟市が主催し、フォーリン・プレスセンターが企画・運営しています。
【取材内容】
1. 新潟市 篠田 昭 市長インタビュー
農業都市・新潟の新たな挑戦
(ニューフードバレー構想、農業特区、G7サミット農業大臣会合)
http://www.city.niigata.lg.jp/shisei/mayor/mayor/profile.html
新潟市は、田の耕地面積および米産出額が全国1位(市町村別)と、日本を代表する農業のまちだ。また市内には米の加工品の製造などを中心に、食品関連企業も多く立地している。同市では、2010年から農業と食品関連産業が一体となって成長することを目指す「新潟ニューフードバレー構想」を掲げ、農業の大規模化や「6次産業化」、食品の高付加価値化などを促進する政策を進めてきた。その結果、2014年5月には、大規模農業の改革拠点として国の「国家戦略特区」(農業特区)に指定された。「国家戦略特区」は、アベノミクスの「第3の矢」である国の成長戦略の一つで、特区に指定されることで、規制緩和や税制上の優遇措置などが可能になる。新潟市における「農業特区」の規制緩和の一例が、農業法人の役員要件の緩和で、企業などが農業に参入しやすくなる仕組みだ。既に7者の事業計画が認定されている。また特区関連以外でも、ゲノム解析とマーケティングの融合による農産物の高付加価値化など、新潟を舞台に新たなプロジェクトが続々と始まっている。
また、新潟市が掲げるのが、農業を切り口にした様々な社会課題への対応だ。例えば、農業体験を通じて子供たちの生きる力を培う教育や、障がい者やひきこもりの人々の農業分野での雇用を促進する政策を進めている。
なお、新潟市は来年日本で開催されるサミットの農業大臣会合の開催地に決定している。(農業大臣会合の日程は2016年4月23日~24日。)
(国家戦略特区とは・・・)
アベノミクスのいわゆる「第三の矢」である「新たな成長戦略」の一つ。特定の地域や分野を限定して規制緩和や税制上の優遇措置などを行うことで、企業による投資や人材を呼び込み、地域経済の活性化を目指す政策。新潟市を含め、全国で9地域が指定を受けた。
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kokkasenryaku_tokku2013.html
◆市長に、農業関連の政策を中心にインタビューする。また、来年開催のG7新潟農業大臣会合の開催地の市長としてのメッセージも聞く。
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テーマ① 未来を見据えた農家の挑戦
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2. コンビニと手を組んで大規模農業を目指す若手農家
・農家 / 株式会社ローソンファーム新潟 代表取締役社長 後藤 竜佑さん(27歳)
http://www.lawson.co.jp/company/news/103145/
2015年3月、コンビニ大手の株式会社ローソンが地元農家と手を組んで、「ローソンファーム新潟」を設立した。特区制度の農業生産法人の役員要件の緩和を活かし、役員の過半数を非農家が占めている。これが全国初の事例となった。
ローソンのパートナーとして実際の生産を担い、「ローソンファーム新潟」の社長に就任したのは、新潟の若手米農家の後藤竜佑さん(27歳)。家は代々米農家で、後藤さんは9代目の後継者だ。両親は兼業農家だったが、後藤さんは、農業大学卒業後にアメリカなどで農業研修を積み、23歳で専業農家として独立した。根底にあるのは、「世界的な食糧難が懸念されるなか、食の原点である農業にたずさわりたい」との思いだ。大規模経営を目指して周辺の農地を徐々に借りていき、元の120アール(12,000平方メートル)から10倍以上となる15ヘクタール(150,000平方メートル)にまで拡大した。そのうち、「ローソンファーム新潟」として今年5ヘクタール(50,000平方メートル)で米を生産した。収穫した米は全てローソンが買い上げ、コンビニ店舗で販売される。
後藤さんは、ローソンと手を組んだ理由を「農業の生き残りには規模を拡大していく必要がある。その時に問題になるのが販売先。ローソンという販売先が確保されている意味は大きい」と語る。
