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日本経済回復の兆し-4四半期ぶりプラス成長に/ 日豪首脳会談-防衛連携強化へ

投稿日 : 2020年11月20日

注目すべき海外メディアの日本報道

(11月15日~18

日本経済回復の兆し-4四半期ぶりプラス成長に/

日豪首脳会談-防衛連携強化へ





日本経済回復の兆し-4四半期ぶりプラス成長に

今年7~9月期の日本の実質国内総生産(GDP)は前期比5.0%増と深刻な経済低迷から脱しつつあると、米英各紙とも報じつつ、他方で、足元では新型コロナウイルス感染拡大が続いており、今後の経済成長は鈍化するとの見方を示している。

 

【米国】

The New York Times紙は、15日付「日本経済急上昇するも回復は持続せずか」(Ben Dooley 東京特派員他)で、行動規制が緩和され、抑制されていた需要が国内消費を喚起し輸出も戻り、日本経済はコロナ禍による落ち込みから脱したが、新たな感染拡大が欧米での2度目の都市封鎖につながり、国内の活動意欲を弱らせており、アナリストは、回復は長続きしそうにないと警告したとし、「伸び率は高いが、実態経済は数字ほどではなく、大幅な落ち込みからの回復は道半ばである」とのコメントを引用して報じた。

 

The Wall Street Journal紙は、同日付「新型コロナパンデミックからの回復と共に日本経済も拡大」(Megumi Fujikawa記者)で、日本経済は、世界経済の再開に伴う個人消費と輸出の改善により、7~9月期に少なくとも過去40年で最速ペースで拡大、4四半期ぶりにプラスに転じ、1980年以来最大の成長を遂げ、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ分の半分強は取り戻した、と報じた。

 

【英国】

Financial Times紙は、16日付「日本経済、第3四半期に5%回復」(Robin Harding東京支局長)で、この数字は、4.4%増というコンセンサス予測を上回ったものの、前年からは6%下回っており、アジア最大の先進経済へのパンデミックによる深刻な打撃を示唆していると共に、この一部の回復は、昨今の感染再拡大の波が増大すれば、パンデミックからの完全な回復は長期化し、困難であることを示している、と報じた。

 

 

 

日豪首脳会談-防衛連携強化へ

11月17日、モリソン豪首相は、新型コロナウイルス感染拡大後初めての外国首脳として来日し、菅首相と会談した。米英主要紙は、中国の海洋進出を睨んで、防衛協力を強化する日豪両国の動きやそれに対する中国の反応について速報した。

 

【米国】

The Wall Street Journal紙は、17日付「日豪、中国に対抗してより緊密な防衛連携へと前進」(Alastair Gale記者)で、日豪両首脳は合同訓練や有事対応支援でより円滑に連携できる環境を整備する旨を表明したが、これは自己主張を強める中国への対応として米国の同盟国間における調整の進展を示唆するものだと報じた。また、先月東京で開かれた日米豪印外相会談後に実施された同四国の合同海上演習は「ミニNATOの形成だ」と中国が非難していると伝えた。

 

【英国】

The Guardian紙も同日付日豪、連携強化する防衛協定に大筋合意」(Daniel Hurst元在日・現在豪記者、Justin McCurry東京特派員)を掲載。日豪は両国部隊が相互国の領土内における訓練を可能とする防衛協定に大筋で合意したと表明、正式締結となれば1960年の日米地位協定以来、日本が外国部隊の国内活動を認めるはじめての協定になると報じた。また、防衛協力の他に、気候変動やエネルギー問題についても話し合われたと伝えた。

 

 

同紙は翌18日付で「中国は、日豪の「対立的な」新防衛協定に警告」(Daniel Hurst元在日・現在豪記者)を掲載。中国国営メディアが、新協定はアジア太平洋地域の対立的な雰囲気を増大させ、中国を標的としていると断じ、米国にアジアを分断する手段を提供するとの見方を示しつつ、中国の安定が脅かされれば、日豪両国は「対価を払うことになる」と警告したと報じた。

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