プレスツアー(報告)

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実施日 : 2012年06月28日 - 07月03日

報告:プレスツアー「人生90年、超高齢社会のモデル“Aging in Place”を目指して」(2012年6月28日/7月3日)

投稿日 : 2013年08月23日

人生90年時代ともいわれる超高齢社会のモデルを目指した取り組みを取材するプレスツアーには、中国、韓国、台湾、シンガポール、ドイツ、フランス、ロシア、米国、ブラジルの14メディアから18名の記者が参加しました。ツアー申込者が定員を大幅に上回ったため、当初予定の6月28日に加え7月3日にも同内容のツアーを実施しました。

 

img4ff2a63defc4dツアーではまず、東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子教授から、日本の高齢化の現状、また東京大学が柏市やURと協力して進めている高齢者の就労事業などについてブリーフィングを受けました(6月28日のみ)。秋山教授は、2030年には日本の人口の3分の1が65歳以上、20%が75歳以上という世界のどの国も経験したことのない超高齢社会が到来するとし、元気で一人暮らしができる自立期間の延長や地域社会に人のつながりを築くことが必要であると指摘しました。そのうえで、健康増進や社会的孤立の改善などが期待される高齢者のセカンドライフ就労の促進など、柏市で実際にスタートした持続可能な長寿社会への取り組みについて説明がありました。

 

img4ff2bc2f6ba5a実際のセカンドライフ就労の現場を取材すべく、記者一行は柏市へ向かいました。市内の豊四季台団地は、日本の高度成長期を支えた大規模団地で、現在急ピッチで建て替え作業が進んでいます。高齢化率は既に40%を超えており、数十年後の日本の縮図ともいえます。この団地の一角にある特別養護老人ホーム「こひつじ園」では、30人以上の高齢者が登録し、食事の配膳や菜園などの仕事を一週間に二回程度、無理なく交代で行うワークシェアリングが導入されています。インタビューを受けた高齢者からは「働くことで健康になった」「生活にリズムが出てきた」といったコメントが聞かれました。その後、菜園でナスやキュウリ、トマトといった野菜の栽培の様子を取材しました。

 

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続いて訪問した「くるみ幼稚園」では、通常の保育時間以外の早朝や夕方の保育補助、絵本の読み聞かせなどの仕事を行う「まちの先生」と呼ばれる高齢者が活躍しています。ここで働き始めた高齢者の一人は、「モノクロの世界から色のついた動画の世界に入ったような感覚」と、働くことによる心境の変化を語りました。

 

 

img4ff2bc52d57da東京大学柏キャンパスでは、こうした高齢者の就労が、脳や血管、認知機能、筋肉などにどのような効果をもたらしているかを追跡調査しています。高齢者の日記をもとに、就労前後での生活リズムや外出頻度などの変化について説明を受けた後、就労した高齢者に被験者になってもらい、実際の血管検査のデモンストレーションの様子を取材しました。

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