◆後藤さんがローソンと契約して米を栽培した田んぼ(既に稲は収穫済み)を訪れ、後藤さんにローソンと組んだ経緯や大規模農業を目指す理由などを聞く。
3. 都会から戻って農業と飲食店を経営する農家。多角的なビジネス展開を目指す
・農家 / 株式会社ars-dining 代表取締役 桑野 友介さん(40歳)
桑野さんは、農業を営むと同時に、新潟駅前で、自らが作った枝豆など地元産の野菜を売りにした居酒屋を営んでいる。新潟市出身の桑野さんは、東京の大学に進学し、そのまま東京で就職。大手飲食チェーンでエリアマネージャーとして働いていたが、34歳の時に、地元で飲食店を開こうと新潟に戻って来た。開店準備の一環で野菜の目利きになろうと農業生産法人で研修生として働くうちに農業の可能性に目覚め、野菜の生産も手掛けるようになった。生産のみならず、加工・流通販売も展開している、いわゆる農業の6次産業化の事例だ。桑野さんは、そのメリットを「自分で作ったものを自分で売ることができ、売り方も自分で自由に決定できる。自分で付加価値を付けられる。販売の多角化という面で、農業は飲食業よりもビジネスとして幅が広い」と語る。
現在552アール(55,200平方メートル)の土地で生産を行っており、農業で4名、居酒屋で2名を正社員として雇用している。農業部門で働いているのは20代~30代で、農業に携わりたい若者の受け皿にもなっている。将来的にはイタリアンレストランも開業し、野菜を活かした惣菜販売も手掛けたいと意欲的だ。
桑野さんも飲食業と農業を両立させるにあたり、「特区」の農業生産法人の役員要件の緩和を活用している。
◆桑野さんがいちごを栽培しているビニールハウスを訪れ、農業のみならず居酒屋の経営も手掛け、「6次産業化」に取組んでいる背景などについて話を聞く。
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テーマ② 食と農の輸出
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・農業機械メーカー 株式会社新潟クボタ
・米の流通・販売 株式会社新潟農商(クボタグループ)
http://www.kubota.co.jp/recruit/graduate/kgp1.html
http://www.niigatakubota.co.jp/
玄米のまま輸出して現地で精米。新潟の米を新鮮なまま海外で販売
少子高齢化が進み、食文化も変化するなかで、日本国内の米の消費量は減少し続けている。そこで、農業機械メーカーとして農家と共に歩んできたクボタは、日本の農家を支えようと2011年から海外市場の開拓に乗り出した。まず目を向けたのが香港だった。他との差別化を図り、新潟米の美味しさを海外の消費者に味わって貰うにはどうしたら良いか――そこで辿り着いた答えが、玄米のまま米を輸出し、現地に持ち込んだ自社の精米機を使って現地で精米するという新たな仕組みだ。それまでは、ほとんどの場合、日本で精米された米が海外に輸送されていたが、それでは流通の過程で鮮度(水分量)が落ち、本来の美味しさを再現できない。そこで、クボタでは、現地に冷蔵倉庫を設け、そこで玄米を保管し、注文を受けてから精米することで、新鮮な米を販売するという新たな仕組みを作り上げたのだ。現在、同社による新潟米の輸出先は、香港のみならず、シンガポール、モンゴルにまで拡がっている。
炊飯ロボットと組み合わせで海外市場に売り込む
さらに、日本米の炊飯に馴染みのない海外の販売先に向けて、自社の業務用炊飯ロボット「ライスロボ」とセットでの売り込みも進めてきた。ライスロボは、米の計量、洗米、水加減の調整までを自動化するもので、レストランチェーンなどで導入されている。
鉄粉でコーティングした種もみで栽培の効率化。農業人口の高齢化にも対応
また、クボタでは、米の栽培作業の効率化を目指した新たな手法の普及にも取り組んできた。その一つが、種もみを鉄粉でコーティングして田んぼに直接蒔くという技術だ。鉄粉で種もみが重みを増し、田んぼに水を張っても浮き上がることがなく、根をつけることができるのだ。この方法を用いると、苗床を作る必要がなくなり、そのための施設や時間、労力などを削減することができる。その結果、生産コストを3~4割減らすことが可能になるという。農業の大規模化・効率化が求められるなか有効な手段として導入が進んでいる。また、農業人口の平均年齢が2014年時点で66.2歳と高齢化が進むなか、労力の軽減という面でも注目されている。
