プレスツアー(報告)

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実施日 : 2009年02月10日

報告:2009年2月10日【世界不況に立ち向かう“地方経済”プレスツアー】

投稿日 : 2013年08月24日

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米国の金融危機に端を発する世界同時不況の波が日本にも押し寄せるなか、オリジナリティと匠の技で不況にひるまない埼玉の中小企業を取材するツアーを開催、ドイツ、イタリア、英国、中国、韓国など10カ国・地域から12名の記者が参加しました。 
 ツアーでは一貫して、記者から、世界同時不況の影響およびその対策について様々な質問が出ました。製造業の(株)渓水、及び住田光学は「大きな不安を抱えてはいるが、こういう時こそ、景気が良くなった時のために研究開発に力を注ぎ、いい製品を作り続けることで乗り切る」とのことでした。一方で、コエドブルワリーは、景気悪化で外食産業が低迷している反面、内食および中食産業が伸びている背景から、小売店でのビールの売り上げが伸びているという興味深い話が聞けました。

 

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まず、埼玉県の企業の特色および県の企業支援策のブリーフィングを受けた後、県内の中小企業やベンチャー企業を支援する埼玉県産業技術総合センターを視 察。同センター内のインキュベーション施設に入居している(株)リトルアイランドで、人工知能搭載そっくりぬいぐるみのデモンストレーションを取材しまし た。その後、ピンチをチャンスにと、世界に誇る高度な技術とオンリーワンのものづくり精神で不況に立ち向かう(株)渓水、(株)住田光学ガラス、(株)協同商事コエドブルワリーの3社で、各社の研究開発やものづくりに対する信念についてお話を伺いました。

 

 

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最初の企業訪問先である(株)渓水は、航空機や新幹線の、主にシート周辺のパーツを作る精密板金加工業者。その精度の高い加工技術を活かし、2003年にオリジナルブランド「エアロコンセプト」を立ち上げ、かばんや名刺入れ等の製造販売を開始しました。

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デザイナー兼代表取締役の菅野敬一氏「愛のこもった」製品づくりへの情熱と品質の高さから、海外からの注目度も高く、記者たちも盛んに質問をしていました。

 

 

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午後には、光学ガラスと光ファイバーのパイオニア的存在で海外市場でも高い信頼を受ける(株)住田光学ガラスを訪問。精巧な技術と日々の研究でデジカメ用の非球面レンズではトップクラスのシェアを誇っています。“開発力は命”がモットーで層の厚いR&D部門を持つ同社では、多くの世界初の製品を生み出す研究者らのデモンストレーションを取材しました。

 

 

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ツアーの最後には、地元特産さつまいも「川越イモ」を原料とした発泡酒「Beniaka(紅赤)」が注目される(株)協同商事コエドブルワリーを訪問。本場ドイツから職人を招き、クラフトビールの製造ノウハウを本格的に学んだという、職人たちへのインタビューと欧州最大の食品品評会「国際味覚品質機構(iTQi)」「モンドセレクション」ビール部門の賞を総なめにしたというビールを試飲させていただく機会もあり、クオリティの高さに記者も納得の様子でした。

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