実施日 : 2022年12月15日
報告:「回転すし×DX」プレスツアー
投稿日 : 2023年01月11日
オペレーションの省力化・省人化に向けて各社が自動化技術の開発を磨き上げて来た回転すし業界は、現在、飲食業界の中で最もDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいるとも言われています。本ツアーでは、業界最大手「スシロー」の店舗やシステム開発拠点を訪れ、最先端のデジタルテクノロジーのかたまりである回転すしの最新事情を取材するとともに、親会社のトップからさらなるデジタル化や海外展開に向けた戦略などを聞きました。
本ツアーには、英国、中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、スペイン、ドイツ、ベトナムのメディアから9名の記者が参加しました。
※本ツアーは株式会社FOOD & LIFE COMPANIESが主催し、フォーリン・プレスセンターが企画・運営しました。
※取材先の詳細については、こちらのプレスツアー案内をご覧ください。
スシロー難波アムザ店
2020年6月にオープンしたスシロー難波アムザ店を訪れ、レーン上のすしの売れ方をデータベース化し、すしの作成指示から鮮度管理まで一貫してコンピュータが管理・指示する「回転すし総合管理システム」や、タッチパネルからオーダーした商品をスピーディに直接席まで届ける専用レーン「オートウェイター(Auto Waiter)」、画像認識による自動会計システムなど、店舗で活用されているデジタル技術について説明を受けました。
続いて、手指を丁寧に洗浄・消毒した後にキッチン内に入り、「回転すし総合管理システム」の管理・指示の下で、自動でしゃりを作成する「シャリロボット」や「オートフライヤー」も利用しながら効率よくすしが作られ、客席まで届けられていく様子を間近で取材。記者は、最先端のデジタル技術を取り入れたキッチンのオペレーションに驚き、シャリロボットがシャリ玉を作る様子などを熱心に撮影していました。
ホールでは、店舗運営の省人化と非接触での接客を実現する「自動案内」システム、「画像認識による自動会計システム」、テイクアウト用の「自動土産ロッカー」等について説明を受けたほか、タッチパネルから注文したすしが専用レーンで運ばれてくる「オートウェイター」の仕組みも体験しました。記者からはメニュー開発、DXによるメリット、コロナ禍の影響などについての質問があがりました。
システム開発拠点
続いて、大阪市内にある「スシロー」のシステム開発拠点を訪問し、「回転すし総合管理システム」の開発や、国内外合わせて700店舗以上の基幹システムの構築に携わってきた担当者から、システム開発の秘話などを聞きました。記者からは、システムのさらなる改善の計画や、特許の有無などについて質問があがりました。同所には客席やキッチンなど実際の店舗の一部が再現されており、記者たちは試験用のレーンが動く様子などを熱心に撮影していました。
株式会社FOOD & LIFE COMPANIES 水留浩一代表取締役社長CEOへのインタビュー
スシローの親会社となる株式会社FOOD & LIFE COMPANIESの本社を訪問し、水留浩一・代表取締役社長CEOにインタビューを行いました。記者は、回転すしにデジタル技術を導入したきっかけや、今後の海外事業戦略について質問し、水留社長はDXによるメリットの一つとして、顧客の行動データを活用することで仕入れの量や商品提供のタイミングを調整し、食品ロスも削減できると述べました。
◆本プレスツアーに関連する報道の一部をご紹介します(タイトルはFPCJ仮訳)
EFE(スペイン)
12月15日「寿司職人の自動化により、コスト削減と廃棄物削減を実現」
韓国経済新聞(韓国)
12月23日「新人社員でも職人並みの技術…想像を超える「すし王」の正体)
點新聞(香港)
12月24日「日本の寿司業界はソフトウェアシステムで高度な管理をしている)