現在、全国約1万5000ヘクタールで活用されており、うち1割が新潟県内だ。また、この技術は、韓国にも輸出されている。
◆新潟クボタを訪れ、精米機や炊飯ロボットと組み合わせて新潟の米を輸出する新たな仕組みについて聞く。また、鉄粉でコーティングした種もみを使ったデモンストレーションなども視察する。
5. 循環型農業で苔を栽培。盆栽と組み合わせて欧州に輸出
・ペレット生産者 株式会社WPPC 代表取締役社長 佐藤 靖也さん
http://www.woodpellet.jp/web/site/index.asp
http://morethanprj.com/project/342.html
古くから盆栽や花木の生産が盛んな新潟市。盆栽に不可欠な苔が自生する湿地もある。ここで、地域の森林の間伐材で作られた木質ペレットをビニールハウスを温める燃料として利用し、苔を栽培するプロジェクトが産声を上げた。木質ペレットの生産者が園芸農家5軒に働きかけて実現したもので、これまで灯油が使われてきたところを木質ペレットに切り替え、循環型園芸の振興と森林保全を同時に図る試みだ。
さらに、ヨーロッパでの盆栽ブームを受けて、苔玉を盆栽と組み合わせた商品の海外輸出もスタートした。2015年1月のパリ国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出品したところ、13カ国から一気にオファーが舞い込み、現在、フランス、スイス、イタリア、ドイツに向けた出荷が始まっている。
木質ペレットの生産者である株式会社WPPCでは、2016年から耕作放棄地を利用した苔の栽培も始める計画だ。元々農家ではない同社も、「特区」の農業生産法人の役員要件の緩和を活用している。
◆苔を栽培する四季園のビニールハウスを訪れ、関係者から話を聞く。また、海外輸出用の苔などの栽培状況も視察する。
6. 日本酒の輸出が増加。250年続く酒蔵も海外市場にチャンスを見出す
http://www.imayotsukasa.com/index.htm
古くから酒どころとして知られる新潟。県内には約100もの酒蔵があり、その数は日本一を誇る。日本酒の年間出荷量も全国第3位で、大吟醸、吟醸、純米、本醸造といった高品質のお酒が生産の6割を占めている。
新潟市内中心部に位置する今代司酒造は、創業1767年(江戸時代)、約250年の歴史を持つ酒蔵だ。この蔵では、全国でも珍しい、アルコール添加を一切行わない酒造り(「純米造り」)が行われている。原料となる米も新潟県産にこだわり、水も県内の天然湧水を100%使用している。
今代司酒造の年間生産量は約400石(約72,000リットル)。高品質のものを少量生産している小さな酒蔵だが1年程前から海外市場向けの輸出に力を入れている。背景には、国内の日本酒市場が縮小傾向にある一方で、海外輸出は伸びているという現状がある。2014年の新潟県産の日本酒の輸出量は前年比10%増の188万7,008リットルとなり、過去最高を記録した。海外での和食人気の拡大が和食と相性の良い日本酒の需要を高めており、和食のユネスコの無形文化遺産登録も追い風になっている。
今代司酒造では、新たな可能性を海外市場に見出し、既に香港、シンガポール、イギリス、ドイツへの輸出が始まっている。2014年の「ロサンゼルス・インターナショナル・ワイン・コンペティション」の日本酒部門では金賞を受賞している。
◆今代司酒造を訪れ、蔵の内部を視察する(酒の仕込み作業は見られない)。また、海外展開などについても聞く。
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テーマ③ 米の新たな可能性を追求
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7.「お米のエキスパート」として米の新たな可能性を追求。治療食、災害食にも力を入れる日本最大手の米菓メーカー
・亀田製菓株式会社
