プレスツアー(報告)

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実施日 : 2016年11月01日

報告:千葉県プレスツアー

投稿日 : 2016年12月13日

FPCJでは、ドローンの実用化に取り組む自律制御システム研究所や、千葉市消防局、梨農家を取材し、日本国内における「空の産業革命」の現状を探るプレスツアーを千葉県主催、FPCJ企画協力により実施しました。本ツアーには、韓国、台湾、中国、米国、シンガポールの5か国・地域から11名の記者が参加しました。

 

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1. 千葉市消防局

 

 総務省消防局から貸与された災害用ドローンを配備している千葉市消防局の三井貴之氏より、ドローンの活用方法やドローン操縦士育成のカリキュラム、一般のホビー用と災害用ドローンの機能の違いなどについて話を聞きました。三井氏は、有毒ガスなどが発生した現場では人が対処することが困難なためドローンでの偵察は有効であるとし、「前例のない災害時におけるドローン活用は手探りではあるが、充分に活用できる手ごたえを感じている」と語りました。その後、災害用ドローンは雨天のため飛行できませんでしたが、室内で訓練用ドローンの操縦を撮影しました。記者からは災害用ドローンの操縦者育成にかかる期間、訓練用と災害用ドローンの操縦飛行の様子の違い、ヘリコプターとの機能や用途の違い、災害用ドローンの費用、純国産機体かどうか等、様々な質問が出ました。また、想像していたよりもコンパクトな災害用ドローンを見て驚きの声を上げる記者もいました。

 

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2. 自律制御システム研究所 

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 国内のドローン研究の第一人者である野波健藏氏より、最先端のドローン研究開発とビジネス展開について説明を聞きました。野波教授は、中国が趣味用のドローン市場の6割を占めるなか、高い技術力と安全面で信頼性を有する日本は産業用ドローン分野において優位な立場にあると説明。また、2019年には千葉市でドローンによる宅配サービス開始を目指しながら、ドローンの落下事故を未然に防ぐため、ドローンが自ら落下位置を認識して安全な場所に着地する研究を進めていることも紹介しました。野波教授は「有人航空機が飛行しない300メートル以下の空間をドローンで有効活用することで、新しい産業革命への道を切り開く努力をしていく」と語りました。記者は自然災害予測分野でドローンを活用する可能性、宅配用ドローンが実用化された際のコスト、2019年の産業用ドローンの実用化の前に解決すべき課題、開発したいドローンの機能など、多岐にわたる質問を投げかけました。

 

 その後一行は、同社が開発した宅配用ドローン等の3種類のドローンが飛行する様子を撮影し、同社独自の技術を取材しました。雨天のため屋内での取材となりましたが、記者は熱心にドローンを撮影し、その場で立ちレポートを行う記者もいました。

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3. 高はし梨園

 

ドローンを農園全体の観察などに活用している高はし梨園を訪問し、午前中とは打って変わった青空のもと、同梨園を経営する高橋章浩氏から説明を受けながら上空を飛ぶドローンの様子を撮影しました。その後、千葉県農林水産部担い手支援課の北野聡氏から、梨の栽培面積、出荷額、収穫量が全国1位の千葉県が梨生産に適している背景や梨の栽培技術について説明を受けました。高橋氏からは、ドローンを農園に取り入れた理由やドローンに期待する機能について話を聞いました。記者からはドローンを活用する前と後での違いや、梨園でのドローン飛行に規制はあるのか等の質問が挙がりました。

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