プレスツアー(案内)

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実施日 : 2015年08月30日

案内:静岡プレスツアー

投稿日 : 2015年08月07日

ヘリ

日本最大規模の防災訓練を追う
静岡県が県内の各都市と共催し、毎年実施している防災訓練は日本国内最大規模だ。例年、複数の会場で様々な訓練が一斉に行われ、昨年の参加人員は89万人にのぼった。住民や自治体職員はもちろん、静岡県警、海上保安庁、自衛隊、在日米軍を含めて今年も昨年同等の参加人員を予定している。津波を想定したヘリコプターによる被災者の救助のほか、地震で壊れた車両や家屋などから実際に被災者を助け出す本番さながらの訓練が行われる。1979年に始まり37回目を迎える今年の訓練は焼津市、藤枝市と共催で8月30日(日)に実施される。

 

南海トラフ地震等への備え
静岡県が防災訓練に力を入れるのは、いつ来てもおかしくないと言われている南海トラフ地震などの大地震の脅威にさらされているからだ。南海トラフ地震は太平洋沖の南海トラフと呼ばれる駿河湾から九州まで約770キロメートル続き、深さ4,000メートル級の海底の溝(トラフ)を震源として発生するとされている地震。地震の規模は東日本大震災と同じマグニチュード9級、地震による津波の高さは最大で10~20メートルにもなるとされている。政府による被害想定では死者は全国約32万人、被害総額約220兆円とされ、東日本大震災による被害をはるかに上回る。静岡県独自の試算では県内の死者は10万5千人、被害総額29.2兆円と予想されている。

 

本プレスツアーでは、国内最大規模とされる静岡県の防災訓練の様子を取材する。防災訓練終了後は川勝平太静岡県知事へのインタビューを行う。

 

※本プレスツアーは静岡県とフォーリン・プレスセンターの共催事業です。
※本プレスツアーでは、参加者には経費の一部を負担していただいていますが、営利を目的とした事業ではありません。
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【取材内容】

患者搬送

1. 防災訓練(平成27年度静岡県・焼津市・藤枝市総合防災訓練)
静岡県が焼津市、藤枝市と共催して行う今年の防災訓練のテーマは「地域を守る志太(しだ)のチカラ ~「自助・共助」と「公助」をつなぐ減災スクラム~」。午前8時30分に震度7の大規模地震が発生し、大津波が襲来するという想定で志太エリアに属する焼津、藤枝両市内各会場で、50種類以上もの訓練が行われる。訓練を通し、県や市などの自治体は災害対策本部としての機能を強化し、警察、消防、自衛隊との連携を高めることをねらう。また、自主防災会や消防団等のメンバーとして参加する一般市民は共に活動することで地域全体の防災力向上を目指す。自主防災会とは、災害時に自分の身を守ったり(自助)、警察、消防などの公的機関による救助(公助)を待ったりするだけでなく、地域住民どうしで助け合う(共助)ために全国で形成されている組織。阪神淡路大震災では瓦礫などから救出された人の8割が近隣の住民によって助け出されたという報告があることを受け、災害発生直後から近隣住民でお互いを助け合うことができる自主防災会の重要性が叫ばれるようになった。静岡県内だけでも5,140の自主防災会がある。
焼津市内の訓練会場の一つである大井川港では、今年初の試みとして、津波救命艇や津波避難タワーを使った訓練等が計画されている。藤枝市内の最も大きな訓練会場は藤枝総合運動公園で、多くの自主防災会が参加し、消火、応急措置、負傷者の搬送、炊き出しなどの訓練を行う。本プレスツアーでは以下の訓練を取材する。

 

<焼津市大井川港会場:津波を想定した訓練>

① 津波避難タワーから被災者をヘリコプターで救出する訓練
大井川港にある津波避難タワーは高さ約11メートルの2階建てで、約470人が収容できる。2013年に完成した。静岡県内には津波避難タワーや盛土で作った人工高台を含む津波避難施設は139あるとされ、群を抜いて他の自治体より多い。

訓練では、一般市民1名が同タワーに避難。航空自衛隊のヘリコプターから隊員が降下し、避難者1名をつりあげ、救出する。この様子を津波避難タワーから約100メートル離れた地点より取材する。

 