http://www.kamedaseika.co.jp/company/companyNewBusiness.html
https://www.kamedaseika.co.jp/info/2009/09/okome_kagaku.html
http://shoku.city.niigata.jp/know/beika/
シェア日本一を誇る米菓メーカー。海外でも高まる人気
新潟県の米菓生産量は全国トップで、県内メーカーで全体の67%を占める。
新潟市内に本社を構える亀田製菓は、市場シェア約30%を誇る米菓の日本最大手で、「柿の種」を始めとする煎餅やおかきで知られている。米国、中国、ベトナム、タイに進出し、現地での生産・販売も行っている。特に米国では、グルテンを使わない食品のブームにより「柿の種」の人気が高まり、2014年の売上は前年比の5割増となった。
亀田製菓では、「お米のエキスパート」として、高齢化や医療現場のニーズに対応する治療食(ヘルスケア商品)の分野でも力を発揮している。慢性腎臓病の人々が切望していた低たんぱく質の米飯を生み出し、無菌化包装してパックごはん「ゆめごはん」を開発。お米を酵素処理することにより、タンパク質を分解・除去し、通常のごはんよりもタンパク質を1/5~1/35まで低減させることに成功したのだ。
また、高齢者が飲み込みやすいようにと研究を重ね、適度なとろみと舌でつぶせるやわらかさを実現した同社の「ふっくらおかゆ」も、介護現場などで幅広く支持されている。
災害食・宇宙食の分野にも進出
亀田製菓では、2013年に保存食の製造・販売を手掛ける尾西食品株式会社を子会社化した。尾西食品は、お米を原料とする長期保存食の草分け的存在。おいしさを損なうことなく5年間もの間保存でき、水やお湯を入れることで炊き立てのような味わいを再現できる同社の米飯商品は、災害食として大きな注目を集めている。白飯だけでなく、赤飯など12種類を展開しており、食べる楽しみも追求されている。2011年の東日本大震災でも活用され、それ以降さらに注目が高まっている。
また、その技術力が高く評価され、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の国際宇宙ステーションにおける「宇宙日本食」の認証も受けており、2008年以降はステーションに滞在する宇宙飛行士の食事として利用されている。
◆亀田製菓のお米研究所関係者に、治療食や災害食について説明を受け、それらの商品を試食する。
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テーマ④ 歴史的な「みなとまち文化」を伝える存在
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・新潟市中央区 石塚 里栄子 区長
「北前船」とは、江戸時代から明治時代にかけて、大阪と北海道を結び、日本海を経由して物資を運んだ流通の要だ。各地で仕入れたものを別の場所で売ることで大きな富を生んだ。米の一大産地であり、日本海に開かれた港を持つ新潟は、北前船の主要な寄港地として発展し、豊かな文化が育まれた。物だけではなく、人の交流の場であったこの地には、京都や東京と並び称されるほどの花街も栄えた。
現在も、町の中心部である中央区には、江戸時代から続く料亭や、創業250年を数える酒蔵、見事な庭園を備えた豪商の屋敷などが立ち並んでいる。
◆新潟到着後、サミット農業大臣会合の会場にもなる「朱鷺メッセ」に向かう。31階展望室から市を一望しつつ、中央区の石塚 里栄子 区長から、市全体の説明や、古き良きみなとまち文化を伝える存在である中央区の特色について聞く。
9. 新潟を代表する老舗料亭で見る芸妓の舞
伝統文化の担い手である芸妓。働きやすい制度で後継者育成の取組みも
・芸妓養成・派遣 柳都振興株式会社 (芸妓インタビュー)
(市長主催の夕食懇親会)
http://www.ryuto-shinko.co.jp/info/index.html
江戸時代から商業の中心として、おもてなし文化が栄えた新潟には、200年の歴史を誇る花街、古町がある。ここでは現在も、舞踊や音曲、鳴物などの伝統的な芸に磨きをかける芸妓たちの華やかな姿を見ることができる。
