実施日 : 2013年06月10日
報告:プレスツアー「大田区町工場の挑戦」(2013年6月10日)
投稿日 : 2013年08月26日
日本のものづくりを支える町、大田区を訪れるプレスツアーを実施しました。
大田区では、中小企業の技術力を世界にアピールするため、2010年から国内初となる競技用ボブスレーを開発する「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクトが進められています。2012年に第一号機が完成し、現在は2号機が設計されており、来年開かれるソチオリンピック出場を目指しています。このプロジェクトの中核を担う中小企業の経営者たちや、高い技術を誇る彼らの工場を取材する今回のプレスツアーには、中国、韓国、台湾、インドネシア、ドイツ、米国から13名の記者が参加しました。(ツアー案内はこちら)
1.「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクト
まずは始めに、「下町ボブスレー」プロジェクトで中心的役割を果たす、株式会社マテリアル社長、細貝淳一氏と、株式会社昭和製作所副社長、舟久保利和氏からお話を伺いました。プロジェクトの経緯や目的、参加する企業の意気込みについて説明を受けた後、記者団からは大田区をリードする若手経営者のお二人に、様々な質問が挙がりました。中国記者から挙がった「今までに発表された成長戦略の多くが、大手企業よりの政策ではないか」という質問に対し、細貝社長は「日本経済を担う大手がまず利益を上げる仕組みを作ることは重要。さらに、中小企業にも利益を生む仕組みが必要」と述べました。ボブスレー生産に国家レベルで取り組むドイツの記者からは、他国のソリと比べて日本製のソリが優れている点について質問がありました。また多くの記者から、安倍政権後の景気回復に対する期待について大きな関心が寄せられました。
2.株式会社マテリアル
次に記者団は株式会社マテリアルの工場に移動し、最先端のものづくりの様子を取材しました。高度な加工を可能にする様々な機械や厳しい品質管理の様子を取材し、洗練されたデザインの工場で多くの若い人材がものづくりに取り組む姿を撮影しました。
3.株式会社南武
続いて、これまで安倍総理や枝野前経済産業大臣など国内の多くの要人が訪れており、さらに昨年4月には、「ASEANロードショー」で訪日した各国の要人が訪問した株式会社南武に訪問。野村和史会長より、タイ、中国、米国を始め、グローバルにビジネスを展開する同社の事業について説明を受けました。記者団からは、マーケットの動向や日本の製造業の現状、アベノミクスの影響や女性職人の雇用について多くの質問が寄せられました。その後の工場見学では、製造現場で活躍する女性職人“ドリルガールズ”へのインタビューを行いました。