注目の日本報道

一覧に戻る

新型コロナ危機下で期待される日韓協力

投稿日 : 2020年04月15日

注目すべき海外メディアの日本報道


(4月11~15日)



新型コロナ危機下で期待される日韓協力





新型コロナウイルス世界的感染拡大の中、日韓協力の重要性を韓国主要紙が報道した。

 

 

 朝鮮日報

11日付でパンデミックに陥った日本、忖度する民族性が問題 」(イハウォン東京特派員)と題し、船橋洋一アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)理事長インタビューを掲載。7年前に人工呼吸器や医療従事者の不足問題を予測する報告書を出していた同理事長は、日本は社会全体が忖度(そんたく=立場が上の人などの心情をくみ取って行動すること)社会であり、他人の気持ちを考えて行動するのは良い点だが、危機的な状況では機動力が弱いと分析、そして、今回の事態を契機にすべての国々が国民の安全を重視する国民中心主義の道を進むべきだとしながら、国民が積極的に当事者として参加する必要性を説き、最後に、「このような深刻な状況で韓国と日本は互いにいがみあう余裕はない」と強く述べたと報じている。

 

また、15日付で新型コロナ危機の中で韓日助け合い…今度は日航機で韓国人帰国を掲載。韓国外交部によると、日本がインド・バンガロールのトヨタ自動車工場従業員らの輸送のため用意した現地発の臨時航空便に、日本政府の提案で韓国人2人が搭乗し、日本を経由して帰国する予定であり、両国が自国民の帰国過程で助け合って久しぶりに和やかなムードになっていると報じた。

 

 

 

 中央日報

14日付コラム「時視各角」で「日本のコロナ感染拡大、喜ぶことか」(ナムジョンホ論説委員)を掲載。日本国内の感染者急増に連れ反日コメントが列をなしているが、むしろ日本の深刻な沈滞によって韓国経済がかぶる被害から心配する方が正しいと断じ、日本経済の麻痺は韓国にとって朗報ではなく悲報だと述べている。百年戦争中だった英仏がペストで武器を下した歴史の例に倣い、韓国と日本が繰り広げてきた葛藤、戦いを今はやめる時だと訴え、新型コロナ最前線の北東アジアで闘う民主国家の「(韓日)両国が協力することを国際社会が願っている」との米国有識者のコメントを紹介しつつ、政府が率先して韓日専門家協力への道を開けと求め、年間1000万人以上が往来する「隣国が伝染病の巣窟に代わるのは不幸なことこの上ない」と結んでいる。

 

加えて、韓国総選挙を前に、14日付コラム「グローバルアイ」で「日本世襲政治の明暗」(ソ・スンウク東京総局長)を掲載。日本では先祖が築いた「地盤」(地方区と後援組織)・「看板」(知名度)・「鞄」(選挙資金)など「三バン」を受け継いだ世襲政治家による「身内の政治」が続いており、階層間の身分移動の機会が少なかった日本は激しい競争よりも身分に伴う世襲のほうを自然だと捉える風土だと分析しつつも、このような政治・社会システムを息苦しく思い、韓国社会の躍動性をうらやむ日本人もいるが、今回の韓国総選挙で表面化した水準以下の政治の有様をみると世襲よりもましなものがあるのかと思うと結んでいる。

 

FPCJとは
取材協力
取材に役立つ情報
活動の記録
外国への情報発信