実施日 : 2010年03月19日
報告(動画):2010年3月19日【山陰プレスツアー Part2(島根県)】
投稿日 : 2013年08月30日
■山陰プレスツアー Part2(島根)~世界遺産「石見銀山」と世界的義肢装具メーカー「中村ブレイス」~(2010年3月19日)
【石見銀山】
岡本眞理子 大田市観光協会 銀の生産により世界貿易に多大な影響を与えた。そしてこの石見から日本各地の鉱山に新しい技術を伝えた、そういう場所なのです。 掘れば掘るほどでる水や熱水との戦いでもありました。
鉱夫たちのそういう苦労も考えながら歩いて頂けたらうれしいと思います。この石組み跡には、全て家々が立ち並んでいたんです。 鉱夫たちが自然と格闘しながら、戦った労働の痕跡、そして生活の跡、それが無数に残っています。
【中村ブレイス株式会社】
中村俊郎 中村ブレイス社長: 姉が地元の病院の事務をしていまして、こういう仕事が、面白い仕事が、変わり種の仕事があるということを教えてくれて、あなたやってみないかと、それではやってみようかなと、非常に難しい仕事ではありますけども、面白い仕事だなと。
誰もがあまり勉強していないような仕事、それでは私がアメリカへ行って勉強しよう。いつかそれを日本の人や、みなさんに喜ばれるようなことに使いたい。やろうと夢だけはもっていた。苦しいときは、仕事がなくて何もないですから、苦しいときにこそスマイルと思ってそうしてやっていましたら、だんだん人の輪が世界に広がってきた、簡単に言えばそういうことです。
中村宣郎 中村ブレイス専務取締役: ネイルアートがしたい患者さんはこの指を使えばネイルアートもできるし指も補える、要望に応える製品。
中村俊郎 中村ブレイス社長: このパーツ、シリコン、それからこのピン。簡単に見えますが非常に良いものを使っているので高い訳です。日本でいえばこれだけで部分だけでも10万20万してしまいます。やはりひとつの義足が30万から40万。大腿義足であれば、100万円します。 そうすると私たちが作ってあげられる国は限られています。
私もいつも思っていたのですけれども、義肢装具の仕事は、社会保障のお金の払える国の人達には喜んで頂けるけども、これから発展しようとする国で社会保障の整っていない国へは、作ってあげたくとも、なかなか、提供することできない。
私の頭の中でも、これではちょっと片手おちだな。 ところが、こういうふうな素材。例えば、これでも使えます。ちょっと、ひっぱっていただけますか、これでいける。こういう素材を持っていくことによって、例えば、うちの社員がこれをつくったのですが、むしろ現地の人の方が上手だとおもいます。竹でもできます。竹をこうしてあげれば、子供さんたちには、充分、悩みなく家族の負担かけなくてよい。
それともう一つ、私としては、日本人の優しさを伝えていきたい。技術だけでなく、ハートを一緒に伝えたい。一緒になんとか幸せになりましょうという気持ちを伝えていければ、私としては、この仕事をしていてこのうえない幸せなこと。62になりますが、これから10年20年かけて島根県の山奥からですけれど、みなさんと一緒に楽しい義足づくりをしていきたいと思っております。 これでハイチにいってもモンゴルに行っても、例えばケニアの方に行っても、現地の人と一緒に涙を流して喜びも分かち合える技術はできる。
世界の人に喜ばれる仕事ができるはずだと。やらないでダメだダメだではなく、やってみる必要があると思い。一から少しずつ、ひとりの青年を育て、またその青年が、次の青年を育てるということで、今、だんだん世界に広がってきたんです。