救命艇collage② 津波救命艇に避難した被災者を救出する訓練
この訓練で使用する津波救命艇は今年2月に焼津市が県内の他市町にさきがけて購入した。津波救命艇とは、高台に避難できないような高齢者やけが人が津波から身を守るための水上に浮くシェルター。動力は備えていないが、転覆してもすぐ元に戻るため、この中で救助を待つことができる。津波救命艇は長さ8.7メートル、幅3.5メートル、高さ3.1メートルで、最大で35人搭載可能。非常食や飲料水なども備蓄されている。
訓練では、10名が津波救命艇に避難。避難者は、海上保安庁の巡視船「おきつ」から出されるゴムボートに救出される。さらに、そのゴムボートはクレーンで「おきつ」に引き上げられる。一連の訓練は岸壁から約50~100メートルの地点で行われる予定。この様子を岸壁から取材する。

 

<藤枝総合運動公園会場:地震による家屋の倒壊や車両多重事故を想定した訓練>

③ 倒壊した家屋から被災者を探し出し、救護所へ搬送する訓練
訓練では、家屋の下敷きになっている人を警察犬が発見し、静岡県警が救出、仮設救護所へ搬送する。搬送された救助者は手当を受けるため、自主防災会によって別の救護所へ搬送される予定。

④ 車両多重事故の現場から被災者を搬送する訓練
訓練では、普通自動車4台が絡む衝突事故現場で複数の負傷者が発生していると想定し、消防士が負傷者を救出後、自主防災会が救護所へ搬送する。 

⑤ 救護所におけるトリアージや応急処置の訓練
訓練では、医師が待機する救護所において、体に傷などのメイクを施した負傷者役に対するトリアージや応急処置が行われる。トリアージとは、一度に多数の負傷者が発生した災害時などに、各負傷者の重症度を赤(緊急治療)、黄(準緊急治療)、緑(軽傷)、黒(救命困難)等のタグによって選別することをいう。これにより、治療の効率があがり、より多くの命を救うことができる。

倒壊家屋2車両多重事故トリアージ(外)

 

 

知事2. 川勝平太静岡県知事インタビュー

川勝知事は2009年に静岡県知事に就任して以来、県の防災力向上に努めてきた。2013年には10年かけて地震・津波対策に取り組む「アクションプログラム」を設定。4,200億円を投じる計画で、ハード、ソフト両面から減災、防災に取り組んでいる。また、「内陸のフロンティアを拓く取組」も特区として政府から指定を受けている。新東名高速道路が開通した内陸部は津波による被害の心配がないことから、インフラを整え、土地の利用を促進している。沿岸・都市部では防災・減災対策を強化し、静岡県を支える都市としての機能維持を目指している。
各種訓練を視察し終えた川勝知事に総合防災訓練の意義や大災害への備えについて聞く。

 

<実施要領>

1. 日程案:

2015年8月30日(日)
6:40-7:54   こだま631 品川→静岡
8:00-8:45    移動(借り上げバスにて静岡駅→大井川港)
8:45-9:10    ①津波避難タワーから被災者をヘリコプターで救出する訓練
9:15-10:10   ②津波救命艇に避難した被災者を救出する訓練
10:10-10:40  移動(大井川港→藤枝総合運動公園)
10:50-11:30  ③倒壊した家屋から被災者を探し出し、救護所へ搬送する訓練、④車両多重事故の現場から被災者を搬送する訓練、⑤救護所におけるトリアージや応急処置の訓練
11:45-12:00  閉会式
12:00-13:00  昼食、自主防災会へのインタビュー
13:25-13:55  川勝平太知事インタビュー
14:00-14:40  移動(バスにて藤枝総合運動場→静岡駅)
15:19-16:40   こだま658静岡駅→品川駅

※上記日程は変更が生じる可能性があります。

2. 参加資格: 外務省発行外国記者登録証保持者

3. 参加費用: 1人5,000円(全行程交通費、食事を含む)
*お支払い方法、キャンセル料等は、後日参加者にご連絡します。

4. 募集人数: 10名(各社ペン1名、カメラ1名、TVは1社2名まで)。
*申し込み人数が10名を超えた場合は、国別の参加者数に上限を設定することがあります。

5. FPCJ担当: 横田(TEL: 03-3501-3405)

6. 備考:
(1) 写真・TV撮影に関しては担当者の指示に従ってください。
(2) FPCJはツアー中に生じるいかなる不都合、トラブル、事故等に対して、一切責任を負いません。

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