この花街の特徴は、日本初の株式会社形式の芸妓養成・派遣会社があること。所属する芸妓は柳都振興株式会社という会社の正社員だ。安定的に雇用されている18歳~40代まで12名の芸妓が日々、市内約10カ所の料亭やホテルでのイベントなどを舞台に活動している。
同社が設立されたのは1987年。背景には、当時新潟で芸妓が激減していたことがあった。最盛期の古町には400人もの芸妓がいたが、社会の変化のなか後継者が育たず、その伝統が消えようとしていた。そこで、地元有力企業約80社が出資して、同社を設立した。産休・育休制度もあり、現在40代で子育てをしながら仕事を続けている芸妓もいる。
新潟市出身で現在20歳の「菊乃さん」も同社所属の芸妓のひとりだ。芸妓の着物姿に憧れを抱いていた菊乃さんは、高校に求人情報が届いたことをきっかけに芸妓として就職した。香港やフランスでのイベントに出演した経験もある。「芸事に終わりはないが、踊りを極められるようにがんばりたい。200年続く伝統を守り、日本文化を伝えていきたい」と力を込める。
来年開催されるG7サミット農業大臣会合でも、新潟独特の文化を象徴する存在として芸妓が舞を披露する予定だ。
◆江戸時代から続く由緒ある料亭・鍋茶屋で、市長主催の夕食懇親会に参加する。200年の伝統を継承する新潟の芸妓による舞も視察し、芸妓へのインタビューも行う。
10. 港町・新潟の繁栄を物語る日本庭園
旧齋藤家別邸は、新潟を代表する豪商だった齋藤家の4代目・齋藤喜十郎が、1918年(大正7年)に別荘として造ったもの。回遊式の庭園と、近代和風建築の秀作といわれる建物は、大正時代における港町・新潟の繁栄ぶりを物語る文化遺産だ。
戦後、進駐軍による接収を経て所有者が変わったが、市民による保存運動を受けて2009年には新潟市が公有化した。2015年3月に国の「名勝」に指定された。
◆旧齋藤家別邸を訪問し、季節の移ろいを見せる日本庭園を視察する。
【実施要領】
1.日程案: 2015年11月12日(木)~13日(金)(1泊2日)
<1日目:11月12日(木)>
08:24-10:32 東京~新潟
11:00-11:40 朱鷺メッセ・新潟市中央区長によるブリーフィング
11:50-12:00 バス移動
12:00-12:20 旧斎藤家別邸
12:20-13:00 バス移動
13:00-13:30 アグリパーク(小学生搾乳体験・施設見学)
13:30-14:20 昼食
14:20-14:35 バス移動
14:35-15:50 WPPC・四季園
15:50-16:15 バス移動
16:15-17:30 亀田製菓
17:30-17:55 バス移動
ホテルチェックイン
19:00-20:40(1h40) 市長主催 夕食懇親会(料亭・鍋茶屋)
・芸妓さんによる舞の披露
・芸妓さんインタビュー
20:45 ホテル着
<2日目:11月13日(金)>
8:20 ホテル発
8:20-8:30 バス移動
8:35-10:00 新潟市 市長インタビュー
市関係者による概要説明
・農政関係(特区・フードバレー)
・サミット関係
10:15-11:30 新潟クボタ
11:40-12:40 昼食
13:10-14:00 ローソンファーム新潟(田んぼ)
14:10-15:10 ars-dining(イチゴビニールハウス)
15:30-16:30 今代司酒造
17:22-19:20 新潟~東京
2.参加資格: 外務省発行外国記者登録証保持者
3.参加費用: 1人13,000円(全行程交通費、宿泊費、食費を含む)
*お支払い方法、キャンセル料等は、後日参加者にご連絡します。
4.募集人数: 10名(各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)。
*申し込み人数が10名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。
5. FPCJ担当:吉田知加 (TEL: 03-3501-3405)
6.備考:
(1) 写真・TV撮影に関しては担当者の指示に従ってください。
(2) 新潟市及びFPCJはツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。
(3) 本プレスツアーでは、参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。